今回は当館でも久し振りの油彩画展です。
どうしても最近は私の周りの絵の世界では水彩画展が多いため勢い油彩画を
当館でも陳列する機会が少ないのです。
やはり水彩画とは一味も二味も違った雰囲気が、油彩画展には漂います。
あのテレピン油の独特な香りが私の郷愁を搔き立てます。
私事ですが私の父親が洋画家(油絵)でしたので、生まれた時からこの香りには
親しんでいましたので……。
さて、もし水彩画を軽、浅、淡、美とするならば、油彩画はさしずめ重、深、濃、
美といったところでしょうか。
これは私の偏見かも知れませんが、最近全盛のスケッチ画、淡彩画といった部類での
展示会で覚えるあの刹那的な美しさ、そしてその次に来る一抹の物足りなさといった
展示会に慣れてしまった今日この頃では、油彩画が一寸重苦しく感じられます。
しかし、その水彩と油彩画の共通項は異質ながらも、やはり同じ美しさということの
様な気がします。絵はまずは何といっても「美しさ」ということが一番なのでしょう。
そこから感情、情感そして思索や各々の作者の人間性が表現されて行くという変化や
進化、発展をしていくものという気がします。
この花曜会油絵展は某先生の下に集う方々6名の作品展で、藤沢市民ギャラリーで毎年
開催されているものです。26点の力作がゆったりと展示され静かで整然とした明るい気品
のある展示会でした。
目につく心惹かれる作品も何点かありましたが、その作者が居られず陳列をお願いでき
ませんでした。今回は知人の三橋達夫さん3点のみを陳列させて頂きました。
それではどうぞご覧くださいませ。
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