誠茅庵という名の小さな小さな美術館

絵や写真、そして雑感日記。。
六十の手習い(水彩画、スケッチ等)帖。

28展ー(4) 第75回記念 水彩連盟展よりー(1)

2016年04月26日 | Weblog

 

         *≪ 水彩連盟のこと ≫

           この4月にいつもの国立新美術館で開催されました。

           同展は75回にもなるそうです。やはり大変な歴史と実績の重みが

           伝わって来るような展示会の雰囲気でした。

           75回展を記念して、こんな素晴らしい画集も発行されていました。

           それによると、昭和15年、進取の精神に満ちた気鋭の8人の水彩画家

           が、水彩画の地位の向上と発展を目指して立ち上げたとあります。

           爾来、たゆまぬ研鑽と水彩への理解を広めるべく、あるいはその魅力を

           伝えて来た活動が、水彩を確固たるものにしたといえるでしょう。

           水彩画へのこうした功績はもちろん、我が国の水彩画の歴史発展は

           この水彩連盟を抜きには語れないのかも知れません。


28展ー(4) 第75回記念 水彩連盟展よりー(2)

2016年04月26日 | Weblog

 

       *≪ 75回記念展 ≫

       今年も会期の初日の頃の六本木は桜が満開の時でありました。

       私が所用で例年より遅れて行った最終日の前日辺りは、既に、残った

       花びらがチラチラ舞っていて、新緑の若葉色が眼に染みるようでした。

       今回も、会員準会員が300点、一般出品が400点と壮観な感じです。

       その大半は抽象、心象或いは半心象と言った作品です。       

       そしてそのテーマやモチーフは自由闊達、空間を越え、夢を見て、思索し、

       何かを訴えかけ手織り、そして鮮やかな美を賛美したもので、そのモチーフ

       も色彩も画風も目を見張るばかりです。

       それだけに見終えると一寸した疲労感を覚える程でした。


28展ー(4) 第75回記念 水彩連盟展よりー(3)

2016年04月26日 | Weblog

 

        *≪ 油彩画と水彩画のこと ≫)

       同展を見ているといつも周りから聞こえるのが、「 これが水彩画なの! 

       油絵みたい! 」と言う感嘆詞です。

       絵はおやりでない方、見るのだけは大好きだが等といった方々の如何にも

       素人らしい極めて素朴な偽らぬ感想なのでしょう。

       実は私も全く同感で、同じような感じを毎年抱いてしまうのです。

       それにしても、絵の好きな人の多いのには、この会場に来る度に感心し

       嬉しくなってしまいます。

       美への憧憬とか創造性への感動とか言ったものは、人間、誰しもが持って

       いる本態的なことなのでしょうか。

       日本の昔からの絵画教育のなせることだと思いますが、「水彩画は子供か

       学生が描く、又は大人の手慰みのもので、あくまでも油彩画の一段下の

       位置にあり、それは手軽で、淡く薄く軽くそしてきれいであっさりしたもの

       という風に私どもが中学生までに植え付けられた概念や風潮が、未だに

       続いているような気がします。

       例えば画廊などでの絵の値段が、同じ大きさ同じ作家の作品でも、水彩は

       油彩の何分の一もしないという事実は、そんな風潮の表れと言えるのでしょう。

       そうしたことに敢然とと挑戦し改革しているのがこの水彩連盟であるような

       気がします。

 

       今日はそんな中から、知人でもある7名の作者の7点を、等誠茅庵でも

       陳列させて頂きました。

       皆さん、長いキャリアで既にかなりのレベルまで行っておられる方ばかり

       ですので、一寸私が批評や、コメントを挟む余地はありません。

       従って何のコメントもなしか、せいぜい一寸した作者のご紹介の程度に

       致しました。

       会場の展示室番号の順に陳列致しました。

       それではどうぞごゆっくりご覧下さい。

       


28展ー(4) 第75回記念 水彩連盟展よりー(4)

2016年04月26日 | Weblog

 

       陳列作品の1/7

       第3室  児玉 惇子さん 画  『 工事中Ⅱ 』

 

        昨年までの埴輪シリーズは、完成卒業されて、新しいモチーフへの挑戦が

        始まったようです。 無機質なものだけに難しいテーマでしょうが

        大いに期待されます。


28展ー(4) 第75回記念 水彩連盟展よりー(5)

2016年04月26日 | Weblog

 

         陳列作品の2/7

         第6室  宮町由美子さん  画    『 PAYSAGE 』

 

         毎回、この方の鮮やかな色彩のセンス溢れる、心象的な作品には

         楽しませて貰っています。


28展ー(4) 第75回記念 水彩連盟展よりー(6)

2016年04月26日 | Weblog

 

         陳列作品の3/7

          第9室  北川 和子さん 画  『 壁の詩(16-3) 』

  

       長年このモチーフで制作を続けて居られます。

       終わりの無い完成にあくなき追求をされているのには感じ入ります

       さすがにその感覚、表現、テクニックは素晴らしく、見事なものです。

       今後の作品が待たれます。


28展ー(4) 第75回記念 水彩連盟展よりー(7)

2016年04月26日 | Weblog

 

          陳列作品の4/7

            第12室  小島 法子さん 画    『 川越の街 』

 

       小島さんと言えば、白壁の古い建物や赤い屋根の町々、そしてこの数年は

       原爆ドームの作品の印象が強く残っています。

       これからは町筋や民家のシリーズの始まりでしょうか。 楽しみです。