リビングストン←→相模原 日記

リタイア後、日本→スコットランドを行き来して何とか暮らしている。

Sir James Young Simpson (クロロホルム麻酔開発者、トリクレン麻酔も?)

2011年08月17日 | スコットランド



先日Bathgateを探索していると、ある公園の門柱に”CHCL3”なる表示があったので、思わず立ち止まった。
最初は何かの冗談かと思ったが、確かに”クロロホルム”の化学式だ。

冗談でこんな重厚な門柱を作るはずが無いので、中に入って見ると。



このような説明があった。

このサー・ジェームズ・ヤング・シンプソンは、クロロホルム麻酔を実用化した人物とのこと。
このクロロホルム、大学の研究室では実験で何度も使用したので、その匂いも覚えており、麻酔に使う
ということも知っていたが、Bathgate出身の教授が麻酔への応用を考案したとは、驚きだった。




このメモリアルガーデン自体は20mX30mほどのこじんまりとした公園で、中心部からも離れているので、
誰も訪れる人はいないかも知れない。
化学、あるいは医学に関心がある人以外は、気にも留めないだろう。


グーグル・ストリートビューより

さて、ストリートビューでこのロケーションを確認したところ、以前門柱にはC2HCL3(トリクレン)と記載されて
いたようだが、何を勘違いしたのだろうか。 
こんな大事なことで間違うはずも無いので、勘違いでは無いのかもしれないと思い、調べてみるとこの
トリクレンも麻酔剤に使われたようなので、これもサー・ジェームズ・ヤング・シンプソンが実用化したのかもしれない。
そして、後に発がん性が確認されて、麻酔剤としての使用は禁止されたので、門柱の表示をCHCL3:
クロロホルムに変更したのかもと推察してみた。

このトリクレン、半導体工場で工具洗浄のために使っていたので、酔うほど吸った経験があるが、麻酔作用が
あるとは知らなかった。

このBathgateと言う町、なかなか凄いところである。

にほんブログ村 海外生活ブログ スコットランド情報へ
にほんブログ村

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする