面白く、そして下らない

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任期制自衛官の処遇を改善せよ

2021-09-19 21:45:15 | 安全保障
任期制自衛官を任期満了後自衛隊から放り出すことは良くないと考えたので任期制自衛官を志願者は下士官として定年の53歳まで自衛隊に残れるようにと考えたのだが、自衛隊は兵士が少ない歪な軍隊になってしまった。やはり任期制自衛官の処遇を改善して任期制自衛官を増やすしかない。

任期制自衛官を終身雇用にすべきだ - 面白く、そして下らない

~~引用ここから~~

小手先の任期制自衛官再就職策

日経の任期制自衛官の再就職への取り組みを扱った記事です。 若手自衛官「第2のキャリア」 防衛省、任期満了後の進路支援 入隊希望者の幅広げる...

清谷信一公式ブログ  清谷防衛経済研究所 

 


(略)

率直に申し上げて小手先の改革です。やらないよりは遥かにマシですが、大きな期待はできないでしょう。これは任期制自衛官が集まらない話ですが、ぼくが9年前に書いた本でもこの10年ぐらい1士、2士の充足率は4割と書いています。その原因の一つは定員をへらすときに、口減らしの調節弁として任期制自衛官を減らし、曹以上の「職業軍人」を温存した結果です。その結果、部隊長のポストは維持できましたが、自衛隊、特に陸自の部隊は充足率が6割程度の「骨粗鬆症部隊」ばかりになっています。それでも、そこから引き抜いて新しい部隊を西方に作っています。
本来部隊の規模を縮小しつつ、任期制自衛官の獲得に力をいれてくるべきでしたが、現状維持を優先しました。

つまりは当事者意識も能力も欠如していた、ということになります。

はっきり申し上げて、任期制自衛官が集まらない理由の一つは、個性を認めず、いじめを黙認し、パワハラ、セクハラを黙認し、それを隠蔽する腐った組織文化です。
いくら広報で萌キャラ使って募集しようと、騙されて入った人間がいじめられたり
パワハラを受けて中途でやめれば、口コミで「自衛隊なんて入るもんじゃない」と広がります。当然ながらそれは親御さんにも伝わります。

率直に申し上げれば自衛隊の敵は北朝鮮でも中国でもなく、腐った防衛省と自衛隊という組織です。これを是正しないと根本的な改善は期待できません。

その上で地方協力局から自衛官を排除すべきです。腰掛けの兵隊よりも、専門職にまかせるべきです。ですから普通の公務員でいい。任期制自衛官を修了した元自衛官を採用して、専門教育を施して採用するものいいでしょう。あるいは民間に委託する。その場合はオリンピックのような単なる中抜を防ぐために、きちんとコストを把握して、一定期間で成果が上がらないならば担当企業を変えるべきです。

また以前から申し上げておりますが、地方自治体、警察、海保に一定の元任期制自衛官を採用するようにすればいい。ところが防衛省はこれを嫌がります。総務省などとの折衝や法改正が必要だからです。これが面倒くさいというわけです。だったら防衛官僚や自衛官辞めたほうがいいと思います。でも「面倒くさい」という人たちがこの組織の過半数でしょう。危機意識がなく、現状維持を最優先しています。やがてこのような組織は自壊します。

また航空機の整備員は本来再就職しやすいのですが、民間と資格が違うのでそれができない。
本来こんなことは国交省と話し合って、法律弄って変えればすむことです。航空隊OBでもそのような主張をする人は多いのですが、
実現しません。これまた単なる組織的な怠慢です。

>第2のキャリアは就職だけではない。防衛省は今年度から、任期を終えた自衛官の大学進学に学費を助成する制度を始めた。支援額として1千万円の予算を確保した。非常時に招集がかかれば自衛官として出動する「即応予備自衛官」に登録するのが条件だ。

これもぼくは以前から提案していた方策ですが、予算がわずか1千万円って世の中なめているでしょう。あるいはやったふりをすればいいと思っているのでしょう。

更に申せば、退職後起業してラーメン屋やるとかならば、起業資金を提供するも手だし、専門学校進学もありでしょう。いま日経で山本耀司の「わたしの履歴書」が連載されていますが、彼は慶応大学進学後に、文化服装学院で学んでデザイナーになっています。
また、海外旅行に行くならばその費用を負担してもいいでしょう。長期のバックパッカーなどの経験は大きな刺激を受けますから、その後の就職を考える上でメリットがあると思います。

>任期制の自衛官は近年計画通り集まらなくなっている。陸海空あわせると2014年度から19年度まで6年連続で採用数が計画を下回った。少子化で採用対象となる年齢層の人口が減り、人集めに苦しむ構図が続く。

前回のブログでも書きましたが、これは閉鎖的な腐った組織の自業自得という面があります。



財務省の財務省歳出改革部会ではこの自衛隊のリクルートを問題としています。任期制自衛官にかぎらず、自衛官の中途退職は多い。前向きな退職ならばいいのですが、組織に失望しての退職も多いはずです。
ところが防衛省は退職理由の「一身上の都合」を詳しく分析することをしていません。
分析すると「不都合な真実」がでてくるからでしょう。原因もわからずに処方箋書いてもうまくいくはずはないでしょう。

> 2~3年でも活動を経験し、国家の安全保障に携わった人材が企業などに広がれば、それぞれの業界で日本の安保環境への理解者になり得る。

>米国と中国の覇権争いが半導体のサプライチェーン(供給網)に影響を与えるなど、企業にとっても安保の視点が欠かせない時代だ。自衛隊と経済界の人材交流は経済安保の観点からも重要な取り組みといえる。

任期制自衛官にそれを求めるのは無理な話でしょう。二等兵の経験があれば軍隊の森羅万象がわかるというのは妄想です。
実際問題として自衛隊の幹部自衛官、それもシニアオフィサーにしても難しいと思います。何しろ専門分野の外国の専門誌読んでいるだけで「おたく」とか「マニア」と揶揄されます。まして現状を変えようと努力しようものならばいじめや左遷の対象になります。
何しろ日本語のマニア雑誌すら読まない幹部自衛官が多いわけです。
自分の目の前の仕事だけ無難にこなして、組織に迎合したほうがいいわけです。

更に申せば教養が低い。文化や歴史、外交などに対する教養が外国の将校に比べて低し、外部の友人も少ないので「自閉体ムラ」の常識に毒されているから、社会一般の常識に疎い。だから「自衛隊の常識は軍隊の非常識」「自衛隊の常識は社会の非常識」であることが理解できない。
ぼくのように自衛隊の欠点を批判すると自省することなく、組織に対する敵である。自衛隊は常に正しいというまるで創価学会みたいなメンタルになっています。

幹部自衛官にしてももっと民間人と交流する必要があります。今は無理でしょうが、例えば読書会に参加するというのはいいでしょう。同じ本を読んで、他の職業の人たちと議論する。こういう経験を増やすとおのずから教養は身につくと思います。

(略)
~~引用ここまで~~


ほぼ全文引用してしまったが、自衛隊に任期制自衛官が集まらない最大の原因はいじめ、セクハラ、パワハラを黙認する自衛隊の組織文化にある。

私がバイブルとして愛読している『皇国の守護者』でも退役した下士官兵から軍への批判的な言葉が漏らされる理由は接した将校、下士官が粗暴、無能であったからがほとんどであると書かれている。

だが自衛隊はなかなかその組織文化を改められないようだ。防衛大学校でさえいじめがあるのだから。自衛隊に改めるつもりがないのだ。

防衛大学校にメスを入れるべきではないか - 面白く、そして下らない

地方協力局に任期制自衛官を退役した元自衛官を採用するのも良いし、自治体、警察、海保に任期満了した退役任期制自衛官を採用するのも良い。

しかし防衛省にやる気がないという。理由は面倒だから。他の省との折衝や法改正が面倒なのだという。官僚は働き者だと考えていた私の先入観は裏切られた。

しかし防衛省は省に昇格したのだから張り切っていると思いきや、面倒なことはしない、前例踏襲だけ、組織を変えようとする人間は左遷すると駄目な組織の見本みたいになっている。

即応予備自衛官に登録することが条件であるが、任期満了した任期制自衛官に大学進学の予算を出すという。それは良い考えだが、予算はわずか1000万円。防衛省・自衛隊にやる気があるとは思えない。

大学だけでなく専門学校に進学する予算も出しても良いし、起業する予算を出しても良い。

任期制自衛官を増やして自衛隊の空気を吸った日本人を増やすのは良いことだと考える。ただ兵士階級では安全保障については知見が深いとは思えない。

任期制自衛官が必要であるならば徴兵制もひとつの考えだとは思う。一生に一度は自衛官になって自衛隊の空気を吸うことも悪くはない。私自身一度は経験してみたいと思うこともある。

しか2年間も自衛隊(軍隊)生活は私にはちょっと耐えられないだろう。国民にも負担だ。

何より今の世論で徴兵制は考えられない。

中途退職する自衛官は自衛隊に失望しての退職が多いそうだ。やはり組織を改める必要があるのだ。

自衛官の民間との交流を増やすのは良いだろう。閉鎖的な組織文化を改めなくてはならないし、幹部自衛官の教養を深める必要があるからだ。

このような自衛隊では有事の際戦えまい。私は自衛隊に対する理解はそれほど深くないが、批判すべきは批判したい。自衛隊も健全な批判を素直に聞いて改めて欲しいものだ。

(参考サイト)

若手自衛官「第2のキャリア」

防衛省は若手自衛官が任期終了後の進路に困らないよう手厚い支援を始めた。就職や大学進学を決めた人に「第2のキャリア」づくりを手助けする。自衛隊...

日本経済新聞

 


(参考文献)
『皇国の守護者』

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