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猫と私と糖尿病と腎不全。(2)

2011年11月20日 22時20分43秒 | 猫と私と糖尿病

こちらの記事では主に慢性腎不全に関わる治療歴について書きます。最初の方は(1)と時期が被ってます。

<腎不全の発症>(2008年3月)

 糖尿病の再発で血糖値のコントロールに躍起になっているこの時期に腎不全が発覚しました。検査結果を知らされた時の微妙な絶望感を覚えています。あぁ、ついに来たか、みたいな。

 この時の血液検査では尿素窒素(BUN、正常値18~33) 53mg/dl、クレアチニン(CRE、正常値0.8~1.8) 3.0mg/dlでした。

 もし糖尿病になっていなければ血液検査をする頻度は低く、腎不全の発覚が遅れてもっと早期にお亡くなりになってしまったかもしれません。そう考えると何が良いのか世の中わかりませんね・・(--;

ともかくこの時から3年8ヶ月、糖尿病に加えて慢性腎不全との付き合いが始まりました。

(元記事)
凹む日

 

<腎不全治療の開始>(2008年3月)

 むーの場合、食欲や活動性の悪化で腎不全が発見されたわけではないので入院するわけでもなくそのまま自宅での治療が始まりました。

 慢性腎不全はざっくりと言えば腎臓の持つ血中の毒素を濾し取る能力が段々と失われる病気で、失われた能力は二度と戻ることはありません。ですので残されている腎臓機能をなるべく失わないようにすることと、腎不全によって引き起こされる望ましくない症状を緩和することが治療における主な目標になります。

 体調が大きく崩れることもなく、安定して暮らしていた頃は以下の治療をむーに受けてもらいました。

1.食餌療法
  腎臓への負荷を軽減するため腎不全にはリンと蛋白質の少ない食餌が薦められています
  むーにはキドニーケアを主に食べさせてました
  ただむーはキドニーケアだけでは食べてくれなかったので彼の好みを尊重し市販の猫缶とミックスしていました
2.活性炭
  クレメジンという飲み薬
  腸管で毒素(リンや尿素窒素?)を吸収するらしい
  便秘の原因となった可能性あり
3.ACE阻害剤
  フォルテコールという飲み薬
  腎臓にかかる血圧を下げ、腎臓を保護するという理屈
4.皮下補液
  BUN、CREを下げることと脱水状態の改善が目的
  最初の頃は通院で週一回
  その後BUNの上昇にあわせて頻度を上げ自宅での処置になりました
5.暖下剤
  便秘が酷かったため流動パラフィンを服用させていました
6.インスリン
  糖尿病の治療のためです

 むーは治療には相当協力的な猫でしたのでひとつひとつは大した手間でもないのですが、これらを全部やるとなかなか時間がかかります。特に朝は結構ばたばたしました。またこれくらいになると親類含めて他の方に預けるわけにもいかず、泊まりで出かけることはしなくなりました(最終手段として病院を考えていましたが、むーの神経質な性格とストレスの影響を考えて結局預けることはありませんでした)。

(元記事)
まだまだ悩める食餌療法。
一歩一歩。
バランス。

 

<のんびりゆったり進行期>(2008年4月~2010年8月)

 上に書いた治療をしながら2年ちょっとはBUN、CREのレベルは低値に抑えることができ、全身状態にも特に問題は感じずのんびりした楽しい日々でした(糖尿病も安定していました)。

 しかし腎不全の進行を完全に抑え込むことはできず、月一回の血液検査の結果はゆっくりと確実に病期が進んでいることを示していました。まだ大丈夫という安心感の一方で、上がる数値を見るたびに将来に不安を感じてブログには似たような記事を何度も書きました。

 また年齢のせいもあって心雑音、肝機能の低下、肥満細胞腫(←良性のようでした)などあちこち微妙な不調が出てきたり、真っ黒艶々だった被毛がごま塩になってくるなど段々と老猫らしくなった時期でもありました。

(ご参考)
 この時期のBUN、CREの変動をグラフにまとめたものを載せておきます。グラフ中の青と赤の破線はBUN、CREの正常値の上限を示し、横軸の0ヶ月のポイントが腎不全と診断された日になります。

見ていただくと解る通り、腎不全と診断された時に高値を示したBUN、CREは治療の開始ですぐに下降しました。あまりに素直に下がったため慢性腎不全ではなく一時的な体調不良ではないか、という見方もありましたが、徐々に値は上がり2年程で正常値の上限を超えてくるようになりました。またこの辺りから値が上がるスピードが若干速くなったようにも見えます。

(元記事)
放置していました・・。
近況。
寿命、ということ。
猫近況。
ぼちぼち。
あれ?
ゆっくり確実に時は進みて。
飼い猫渡世。
自宅猫診。
季節と傾向の変不変。
さあて、次が来た。。

 

<夏の危機>(2010年8月)

 私はアパートの2Fに住んでおり、盗られる物もないので夏はいつも窓を開けっ放しにして風通しを確保して外出するのが常でした。しかし2010年の夏は異常な猛暑でした。高齢になったむーには風通しだけでは厳しかったようである日突然体調を崩しました(食欲不振、元気消失)。熱中症だったのかもしれません。そしてこの影響は弱っている腎臓を直撃しました。

 病院で検査をするとBUN、CREが急上昇していたため(それぞれ91mg/dl、9.4mg/dl)連日の日帰り入院で静脈点滴を受けました。そうすると値が下がってきて胸を撫で下ろした矢先(点滴4日目でした)に大きな問題が起きました。

 尿が、出ない。。

エコー検査で調べると左右の腎臓とも風船のように膨れ上がっていました。何が起こっていてどんな治療をすれば良いのか獣医さんにもハッキリしたことはわからない様子で、飼い主の頭の中は真っ白。お先は真っ暗。

 一晩調べて考えて、獣医さんと相談し、腎臓から膀胱へ尿を運ぶ輸尿管が感染&炎症を起こして詰まっているのだろうと仮定して抗炎症剤(ステロイド)と抗生剤の投与に賭けることにしました。尿毒症で死んでしまうのが先か、炎症が収まって尿が出るようになるのが先か、時間との闘いでした。

 ・・・ギリギリのところで生還しました。

これはもう駄目だろうという観測を裏切っての快挙でした。あの時は飛び上がるほど嬉しかったです。心からむーを誇りに思いました。

(ご参考)
 いきなり輸尿管が詰まって水腎状態になってしまった原因は今もってハッキリしませんが、膀胱中に特定の菌の繁殖がないことから感染が原因ではなかったようです。また上の初発の際にはステロイドが功を奏したように見えましたが、後に右腎に同様の症状が再発した際にはステロイドを1週間ほど投与してもこの水腎状態は解消されず、休薬後になぜか症状が解消されるという経過を辿ることもありました。いろいろ謎です。

(元記事)
目の前の不明。
猫現状メモ。
足掻く。
おかえり。

 

<薄氷の安定期>(2010年9月~2011年10月)

 危機を乗り越えた後は受けたダメージの回復に努めました。幸い腎臓は左右共に水腎の状態は解消され、カリウム値が低かったためカリウム剤を添加した強制給餌を2ヶ月ほど続けるとやがて食欲も戻り、いつも通りのお猫様生活に戻ることができました。

 その後右腎にのみ水腎様の腎盂拡張が再発したことが2回ほどありました。その時はBUN、CREは一時的に上昇するも左腎が機能していたことや右腎が1~2週で回復したため表面上は大きく体調が崩れる様子はありませんでした。もちろん内心は相当ヒヤヒヤさせられましたが・・・。

 ちなみにこの時期は私の仕事の方で異動があったり(猫にかまけ過ぎたことによる左遷ではありません、たぶん(笑))、3.11の大震災もありかなりバタバタとした頃でもありました。でも何があってもまだまだ猫と一緒の生活を続けられると思ってました。

(元記事)
再安定期を目指して。
再安定期を目指して。(その2)
猫の強制給餌あるある。
薄氷。
近況。

 

<末期から逝去>(2011年10月~11月)

 この時期のことを書くのは心情的にちょっと辛いのですが、なるべく客観的に書いてみようと思います。

 最初に気がついたのは微妙な食欲不振でした。食べないわけではないものの1/4~半分くらい食べたところで、ごちそうさま、ということが続きそれに合わせて体重が減少し始めました。このまま体重が減るのは良い状態とは思えなかったので補助的にキドナを強制給餌をしましたが、それでも一週間に0.1kgほどの早いペースで痩せていきました。

 病院でエコー検査をすると右腎が詰まって水腎化しているのが見つかりました。3回目の再発です。そこでステロイドを1週間ほど投与しましたが解消は見られず、諦めたところで休薬するとなぜか一週間後に右腎の詰まりは解消されていました。

 しかし何度も詰まって拡張を繰り返した右腎がほぼ機能を失ったためかBUN、CREの値は下がらず、赤血球数の減少も見られました。あとは残った左腎の機能でやりくりするしかありません。

 CREが5mg/dlを超えた状況でも頑張って治療を続ける猫さんたちがいることから、むーも悪いなりにここから一緒に治療を続けていけるだろうと考えていました。

 ところがむーの状態は急速に悪化します。BUN80.9mg/dl、CRE4.6mg/dlだったものが2週間後にはBUN177.7mg/dl、CRE8.8mg/dlまで上がりました。脱水が頻発するくらいにむーの腎臓は頑張って尿を作りますが、BUNもCREも下がりません。今まで頑張ってくれた左腎にも限界が来たようでした。

 そして体温も自分では保てなくなり、最後の望みで補液を増やしたところで心不全を起こし、永眠しました。享年18歳2ヶ月でした。

(ご参考)
 腎不全発覚から最後までのBUN、CREの推移を下にまとめます。

 矢印は腎臓から出ている輸尿管が閉塞して水腎となった時を示しています。最初は左右の腎臓両方が閉塞し、後の再発3回は右腎のみです。2回の再発時には右腎の閉塞が解消すると共にBUN,CREが落ち着きましたが、最後の再発では閉塞が解消されてもBUN、CREの値は持ち直さずに、むしろ急速な悪化が起こりました。
 BUN、CREの値の変動を見返してみると、輸尿管のトラブルがなければもっと長く生きていられたようにも見えます。済んでしまった事とはいえ、非常に残念です。

(元記事)
終末へ。
末期の治療、そして終焉。
それから。

 

<治療を振り返って>

 最後に治療全般を振り返っての感想を書きます。細かくて難解になってしまったので興味のある方のみ読んでいただければと思います(しつこいようですが、内容は一素人の一私見です)。

 まずは、むー、長い間お疲れ様でした。よく頑張ったよね(;;)

 むーは薬飲まされるの嫌い、強制給餌はもっと嫌い、という態度をとりつつも捕まえると簡単に観念して薬やキドナを飲んでくれる猫でした。錠剤を飲んだフリして後でペッと吐き出す技を覚えられたときにはやや閉口しましたが・・。色々な治療を完遂できた理由のひとつはむーのこの性格によるところが大きいです。もしむーが投薬に強い苦痛(抵抗)を示すようであれば優先順位をつけて行う治療をもっと減らしたのではないかと思います。難しい問題ですが、楽しく生活してもらうための治療で逆に苦痛ばかり感じるのは本末転倒かなぁ、と。

 糖尿病の治療についてはうまく行き過ぎた幸運な例かもしれません。同じように治療しても猫さんによっては血糖値のコントロールがうまくいかないことは残念ながらあると思います。私の書いた記事を読んだことで却って落ち込まれたり納得いかない気持ちになられた飼い主さんには申し訳なく思います。

 腎不全の治療については治療後半の輸尿管閉塞は稀な例らしいのでこの記事を読んでいただいている皆様には殆ど参考にならないかもしれません。それに対して前半の安定期の治療は2011年現在の割と一般的な治療だと思います。

 むーと2人(匹)6脚でやってきた腎不全の治療ですが、最初からの経緯を振り返ってみると、

結局直らないし、病期の進行を食い止められなかったのに本当に全ての治療をやる意味があったのだろうか・・?

とややネガティブなことも考えたりします。治療に意味が無かったと断定しているわけではありませんし、獣医さんが余計な指示を出したとも思いません。強いて言えば「現在の猫慢性腎不全の治療の限界を感じる」ということです。

 むーの慢性腎不全の治療では上の方で書いたように進行を遅らせることと症状の緩和を目標と考えていました。症状の緩和については、、、

脱水症状 → 皮下補液で緩和
カリウム不足による食欲不振 → カリウム補充で緩和
食欲不振による栄養不足 → 強制給餌で緩和

という具合で、比較的意味が理解しやすく効果も実感できました。難しいのは「腎不全の進行を遅らせる治療」に意味があったかどうかの判断です。各々の治療については獣医さんによってもご意見が分かれるところでしょうし、まして私が判断できるようなものではありませんでした。

 私があれこれ調べた範囲では、腎不全の進行を遅らせる治療として一番確実なのは食餌療法のようです。これは他の療法に比べて比較的良く検証されています。
Retrospective study of the survival of cats with acquired chronic renal insufficiency offered different commercial diets. (Vet Rec, 2005 157 185-7)
Survival of cats with naturally occurring chronic renal failure: effect of dietary management. (J Small Anim Pract, 2000 41 235-42)
Clinical evaluation of dietary modification for treatment of spontaneous chronic kidney disease in cats. (J Am Vet Med Assoc, 2006 229 949-57)

 

 食餌療法の次に信頼できるのは、、、、というところでいきなり書きにくくなります。

 例えば皮下補液ですが、病期が進んで脱水状態になりやすい場合は明らかに皮下補液で脱水を解消した方が全身状態が良くなりますので、意味のある対症療法だったと思います。しかし腎不全初期から積極的に皮下補液をし続けることで腎不全の進行が遅らせられるかというと、このことを証明する強い証拠はないようです(検証自体がされておらず、遅らせるかもしれないし遅らせないかもしれない、ということです)。
Therapies for feline chronic kidney disease: Whta is the evidence?(全文は有料です)

 またACE阻害剤であるフォルテコールについては発売元のHPで調べてみると猫の慢性腎不全に対して以下のような臨床試験成績が得られたと文書に書いてあります。

1.猫の慢性腎不全に対する有効性
 フォルテコール群はプラセボ群より、UPC(尿蛋白/尿クレアチニン比)の上昇を有意に抑制しました
2.猫の重症(UPC>1)慢性腎不全に対するフォルテコールの有効性
 フォルテコール群はプラセボ群と比較して、腎臓生存を3.9倍延長します
http://vet.novartis.jp/m_product/pdf/fortekor02.pdf

・・・専門用語が多くて、なんのこっちゃ?、という感じですが意訳をすると1はフォルテコールには腎不全の猫さんの尿に出てくるタンパク質の量を減らす効果がありましたと言っており、2は尿タンパク質が沢山出ている重症の腎不全の猫さんについてはフォルテコールで腎臓の機能が失われるまでの期間が延びましたと言っています。あぁ、うん、いいねぇと思ってしまいますが、文書に付記されている文献を読み解くとちょっと印象が変わります。
 文献ではまだそれほど病期の進んでいない腎不全の猫さんを含む96匹のフォルテコール投与群と同じような96匹のプラセボ(偽薬)群との比較では、腎不全が原因で死亡したり透析が必要になるまでの期間の長さに有意な差はないとされています(800日程度の調査結果で調査期間をもっと延ばせば差がついた可能性がないとは言えません)。また猫さんたちの生活の質についてもフォルテコール群とプラセボ群で有意な差は観察されていません。その中で尿蛋白が多く出ている(UPC>1)猫さんたちに限って見れば死亡したり透析開始に至るまでの期間がフォルテコールで延長される可能性が示されています(例数は少ないので信頼性はあまり高くありません)。
 つまり、フォルテコールは発売元の文書にあるように、尿タンパクが多い猫さんには腎臓の機能が失われるまでの期間を延長する可能性が示されている一方で、尿タンパクがそれほど多く出ていない猫さんたちについてはそういったメリットは証明されておらず(むしろデータではネガティブな感触)、実際にフォルテコールを服用していてもメリットの無い猫さんも多数居るのではないかなぁ、と思わされます。
Tolerability and efficacy of benazepril in cats with chronic kidney disease. (J Vet Intern Med, 2006 20 1054-64)

もちろん個々の猫さんで見れば腎臓保護の効果を享受していたり腎不全に伴う高血圧が緩和されるような効果を享受している場合もあるでしょうから、投与の可否はプロフェッショナルである獣医さんが判断することであって素人判断は危険です。この点はくれぐれも宜しくお願いします。

 書き始めるとキリがありませんが、開き直ってもうひとつ。活性炭のコバルジン(クレメジンの犬猫用)の添付文書を見ると明確な効果があることを示す臨床試験成績が記載されています。でもこれ、どれくらいの病期の猫さんたち何例を対象とした試験なのかもわからないし、尿毒症症状の改善というのも何を見ているかわからない。判定者にはコバルジンを投与した猫さんなのか投与してない猫さんなのかを隠した状況での客観的判断(いわゆるブラインド試験)なのかも不明で、どれくらい信用できるデータなのか個人的には疑問を感じてしまいます。
http://vet.novartis.jp/m_product/pro_pdf/covalzin.pdf

 

・・・すみません。この辺でやめます。

 こんな風に調べれば調べるほどモヤモヤしてくるのですが、誰が悪いわけでもなくこれが2011年現在の猫腎不全治療に関する科学の限界なのだろうと思います。

 この状況を鑑みてもう一度むーの治療を振り返ると、

・療法食を食べさせたことは正解だったと思える
・腎不全初期の頃は猫にストレスを与えてまで皮下補液はいらなかったかもしれない
・フォルテコールについてはもう少し獣医さんに根拠を聞けばよかった
 場合によっては要らなかったかもしれない
・もっと早めにクレメジンは切っていれば便秘の苦しみももう少し緩和できたかもしれない

なんて風に考えてしまいます。まぁ後の祭りですし、この反省がどこまで正しいかも怪しいところですが・・。

 誰が見てもわかりやすく良く効く治療が現れるまでは獣医さんにメリットとリスクを秤にかけてもらって猫さんごとに治療法を選択してもらうしかないのかもしれません。「誰が見てもわかりやすく効く治療」。いい響きですね。そんな治療法が今後開発されるのを期待しています。

 それと最後になりますが、高度で高価な医療を施してあげること自体が猫さんへの愛情そのものではないと思います。私に対して「この人色々やってるなぁ」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、私も「できることは全部やってあげたい」とか書きながらも自分の置かれた状況や猫への負担を考えて治療に制限を加えていました(ランタスや人工透析、腹膜透析には手を出しませんでした)。

 飼い主さんごとに事情は異なりますし、猫さんごとに有効な治療の種類や効果の大きさも異なります。治療は何もできない、という場合でも飼い主さんが愛情を持って見送ってあげれば、その猫さんは幸せに旅立っていけるものと信じています。

 

 以上です。読んで頂きありがとうございました。私も、きっとむーも、何らかの参考にして頂ければ嬉しいです(^^)

 

 

関連記事
猫と私と糖尿病。 (2004年の糖尿病闘病記)
猫と私と糖尿病。 -追記- (2007年に書いた予備知識メモ)
猫と私と糖尿病と腎不全。(1) (2007年以降の糖尿病闘病記)
猫と私と糖尿病と腎不全。(2) (2008年以降の腎不全闘病記)

 

 

 

コメント (15)

猫と私と糖尿病と腎不全。(1)

2011年11月13日 16時15分21秒 | 猫と私と糖尿病

 私の猫(むー)は2011年11月6日に永眠しました。糖尿病を再発してから4年弱でした。糖尿病はインスリンを打ち続けることでほぼ克服できていましたが、最後は腎不全で亡くなってしまいました。

 他の猫さんの治療に多少でも役に立つかもしれないと考えて治療内容や考えたことをブログに書いてきましたが、それによって逆に沢山の皆様に応援と励ましをいただき、むーの闘病の支えになりました。本当にありがとうございました。

 ただ当初の目的であった、他の猫さんの治療に役立つかも、ということについてはその時々に書いた記事のままでは読みにくいと思いますので「猫と私と糖尿病」の続編として内容をまとめてみました。猫さんの糖尿病や慢性腎不全を調べていてこの記事に辿り着いた飼い主様にご参考としてご一読いただければ幸いです。

例によってお約束の一文ですが、以下の内容は素人である私の私見を含んでいるため間違いも含まれると思われます。また糖尿病/腎不全を患った猫の”一例”であり全ての猫さんが同じような経緯を辿るわけではありません。記事の内容はあくまで参考程度に留め、治療方針の決定にあたっては獣医さんと良くご相談の上ご自身の責任でお願いします。

 

<糖尿病再発>(2007年12月~)

 「猫と私と糖尿病」の書いたように、むーは2004年夏に糖尿病を発症してからインスリンと食餌療法による治療を経て、2ヶ月ほどでインスリン治療からの離脱を果たしました。

 それから3年ほどは何も起こらず、むーと呼べばにゃーと鳴く気楽な日々が続きました。それがいつからか水を飲む量が増え、ある日ついに元気も食欲も無くなり尿糖が検出されました。

・・・再発です(;;)

急いで猫を病院へ連れて行き、初発の際にも経験しなかった泊まりの入院による治療を受けました。

 4日間ほど入院してインスリンと補液による治療を受けると血糖値は落ち着き、再び自宅で朝晩インスリン投与をする日々がスタートしました。2回目とはいえ、当初は食欲やインスリンへの反応が安定せず低血糖と高血糖に怯える日々でした。

(元記事)
恐れていた事態。
自宅療養開始。
食べるの問題。
インスリン再離脱への望み。
治療の道のり。
再発その後。
食べるの問題 その2。

 

<血糖値測定器の導入>(2008年1月)

 再発から1ヶ月経った頃、より安心してより良い血糖値コントロールを実現するため念願の(?)自宅での血糖値測定を始めました。2004年に獣医さんに相談した際には導入に消極的なご意見でしたが、2007年の再発後には寧ろ勧められました。この頃獣医さんたちの間でも猫の糖尿病治療についての考え方が随分進んだのでしょうか。

 これによりむーの血糖値コントロールは劇的に改善、、、、は言いすぎですが、血糖値を自宅でものの5分程度で測れるようになったことでこまめにインスリン量を調整できるようになり、また猫にとっても私にとっても通院の負担が減るメリットは大きかったです。ちなみに耳からの採血でむーが痛がる素振りは一切ありませんでした。

(ご参考)
 血糖値の測定については慣れれば簡単ですが、コツを掴むまでは苦労するかもしれません。またバイ菌(細菌やウイルス)が入らないように清潔を保ってやることにも注意が必要です。

Webで検索したところ、血糖値測定の過程を撮影した動画が複数youtubeに載せられていました。やさしい飼い主さんたちがいるようですね(^^)。トライを考えられている方はご参考になさってはいかがでしょうか。

http://www.youtube.com/watch?v=_durVk1NPb4
http://www.youtube.com/watch?v=__ruf6gTdVg
http://www.youtube.com/watch?v=aZj_VvpKy2w

実際にやってみると血が毛にくっついてうまく測定できないことがあるようです(ミントさん談)。その際には白色ワセリンを薄く塗ってからランセット(採血用針)を刺してみてください。より簡単にころっとした血の球ができてやりやすいです。また血が出難いときには事前に耳を暖めておくとgoodです。

また私の経験では家庭用の血糖値測定器は病院で測るよりも値が低めに出るようです。低血糖の危険を考えると確かに低めに出てくれた方が安心ではありますよね(正確なのが一番だとは思いますが・・)。

(元記事)
けっとーち測定、始めました。
誤差。
誤差 その2。

 

<インスリンの種類に悩みつつ・・>(2008年1月~)

 血糖値測定器の導入後はむーの血糖値の上がり下がりに一喜一憂する血糖値マニアとしての日々がしばらく続きました(^^;

 ちなみにこの頃は最低血糖値が200mg/dl程度の緩和なコントロールを目指していました。まだまだインスリンへの反応性が安定しなかったため安全圏をとっていた、という感じです(急にインスリンへの反応性が良くなって低血糖になるのを恐れていました)。

 またこの頃に血糖値マニアらしくインスリンの種類を変更することに興味を持ってあれこれ調べたり悩んだりしましたが、安定してきている状況でインスリンの種類を変更することのリスクやかかりつけの獣医さんのご意見もあり、変更は見送りました(むーの場合は結果としてこれは正しい選択でした)。

(ご参考)
 2011年の現在では、猫さんが糖尿病になった場合に日本の動物病院では3種類のインスリンのどれかが処方される可能性が高いです。ランタス(グラルギン)、レベミル(デテミル)、ノボリンN、です。単純にどのインスリンが良いかは一概に言えません。それぞれの猫さんと相性が良いインスリンと合わないインスリンがあるようです。

 ランタスとレベミルは血糖値を下げる効果が長く持続するタイプのインスリンで、猫では10~12時間の作用が期待できます。これらのインスリンを1日2回投与すれば血糖値がほぼ24時間200mg/dlを切るような理想的な血糖値コントロールを達成することも可能かもしれません(現実はもう少し厳しそうですが・・)。しかしネットでの体験談などを見る限りランタスとレベミルでは血糖値が落ちなかったり、日によって落ちたり落ちなかったりで危なっかしくて使えないケースも散見されます。また一度低血糖になると低血糖状態が長時間に及ぶためよりリスクが高いとも考えられます。投与量は投与前に血糖値を測って投与量を増減させる方法と、こちらの記事でのコメントであんどうさんとねこ母さんが書かれているように尿糖試験紙で調整する方が多いようです。私はランタスとレベミルは試したことがないのでこれ以上詳しくは書けません。ちなみにランタスとレベミルは長時間作用させるメカニズムが違うため、猫さんによってはランタスとの相性が悪くてもレベミルとは相性が良い、またはその逆となる可能性が考えられます。

 むーの治療ではずっとノボリンNを使用していました。ノボリンNは効果の持続時間が比較的短いインスリンで、むーでは4~6時間後にもっとも血糖値が下がり、その後血糖値は上昇を始めます。以下、その例です。

(ノボリンN投与後の血糖値変化の例)
2008年2月27日記録
 0時間 529mg/dl
 4時間 177mg/dl
 6時間 209mg/dl
 9時間 393mg/dl

2008年3月31日記録
 0時間 541
mg/dl
 2時間 436
mg/dl
 4時間 249
mg/dl
 6時間 210
mg/dl
 8時間 263
mg/dl

投与量は4~6時間後の血糖値が低くなりすぎないように調整していました。この動きからわかるようにノボリンNで正常な血糖値を維持できる時間は1日2回投与としてもそれほど長くはありません。ただ急性期を除いて、このインスリンが効かない、という体験談をあまり聞かないことから大抵の猫さんに効くし、効く日と効かない日の落差はそれほどなく割りと素直な効き方をする印象を持っています(←個人的な主観です)。ランタスやレベミルで良い血糖コントロールができない場合はベストではないにせよノボリンNが現実的な選択肢になるかもしれません。

むーは糖尿病再発後は最初からノボリンNで調整を始め、全身状態も良いまま保てていたので最後までノボリンNでした。治療を続けるうちにある程度体の中で自分でインスリンを作ることができるようになり、2009年8月の記事にあるようにノボリンNの作用が切れた後でもそれほど血糖値があがらない状態になったためだと思われます。もしノボリンNを投与していても全身状態が悪化した場合には私もランタスとレベミルを試していたと思います。

(元記事)
Chasing the GLU!

 

<腎不全を併発>(2008年3月)

 糖尿病再発から3ヶ月。血糖値の安定に心血を注いでいるところで慢性腎不全が発覚しました。

 ああああああ、どうしたものかね、ヘイ、ブラザー。

なんて猫に語りかけても「にゃぁ」としか答えてもらえず、インターネットを検索しても糖尿病・腎不全併発の詳しい治療例が見つかりません。

 残念ながら腎不全は不治の病であり、症状を軽減したり進行を遅くすることはできても元に戻すことはできません。そこで考えた末に「腎不全の治療を優先し、糖尿病はインスリンでなんとかする」ことにしました。

 ひとつポイントとなるのは、腎不全用の食餌を与えながら本当にインスリンで良好な血糖値コントロールを達成できるのか、ということでした。猫の糖尿病においては食餌中の炭水化物量を減らしてタンパク質を増やすことで血糖値の上昇を抑えるやり方が一般化してきましたが、腎不全用の食餌の成分はそれとは逆で、リンとタンパク質を減らしその分炭水化物を多く含みます。

 この腎不全治療用の食餌で本当に血糖値をコントロールできるのか、、、、不安に感じながらのインスリン治療でしたが、結果として成功を収めました。必要なインスリン量は増えますが、(少なくともノボリンNでは)血糖値が下がらないわけではないようです。

(腎不全の治療内容については次の記事でまとめます)

(元記事)
凹む日。
まだまだ悩める食餌療法。
一歩一歩。

 

<安定期、そして糖尿病の克服へ>(2008年4月~)

 腎不全治療と糖尿病治療の2足の草鞋を履いて1ヶ月も経つと日々の投薬も当たり前に感じるようになり、1年も経つとインスリンに対するむーの反応性が安定してきたため低血糖症の恐れを感じずに最低血糖値は100mg/dlを目標とすることができ、血糖値の測定も週一回で十分なレベルになってきました。

 この頃から2011年まで本当に平和でのんびりした暮らしができました(途中で危機もありましたが)。安定期バンザイ、です。ただ旅行や出張には行けないという足かせはついてまわり、特に仕事の出張を「家庭の事情」ということで断り続けるのは正直つらい部分もありました(立場とか責任とかぁぁ・・)。

 安定期に入ってから約半年が過ぎた2009年8月、今度はなんと尿糖(-)!作用時間の短いノボリンNでこれはできすぎです。この時期以降にインスリンの作用が切れているはずの時間帯に血糖値を測ると高い時でも200mg/dl前後でした。インスリン離脱を考えても良いレベルだと思いますが、むーには炭水化物がたっぷりの腎不全用療法食を食べさせ続ける必要があったため半ば予防的な意味でインスリン投与は続けました。

 糖尿病に関してはこの状態は最後まで続きました。糖尿病を克服した!、は言い過ぎかもしれませんが少なくとも糖尿病と最後までうまく付き合うことができました(;;)

(元記事)
バランス。
放置してました・・。
近況。
猫近況。
あれ?

 

とりあえずここまでです。次の記事では糖尿病に関する話はもうほぼ出ません。慢性腎不全の治療暦についてまとめます。

 

関連記事
猫と私と糖尿病。 (2004年の糖尿病闘病記)
猫と私と糖尿病。 -追記- (2007年に書いた予備知識メモ)
猫と私と糖尿病と腎不全。(1) (2007年以降の糖尿病闘病記)
猫と私と糖尿病と腎不全。(2) (2008年以降の腎不全闘病記)

 

コメント (6)

猫と私と糖尿病。

2008年01月13日 22時05分13秒 | 猫と私と糖尿病

 

 この記事は2004年に初めて私の猫が糖尿病を発症し、インスリン治療からインスリン離脱までをまとめた闘病記です(その後の再発治療は順次記事にする予定)。

 糖尿病猫さんの治療を考える上での一例として参考にしていただければ幸いです。

 当初は6回に分けて書いた記事でしたが、読みにくいのでひとつにまとめました。 基本的に内容の変更はありません。 勝手ながら皆様のコメントもコピペさせていただきました

 

<糖尿病になるまで>

 私の猫、本名「麦」、通称「むー」「むーやん」「むー太郎」「太郎」(私がネット上で使っている名前「麦」は猫からの借り物です)はもともとは私の猫ではありませんでした。 ありがちな話ですが、学生当時に付き合っていた女性が飼っていた猫がむーだった、という巡り合わせです。

 私とむーとは不思議なくらい良く気が合いました。 飼い主そっちのけで私の膝に乗ってじゃれて遊び、「むー」と言えば「にゃー」と返すむーにゃーの仲になるまで時間はかかりませんでした。 彼にとって私は守ってくれる親ではなくて、友達感覚なのかもしれません(今も)。

 で、その後私は就職しその猫付きの彼女と結婚しました。 しかし彼女には海外留学(正確にはポスドク)のチャンスが巡ってきており、通常の結婚生活は3ヶ月ほどで終了。 彼女を米国にある研究所に送り届けるとその後は地球の表裏ほど離れた遠距離婚姻生活となりました。

 

 ・・・すると一年で何か歯車が狂いだし、

 

 ・・・二年で離婚。。

 

 教訓: 遠距離は難しい。結婚は慎重にね!!

 

 おしまい

 

 

 

 

 

 

 

 

 違う。

 

 猫の糖尿病の話でした。 釣りも結婚もキャッチ&リリース、みたいな身を削ったネタを披露している場合ではありません。

 さて、本題。 離婚の際に猫は私が引き取り、私とむーとの生活は続いたのですが、今から振り返るとむーには糖尿病のリスク因子がてんこ盛りでした。

1.去勢雄であること
2.高齢になってきたこと
3.完全室内飼で運動不足になったこと
4.安物のドライフードを腹いっぱい食べさせ続けたこと
5.結果としての肥満

1.、2.はもとより3.も比較的仕方が無かった、、ようにも思えます。 室内で猫に運動させるのはなかなか難しいです。 年をとると寝てばっかりだし、私の猫はキャットタワー買っても登りやしないし。。

 飼い主として強い後悔を感じるのは4.の食餌内容です。 市販のドライフードは原材料として穀類を多く用いており炭水化物含量は低くありません。 通常キャットフードの成分表示を見ても炭水化物含量は示されていませんので正確なところはわかりませんが、100%から各成分を引き算した数字がざっくりとした炭水化物含量になると考えられます(非常に不正確な数字ですが・・)。

 当時、私の猫に与えていたドライフードについて計算すると推定炭水化物含量は、なんと約5割弱。 間食として与えていた猫用スナックは5割を越えていました。 もともと肉食の猫にとってこの炭水化物含量はいかがなものかと。。 さらに量を制限せずに食べさせていたなんて。。

 同じものを食べても糖尿病にならない猫さんが大半なのかもしれませんが、1.、2.、3.のリスク因子をもつ私の猫では市販のドライフード食が糖尿病の引き金になった可能性があるように思えます。 当時私は「総合栄養食」とかマグネシウムが少ないとか、そういう部分にしか目が行っていませんでした。 浅はかでした。

 

<発症>

 2004年。 私の猫はもともと骨格的に大きい部類に入るのですが、春にはMAX8.6kgの肥満体になっていました(骨格的に適正値は7kg程度?)。

 そして夏。

 「なんだか水をよく飲むな~。」

というのが最初に気が付いた症状でした。 「暑さのせいかな」なんて甘く考えていたもののその状態が数日続き、「これは普通じゃない・・」と意を決して病院へ直行。 病院での血液検査の結果、血糖値413mg/dl(正常値71~148mg/dl)。

 はっきりと糖尿病でした。

目の前真っ白。 ここからむーと私の糖尿病とのお付き合いが始まりました。

 

※ちなみに「多飲多尿」は糖尿病のみならず腎不全や甲状腺機能亢進症などの病気のサインでもあります。 多飲多尿の症状が出たら甘く見ずに獣医さんにかかることをオススメします。

 

 

<食餌療法の開始と限界>

 最初お世話になったA動物病院のB先生の方針は、

 「まずは食餌療法で体重を落としつつ様子を見ましょう」

というものでした。 私としても、食餌療法だけで改善する可能性に魅力を感じ、同意しました。 ウチの猫に限って重篤な病気になるはずがない、という私の無意味で無責任な希望的観測が裏にあったような気がします。

 そうして始まった食餌療法。 あれこれ調べて迷走の結果、むーの場合はHill's m/dを主体に猫缶をまぶして与えることに落ち着きました。

 しかし、、食餌療法は軌道に乗ったものの、むーやんの状態は徐々に悪化していきました。

 一ヶ月を過ぎても血糖値は400mg/dl台のまま高止まりし、飲水量は増え、運動量・体重ともに減少。 特に後肢が細くなり踵をつけて歩く糖尿病特有の末梢神経症状が現れ始めました(普通、猫は人間で言う「つま先」で歩いています)。

 さらに水を飲んで飲んで飲んで、体がだるいのかそのまま横たわってそのまま水を飲み続ける。 不安が募り先生に相談するも、、

 「食餌療法の効果が出るには時間がかかります。」

とのお答えのみ。 う~ん、、、、仰っていること自体は正しいのでしょうけど、、、事態はもっと切迫しているように思えてならないのですが。。。 ついでに病的に痩せてきている私の猫を見ての一言。

 「ダイエットの効果が出てきているみたいですね」 (←とどめの一言)

違う。 これはダイエットではなく糖尿病で痩せてきているとしか思えません。 その他、糖尿病と治療に関して質問しても要領を得る答えは返ってくることはなく、私の獣医さんへの不信感は募っていきました。

 

<セカンドオピニオン&転院>

 「食餌療法の効果が出るには時間がかかります。我慢です。」

というB先生の方針が正しいと思えなくなり、しかし「このままだと状態が悪くなる気がする・・」という自分の考えも根拠が薄い。

 途方にくれた私は別の動物病院でセカンドオピニオンをもらうことにしました。 メールでアポを取り、行った先はC動物病院。 そこのD先生にお話を伺うことができました。

 割と無愛想な感じもするD先生。 私がこれまでの経緯、血液検査の結果、A動物病院での治療方針を話すのをじっと聞き、最後に一言。

 

 「空腹時に血糖値が400 mg/dlを越えるようなら全身状態が悪くなる前にインスリン投与をした方が良いでしょう。」

 

 

 

 

 

 

 

 ですよね?!

 

 この一言が聞きたかった(笑) これで私の頭の中のパズルはつながり、その場で転院の運びとなりました。

 

<インスリン治療の開始>

 私が望んだこととはいえ、「とうとうインスリンの日々か・・、ふっ  」という微妙な感慨をもちつつ、インスリン治療への準備がはじまりました。 まずはインスリンの投与量を決めるところからです。 やり方を話し合った結果、

 最初に1日入院して食後の血糖値推移を測定

以後、投与量が決まるまで半日入院で
「インスリン投与+6時間後の血糖値測定」
を繰り返す

という方針になりました。 インスリン投与で危険なのは過剰投与による低血糖(血糖値が下がりすぎると昏睡、さらに死亡に至ります)ですので、その危険を避けるため私の猫の場合は最低血糖値が200mg/dlを超える程度の緩和なコントロールを目指しました。

で、セカンドオピニオン翌日には1日入院で基礎データを取り、翌々日には1回目の半日入院。 朝、猫を預けて仕事に向かい、昼過ぎに仕事を抜けて病院へと向かいます。 その結果、

  3.5単位インスリン投与後6時間: 血糖値265mg/dl

正常血糖値の上限が148mg/dlですから265mg/dlは低い数字ではないのですが、400-600mg/dlを見慣れた私にはこの265mg/dlが輝いて見えました。

 わおー、血糖値が下がったー!!

というわけで、あっという間に当面の投与量が決定。 これでいよいよ自宅での1日2回投与生活です。

 

<自宅でのインスリン治療開始>

 自宅での一日二回のインスリン治療を行うため、 まずは食餌パターンの改変からスタートです。 置き餌にしていたものをインスリン投与に合わせて一日二回の食餌パターンとします。

 ・・これが腹を空かしたむーやんに早朝から起こされたりして結構大変でした。。

 一方、インスリン投与自体はそれほど難しいものではありません。 猫も痛くて嫌がることもありませんでした。 彼の私への信頼が厚いため、、、と信じたいところですが単に鈍いだけかもしれません(笑)

 

<インスリン治療の開始後の経過>

 早朝むーに起こされ、布団をかぶって定時まで時間を稼ぎ、起きてご飯食べさせてインスリン投与して。 仕事から帰るとご飯食べさせインスリン投与して、飲水量測って尿糖チェック。

 そんな生活を続けているとむーに徐々に変化が現れました。

(1週目)

 入院した影響で当初元気なかったものの3日も経てばなんだか復活。 低血糖に恐れながらのインスリン投与も軌道に乗る。

(2週目) 

 体重の減少は続いているものの、なんだかそのペースが落ちている感じ。 後肢の動きがイマイチなのは相変わらずだが、おや?、細った腿肉に筋肉が戻ってきている? 気のせい?

(3週目)

 特に変化なし。 尿糖もバッチリ出ている。 脱水気味なのか便秘頻発。

(4週目)

 段々と水を飲む量が増えている。 インスリン投与後6時間に血糖値を測ってもらうと、500mg/dl以上。。 インスリンの効きが悪くなっているようなので30%増量を指示される。

 4日後。 再び血糖値測定。 360mg/dl。 まだ高い。 さらにインスリン増量。 一体どこまで増えるんだか _| ̄|○

 

<インスリン減量から離脱まで>

(5週目)

 運動量増加? 元気が出てきて非常に嬉しい。 しかし飲水量は高止まり。

 いつも同じところに注射していたらそこに注射禿げができた。。 注射するところは日々少しずつずらした方がいいようです。

(6週目)

 血糖値測定。 98mg/dl。 当初の想定(200mg/dl台をキープ)よりちょっと効きすぎなのでインスリンを減量! 治療開始後初めての減量にホッとする。

(7週目)

 特に変化なし。

(8週目)

 なんだか飲水量が減ってきたな~と思っていると、おぉっと?、尿糖が検出されない。 病院に電話し、翌日インスリンを投与せずに食後血糖値を測ってもらう。

 306mg/dl

 まだ高い値ですが、インスリン無しでこの数字はなかなかGood。 さらなるインスリン減量の指示をもらう!

(9週目)

 この頃になるとこれまで以上に猫が食欲旺盛。 なんだか嬉しい反面、ウルサイ(笑)

 この週もインスリン投与後6時間の血糖値を測定。 65mg/dl。 低すぎるためさらにインスリン減量。 インスリン量と反比例して気持ちが高揚します(笑)

  インスリンを減量して2日後。 再び尿糖(-)。 低血糖が怖いのでインスリン投与はお休み。 そして翌日、その瞬間が訪れました。

 

・・・。

 

・・・キタ。

 

インスリンを打ってないのに尿糖が出ていない!!

 

病院でインスリン無しでの血糖値を検査してもらうと106mg/dl。 健康な猫さんと同レベルです! 獣医さんに「まだ上がる可能性があります・・」と釘を刺されはしましたが、一ヶ月後の血糖値も低いまま安定しており、晴れて正式にインスリン離脱を果たしました。 むーやん、キミはスゴイ! 猫の神様、居るならお礼を言います。 ありがとう!

 

<インスリン離脱から再発まで>

 我が家の黒い不死鳥こと、むーやん。 インスリン離脱を果たすとそれまでの闘病が嘘のように普段の生活が戻ってきました。 体調が良いことを示すように表情豊かににゃぁにゃぁと喋りかけてくれます。

 ホントに良かった

 離脱後の検査では血糖値は正常か正常のちょっと上のレベルを維持。 尿糖は一切検出されませんでした。 私はすっかり安心し、検査も徐々に間遠になっていきました。

 そして変化が現れ始めたのは3年目。 再び飲水量が増え始めました・・。 血液検査しても若干血糖値が高いだけ。 いまいち理由がはっきりしません。 ヤな感じですが、尿糖出てないし大丈夫かなぁと思いつつ、10ヶ月ほど経ったある日のこと、、、

 

 猫の元気が無い。。 ゴハン食べない。。 尿糖が出てる。。

 

といったところで再発。 自ら履歴を見返してみると、当時あれだけ落ち込んで必死で治療に当たった割にはインスリン離脱後は本当に気が緩んでしまったなぁ、と思います。 今更ながら、「再発への予防をもっとちゃんとしておけば・・」と後悔しかり。

 

 

 教訓: バカと糖尿病はなかなか治りません

 

 

 で、今回の再発がどのような結末を迎えるかわかりませんが、ここまできたら意地でも糖尿病では死なせない、と決意するワタクシなのでした。

 

※)再発よりも10ヶ月も前に飲水量が増え始めた理由はよくわかりません。 腎不全や甲状腺機能亢進症の可能性も考えましたが、一般的な血液検査での腎臓関連値や尿蛋白に異常はなく、チロキシン量も正常レベルでした。 尿糖が出ていなくても一日の中で血糖値が高い時間帯があったのかも?

 また、糖尿病の再発予防として何をすべきだったのか今もって私には確信がありません。 食餌の量が問題だったのか、質が問題だったのか・・。 私はインスリン離脱後もむーやんに糖尿病療法食(m/dドライ)を主体とした食餌を与え続けていましたが、米国のHPや掲示板を見ているとm/dドライでもまだ炭水化物含量が多すぎるという意見が見受けられます。 そういう方はもっと炭水化物含量の少ない良質な猫缶を勧めているみたいですが、どれだけの根拠があるかは私にはよくわかりません。

 

 

 ※治療方針の決定にあたっては獣医さんとご相談の上、ご自身の責任で行ってください。 この記事はあくまでご参考程度に考えていただければ幸いです。

 

 

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猫と私と糖尿病。 -追記-

2008年01月13日 00時46分20秒 | 猫と私と糖尿病

 

 この「追記」は猫の糖尿病に関する2007年末現在の私の「私見」です。 ある程度の予備知識があると獣医さんのお話が理解しやすいと思いますので参考程度にお読みいただければ幸いです。

 

糖尿病の種類

 猫の糖尿病についてWebを検索すると、「1型糖尿病」、「2型糖尿病」、「インスリン依存型」、「インスリン非依存型」などの言葉が入り乱れており若干混乱します。 これは糖尿病の分類が(人の糖尿病分野で)1999年に改定されたことによります。 また、猫の糖尿病における1型と2型の構成比についての記述もサイトによりまちまちです。

 とりあえず、気にするのはやめましょう(笑)

 どちらにしても現状では猫の糖尿病については1型か2型かの確定的な診断はおこなわれません。 また、1型でも2型でもインスリンにより血糖値をコントロールすることができますし、有意義な治療法です。

 ちなみにある獣医学専門雑誌に掲載されている総説(Vet Clin North Am Small Anim Pract. 2005 Jan;35(1):211-24.)では、

"Although type 2 diabetes is most common in cats, most cats are insulin-dependent at the time of diagnosis."

「猫では2型糖尿病がもっとも一般的だが、ほとんどの猫は診断の時点で治療にインスリンを必要とする」

と述べられています。 獣医さんが「このコはインスリンのいらないタイプかもしれませんね」と仰った場合でもそれを鵜呑みにせず、常にインスリン投与の可能性は考えておいた方が良いのではないかな~、と思います。

 

食餌療法を始めるにあたって考えるべきポイント

1.全身状態が悪化して食欲が落ちていないか?
 まず痩せて全身状態が悪ければ食餌療法などと言っている場合ではありません。 とにかく食べてくれるものを食べさせ、インスリンで全身状態を改善してから食餌療法を考えればOKだと思います。

2.腎臓機能に不安は無いか
 腎不全の猫さんは高タンパク低炭水化物食による食餌療法は絶対ダメです。 

3.療法食の種類は何を選ぶのか
 猫の糖尿病の食餌療法では、

・食物繊維で炭水化物の吸収を遅らせることにより急激な血糖値の上昇を抑えるやり方(高繊維食

・食餌中の炭水化物の絶対量を減らして血糖値の上昇を抑えるやり方(高タンパク質低炭水化物食

という2つの考え方があります。どちらも間違いではなさそうですが、最近の報告を見ていると高タンパク質低炭水化物食の方が優れているという結果が出てきているようです(2007.12.16の記事)。

 

糖尿病用療法食の種類

 2004年当時、私の猫の食餌療法では以下の選択肢を考えました。 

ユーカヌバGC
 繊維含量は低く(3%以下)、推定炭水化物含量はおそらく30~40%。 トウモロコシを主原料にすることで糖の吸収を緩和にしているのか? イマイチ意味不明なので私は却下させてもらいました。

ウォルサム糖コントロール
 高タンパク質含量を謳う療法食ですが、炭水化物含量はm/dなどよりも多く、良く言えば中道、悪く言えば中途半端。 他の療法食をどうしても食べなければこれかな~、という位置づけにしていました。

ヒルズw/d (ドライ&缶)
 典型的な高繊維食。 私は高タンパク質低炭水化物食を志向したので結局試していません。 ヒルズは糖尿病向けとしてm/dとw/dの両方を推奨しているようですが、(2004年の時点で)ヒルズに電話して両者の使い分けを聞いたところ、「体重の減量が必要な猫さんにはw/dをお勧めしている」 というようなお答えでした。

ヒルズm/d (ドライ&缶)
 日本で手に入る高タンパク質低炭水化物食の代表。 私の猫はm/d缶は全く食べず、ドライのm/dを主体に通常の猫缶をまぶして食べさせました。

ピュリナONE 子ねこ用
 m/dの発売前には日本の獣医さんで子猫用の食餌を勧める方もおられたようです。 本品も療法食ではありませんが、高タンパク質低炭水化物の療法食に組成が近いようです。 私の猫も当初m/dを食べてくれなかったのでしばらくこれを代用品として与えていました。

ピュリナDM (ドライ&缶)
 ピュリナが出している高タンパク質低炭水化物の療法食。 日本での発売はありません。 ネスレピュリナに直接問い合わせてみましたが売ってくれず、米国の通販に頼んでも「OK、送るよ!」と返事をくれたまま音沙汰無く、最終的に元妻に頼んで米国から郵送してもらいました。 こうして手に入れたピュリナDM!、私の猫はひと口も食べてくれませんでした _| ̄|○

 

「インスリン治療を始めるかどうか」

 糖尿病猫の飼い主さんがどこかのタイミングで決断しないといけない問題です。  高価なインスリンを手間暇かけて1日2回も注射する。 「ペットに何もそこまで・・」とか、「毎日注射なんて却って可哀想だ」、という考え方を否定するつもりはありませんが、頭ごなしに決めずメリット・デメリットを考えてから冷静にご判断されるのが良いと思います。

 私が感じたメリット・デメリットは以下の通りです。

メリット:
 血糖値のコントロールができるようになれば猫さんは病魔の縁から生還します
 さらに血糖値が安定すれば普通の猫さん同様の暮らしができます
 場合によってはインスリン離脱を果たし、ほぼ発症前の生活に戻れるかもしれません
 猫さんとの絆はいっそう深まります
 飼い主さんも規則正しい生活になります

デメリット:
 低血糖のリスクを抱えます
 猫さんにも注射される負担を強います
 手間がかかります(毎朝毎夕の投与、週ごとの通院)
 泊まりの旅行に行き難くなります、(あまり)夜遊びもできません
 お金もかかります(初期は入院費で数万~数十万、その後は月に1~2万)
 事情を知らないヒトに使用済み注射器の束を見られると、麻薬と誤解されます(実話

 

インスリン治療と糖毒性の考え方

 高血糖な状態が続くと、インスリンを分泌する「ランゲルハンス島β細胞」が疲弊・死滅してインスリンの分泌量が減り、また、体のインスリンに対する反応性が低下してインスリンが一層効きにくくなります。 これを糖毒性と呼びます(主に人間の糖尿病の話ですが、同じ哺乳類ですし、猫での研究もありますのでそのまま猫に当てはまると思われます)。

 糖毒性の結果として引き起こされるのがさらなる高血糖。 で、高血糖はさらに糖毒性を引き起こし、その糖毒性はさらなる高血糖を引き起こし・・・。 こうして糖尿病の病期は進行していくと考えられます。

 インスリンを使ってでも血糖コントロールを行うことにはこの悪い循環を断ち切る意味があります。 特に治療開始時にβ細胞が死滅せずにどの程度残っているのかは先々の治療成績に大きな影響を与えることが予想されます。 β細胞が多く残っているうちに血糖コントロールを行えれば自発的なインスリン分泌が回復し、インスリン離脱を果たしやすいことは想像に難くありません。

 また、インスリン投与量は食餌量との兼ね合いで決める必要があるため、猫さんに通常の食欲があればインスリン治療にスムーズに入りやすく、逆に食欲が落ちるくらいに病期が進んだ場合にはインスリン治療の開始が困難なものになります。

 何が言いたいかというと、、、

 インスリン治療を大げさに感じたり、低血糖のリスクを背負うことや注射すること自体に躊躇を感じるのは自然なことだと思います。 私もそうでした。 しかし、糖毒性の問題を考えるとインスリン治療は早めに始めてあげた方が良い結果(インスリン離脱、病状の寛解)を産むかもしれません。  もしご自身の猫さんがその生涯を閉じるまでずっとインスリン投与する覚悟ができるのであれば、早めにインスリン投与を始めることを獣医さんにご相談されてはいかがでしょうか?

 私の猫の辿った経緯やここ数年の糖尿病猫治療の変化、人間の糖尿病に関する知見を併せて考えるに、

 高タンパク質低炭水化物による食餌療法+早めのインスリン投与

がインスリン離脱を期待させるスタンダードな治療法として定着していくのではないかと思います(これはあくまで私見であり、糖尿病猫の飼い主様の情報収集のきっかけ、ということでお願いします)。

 ちなみにこれはもっとも一般的な、肥満が原因の猫糖尿病について、という制約つきの考えです。 薬物投与による糖尿病や、他の病気の合併症としての糖尿病、他の病気との併発という状況に当てはまるかどうかは私には全くわかりませんです。

 

私が指導されたインスリン投与手順

①アルコール綿でインスリン瓶を消毒
②注射筒にインスリンを入れる、泡を抜く、投与量を合わせる
③猫を捕獲、撫でる
④首筋付近(背中側)をアルコール綿で消毒
⑤皮を軽く引き上げ、体と平行に針を刺してインスリンを注射
⑥真っ直ぐ針を引き抜き、猫を褒める、撫でる

ちなみに2004年当時処方されたのは「ノボリンU」という持続時間の長いインスリンでした。 再発後はノボリンUの製造中止により「ノボリンN」という持続時間が比較的短いインスリンを投与しました。 作用時間が長く、近年の猫糖尿病の主流となっているランタスの選択肢もありましたが、私の猫はノボリンNで安定が得られたため結局試すことはしませんでした。。

 

インスリン治療中の自宅でのケア&必要なもの

飼い主獣医さん愛情人間の健康
インスリン投与セット(インスリン、注射器、アルコール&脱脂綿)

 以上、当たり前の必須項目です(笑)

 オプションとして、自宅では以下の項目が考えられます。 全部きっちり!、なんて思いませんがある程度はやった方が猫さんの体調変化を捉えやすく、インスリンの用量決定に役立ちます。

飲水量のチェック

 ざっくりした血糖値の目安になるようですが、かなり不正確。 参考程度、です。 測定は料理用の500ml計量カップで十分。 朝500ml正確に入れて、翌朝残量を計れば飲んだ水の量がわかります。

尿糖のチェック

 そこらで売っている人間用の尿糖スティックでOKです。 トイレに座った猫の下にスティックを直接差し込むか、調理用お玉を差し込んで採取した尿に浸して使います。

 尿糖を測定することでざっくりした血糖値の目安が得られますが、あくまでも目安であって、目安以上でもなく以下でもなく(←くどい?)。 私の猫は200~300mg/dlの緩和な血糖コントロールを目指していたので「尿糖が出ていることを確認する」という位置づけでした。 出ていなかった時はインスリン用量が高すぎるか、病状が変化したと捉えてました。

 ケトン体を検出できる検査薬も入手できるようですが、私はそこまでしていません。

体重測定

 フツーの体重計で人間単独と人間+猫を測って引き算します。 体脂肪も測ってみようとしましたが、当たり前にムリでした(笑)

血糖値

 人間用の簡易血糖値測定器で自宅での血糖値測定を行う飼い主さんもいらっしゃるようです。
(※追記:2008年に私も導入しました)

全身状態の観察

 食欲、元気さ、毛艶、お通じなど。 高血糖でも低血糖でも変化が現れますので重要な情報です。

記録

 血糖値、インスリン投与量、飲水量、尿糖、体重、全身状態は記録にメモしておかないと忘れます(笑) 個人的には表計算ソフトが使いやすいと思います。 Excel をお持ちでなければフリーのOpenOffice で十分かと(私もOpenOfficeのCalcを使ってます)。

 

<自宅で取ったデータのまとめ>


注)10歳令去勢雄・ケトン体検出履歴なし、インスリン:ノボリンU(製造中止)、食餌:Hill's m/d
血糖コントロールはGLU200-300mg/dlを目安に緩和なコントロールを行った

 上のグラフは私が自宅で取った体重・飲水量・尿糖のデータをまとめたものです。 私はデータヲタなので細かくデータを取ってしまいましたが通常ここまでする必要は無いような気がします。

 さておき、これは私の猫のみの一例ではありますが、、、

①インスリン投与を開始してからすぐに体重の減少がマイルドになり、体重の変動を観察すると「ちゃんとインスリンを投与できていること」、「食餌量が適正であること」を確認できると思います。

②飲水量、尿糖の変化はインスリン減量・離脱と並行しており、インスリン離脱のタイミングを教えてくれました。

 以上、体重・飲水量・尿糖をある程度でも把握しておいてそれを獣医さんに伝えると、その後の治療方針を決めるのに役立つのではないかなー、というのが私の経験からの意見です。

 

 

※治療方針の決定にあたっては獣医さんとご相談の上、ご自身の責任で行ってください。 この記事はあくまでご参考程度に考えていただければ幸いです。

  

 

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