単なる情報や知識ではない。私が生きてゆくための糧になるような種類の本しか手元に置かない。昨日は久しぶりにブックオフに寄った。知り合いの古本屋の経営者はかって「いい本が売れるとは限らない。お客さんに買ってもらえる本を置かないことには商売にならない。わたしはエロ本や漫画が好きではない。でも、商売のために売る。ここをわきまえないと古本屋は成り立たない。」と語った。それから10有余が経った。哀しくなるほどブックオフには古典がない。全集がない。学術書がない。専門書がない。いい本がない。ブックオフでは新書を買うことにしている。
三島由紀夫を魅了した刑事訴訟法の大家、団藤重光へのインタビュー「反骨のコツ」(朝日新書)のなかで、95歳の御大は愛情表現だとことわったうえで、父親、梓の期待と梓との対立の狭間で最後まで苦悩していた教え子、三島は「バカなやつ、かわいそうなやつ。」だと語っている。そして「仮面の告白」は、御大の刑事訴訟法理論を彼なりに文学的に表現したもので、そこから三島は形式美の世界にいってしまった。三島が、実体法である刑法理論の勉強をして政治や社会の問題にも本格的に取り組んでいたら、ああいう最後にはならなかったと結ぶ。
団藤 重光(だんどう しげみつ、1913年11月8日 - )は、日本の法学者。岡山県出身。正しくは「團藤重光」。東京大学名誉教授、元最高裁判所判事。1981年日本学士院会員、1987年(昭和62年)11月3日勲一等旭日大綬章受章、1995年文化勲章受章。
三島由紀夫を魅了した刑事訴訟法の大家、団藤重光へのインタビュー「反骨のコツ」(朝日新書)のなかで、95歳の御大は愛情表現だとことわったうえで、父親、梓の期待と梓との対立の狭間で最後まで苦悩していた教え子、三島は「バカなやつ、かわいそうなやつ。」だと語っている。そして「仮面の告白」は、御大の刑事訴訟法理論を彼なりに文学的に表現したもので、そこから三島は形式美の世界にいってしまった。三島が、実体法である刑法理論の勉強をして政治や社会の問題にも本格的に取り組んでいたら、ああいう最後にはならなかったと結ぶ。
団藤 重光(だんどう しげみつ、1913年11月8日 - )は、日本の法学者。岡山県出身。正しくは「團藤重光」。東京大学名誉教授、元最高裁判所判事。1981年日本学士院会員、1987年(昭和62年)11月3日勲一等旭日大綬章受章、1995年文化勲章受章。