むじな@金沢よろず批評ブログ

台湾、国際情勢、アニメなどについて批評

「裏切られた台湾」by台湾人

2010-08-13 18:40:04 | 台湾その他の話題
1980年代の台湾を題材に、国民党独裁とそれに対抗する民主化運動の状況をフィクション化、サスペンス映画にした「被出賣的台灣(裏切られた台湾)」、初動は好調な模様。10日付け自由時報「被出賣的台灣 首週票房破百萬」によると、先週6日封切後、週末の台北市の興行収入は97万元で、同時期上映映画の6位、「ライアーゲーム」を若干上回った。上映館が少なく、単館あたりでは最高の売り上げを記録した、と好調を伝えている。だが、
12日までの累計(@movies 台北單日票房排行榜 統計時間:2010-08-12 (四)、単日だけでなく累計も出ている)155万元で、ライアーゲーム、台湾在住日本人監督の「愛ni一萬年」に越されている
この手の映画にしては好調だとはいえるが、上映館が少ないこと自体も問題だし、たとえ上映館が少ないにしてももっと盛り上がってもよさそうなものなのに、この程度というのは、やっぱり台湾人はアホなんじゃないだろうか??

「裏切られた台湾」の題名の元になった(ただし内容はほとんど関係がない)ドキュメンタリー本でジョージ・カーが強調したことは、国民党や米国に台湾が裏切られた点であるが、実際に台湾を裏切ったのは、まさに台湾人自身ではないのか?

台湾意識が高まっているといっても、それは対中国の政治面に限られていて、たとえば米国については40代以上は米国が台湾弾圧の元凶という問題意識は薄く、また若者は台湾自身よりも日本のほうに関心と趣向が向いているように思える。

昨年のモーラコット台風の被害「八八水災」についても最近NHKがドキュメンタリーで扱い、台湾の電子・紙メディアのすべてがNHKや日本人が強い関心を持ったことを大きく取り上げた。
実際肝心の台湾人は同胞の被害に対して、日本人ほどの関心を持っていないのも事実だ。当時は関心を持っていた人もいただろうが、喉元過ぎればなんとやらで、今でも関心を持っている人は少ない。
その意味では、台湾を裏切った、あるいは裏切っているのはほかならぬ台湾人自身であり、台湾が国際的地位を否定され続けているのは、ある意味で当然だと言えよう。

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