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インフルエンザ経鼻生ワクチンのインフルエンザA(H1N1)に対する有効性の欠如 (CDCの声明)

2014-11-16 | Vaccine トピックス

CDC Statement on LAIV Effectiveness and Vaccination of Children

2013/2014シーズンの季節性インフルエンザワクチンの有効性を不活化ワクチン(IIV)と経鼻生ワクチン(LAIV)を分けて検討したところ、小児においてインフルエンザA(H1N1)に対するLAIVの有効性が示されなかった。

ワクチンの有効性は年齢やシーズン、流行ウイルス、ワクチン等によって異なることが知られているが、この結果は過去のLAIVが小児に有効であるとする知見と異なり、予想に反するものである(CDCは今シーズンから2歳から8歳の小児にIIVよりもLAIVをより推奨している)。

2013/2014シーズンにLAIVがインフルエンザA(H1N1)に有効性を示さなかった理由はよく分かっていないが、2013/2014シーズンが2009年以降初めてH1N1が最も流行したこととの関連がある可能性があり、CDC等は原因を解析するための情報を収集を開始している。

一方で、H1N1に対するワクチン株は2013/2014シーズンと同じものが使用されており、2014/2015シーズンもH1N1に対して予防効果が見られない可能性がある(LAIVはインフルエンザA(H1N1)、A(H3N2)と2種類のインフルエンザBのウイルス株を含む)。

今シーズンLAIVは米国市場で1.51-1.55億本程度流通する見込みであるが、10月末までに多くの小児が接種を済ませていると考えられる。

 

Increasing uptake of live attenuated influenza vaccine among children in the United States, 2008–2014 Vaccine 2014

CDCからの報告によると、6つの定点機関で調査した2013-14年シーズンのインフルエンザ接種を受けた賞ににおけるLAIVの接種割合は、2-8歳で38%であり、2008-2009年シーズンの20.1%から上昇している。

調査機関において、2-8歳における全体でのインフルエンザ接種率も29.2%から39.9%に増加している。

 

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