旅路(ON A JOURNEY)

風に吹かれて此処彼処。
好奇心の赴く儘、
気の向く儘。
男はやとよ、
何処へ行く。

軟禁

2009年07月16日 22時46分46秒 | Weblog
官署に専門職として任用された。即戦力が期待されているといっても、コンピュータが官署に固有のソフトを使用しているので、まず、そのソフトの使用法から学ばなくてはならない。職務はコンサルタントであるから一通りの研修を終えれば、あとは面の皮の厚さと皺の数でなんとかなる。ところが、その結果をコンピュータに入力する際に躓く。随分とシステムが古めかしいのだ。

任用されて早くも2週間が経過しようとしている。市民の皆さんを相手のコンサルティングの方はどうにかこなせるようになった。日に10名ばかりの市民の皆さんの相談相手になっている。ところが、イレギュラーなコンサルタントの結果をコンピュータのデータベースに反映させようとすると苦労する。入力に融通が効かないことが原因の一つである。

もともと時間に拘束されるのが嫌で営業の仕事を長く続けてきた。せめて自分の時間だけは自分で管理したかった。現在は時間に縛られている。元同僚のほとんどの皆さんは、朝の7時過ぎに家を出て8時前に職場に着き、5時までデスクワークをするような仕事が私にむいていないと思っていることだろう。ところが、意外にむいていることを発見して本人すら驚いている。年のせいなのであろう。時間はたおやかに流れた方がいい。

自宅からかなりの高低差があるJRの駅までの1.5キロを歩く。午前7時前後といっても夏場である。駅に着くころには汗が体中から噴き出す。公務員への転身は毎朝の出勤のためにこの難路を歩かざるをえなくなって、メタポ対策ができるようになったことと、これまでとは違って昼食を官署内でとるため、日中は実質官署に軟禁状態で外出もままならない。従ってお金がかからない。転職の効用はこの2点に尽きるといっても言い過ぎではないような気がする。