塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

ロベルト・バッジョが僕たちに見せた姿勢

2013-02-02 23:33:38 | 日記
 欧州の人間は幼いころから学校でスピーチを学んでいます。

 ですから議論の題材を選ぶことだけでなく、例え自分に不具合があるとしても心のわだかまりを解消させるには、とこ
とん相手を話し合うしかないと思うのでしょうね。

 僕を含めて日本人は議論を避ける傾向にあります。

 「どうせ俺の意見なんか聞いてもらえないさ。」

 と思いがちですし、実際僕はウマの合わない上司との接近すら避けているくらいですから、外国籍の方からすれば非常
に奇妙に見えるでしょうね。

 現役時代、ファンから真っ二つに評価が分かれたロベルト・バッジョですが、その声は同僚と監督も同じものでした。

 選手ではエンリコ・キエーザにフランコ・バレージ、指揮官ではサッキにカペロ、そしてアンチェロッティと、その顔
ぶれは多岐に渡ります。

 ミラン退団後、バッジョは移籍先のボローニャで30試合22ゴールとファンを熱狂させ、フランス・ワールドカップ
に見事出場します。

 しかし指揮官レンゾ・ウリビエリとの折り合いは良好ではなく、ワールドカップ終了後に移籍したインテルでは彼ら以
上の天敵である

 「マルチェロ・リッピ」

 の就任に伴い、苦境に陥ります。

 皮肉にも彼が心から敬愛できる指揮官に出会えたのは、ブレシアで出会ったカルロ・マッツオーネとユヴェントス時代
の1991年に共に仕事をしたジジ・マイフレディだけでした。

 バッジョは

 「ベンチに座ることを躊躇はしない。
  ただ控えでいる理由を知りたいだけなのだ。」

 と語っており、監督が真正面から言葉をかけてくれれば良いのにというニュアンスを残しています。

 僕が彼の立場なら、ただベンチに腰掛けるだけで監督に理由を聞く姿勢は見せないと思いますし、例え自分が移籍、言い
かえれば無職になる確率があろうとも、疑問に思う点は自分が

 「わかった、良しとしよう。」

 と思えるまで語りかける。

 この姿は僕たち日本人が日々の生活で取り入れるべき事柄のように思えます。

 (参考資料 日本スポーツ企画出版 ロベルト・バッジョ引退特集号)
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リスクを背負う事、レッズ阿部の存在意義

2013-02-02 01:36:43 | 日記
 「サッカーはリスクを背負わなくてはならない。」

 この常套句は日本でも随分聞かれるようになりましたが、ではどうしてリスクを背負わなくてはいけないのでしょうか?

 それはサッカーが勝敗で勝ち点が付くスポーツであり、勝てば選手には勝利ボーナスが支払われる上、協賛スポンサーも
ご満悦になるためです。

 例えばゾーンプレスならば

 1・最終ラインとFWまでの距離が短く、攻撃に移りやすい
 2・移動距離が狭い分、パスミスのリスクが減り体力も消費しにくい

 という利点がある反面、ご存知のように最終ライン後方の広大な空間を付かれた際と、尋常でない集中力が問われたもの
です。

 つまり、リスクを背負うことは

 「金銭面でも勝負事でも勝っている間だけは不満がもれない」

 わけであり、負けが混んできた際、勝っても思うような形が作れなくなれば、選手間の不満は増大します。

 リスクは口だけで言われても背負う気にはなりませんし、勝利という名の褒美があってこそ初めて覚悟が生まれるためで
す。

 ザッケローニ監督が今後3-4-3を示唆した際、やはり3バックで塞ぎきれないオープンスペースをどう守るかが問わ
れるはずです。

 机上ではウイングとウイングハーフを2枚、両翼で4枚配置できますから前線からのプレスは効くはずです。

 しかしプレスがかいくぐられた際や、ロングボールの処理を誤った場合など、最終ラインに負荷がかかる場面は必ず存在
します。

 僕はセントラル・ミッドフィルダーにレッズの阿部のように、最終ラインで仕事をできる選手を起用し、4バックを形成
しても良いと思います。

 「釣瓶の動き」

 で言えば、ウイングハーフが片方ラインに吸収される形になりますが、セントラル・ミッドフィルダーが一人下がれば、
最終ラインのプロテクトになります。

 ラインに加わるよりもパスの出所にプレスをかけるなど、臨機応変な戦い方も求められるでしょうが、僕は阿部を無視
しない方が良いと思うのですが。
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PSG、ベッカム獲得を発表

2013-02-02 01:26:24 | 日記
 PSGは入団が確定したベッカムを、ショーウインドウの一番前に飾ることでしょう。

 穿った見方をすれば彼らは37歳の元イングランド代表を戦力としてあてにせず、むしろPSGの路線をより明確に誇示
するためのアイコンとして獲得したのだと思います。

 「PSGはベッカムが入団するまでに成長した」

 この意思表示を内外に示す獲得劇だったのでしょう。

 僕はベッカムは戦力としても十分魅力的だと思いますし、彼はスパーズからオファーを受けてもユナイテッドの存在を慮
り、入団を固辞する義理を果たしました。

 イブラヒモビッチの頭にはきっと正確無比なクロスが贈られ、半年の在籍期間とは言えラベッシやパストーレを凌ぐ実力
でパリを魅了すると思います。

 ミランでの2度の短期レンタルで見せたのと同様に。

 ベッカムも後輩のロナウドも、練習を怠けるということはなくそのあたりは先輩も後輩もメディアが報じる私生活の影響
が、明らかに偏見として根付いています。

 ミラン時代もレアル時代も、謙虚で熱心な態度は大きく尊重されましたから、その姿はパリでも変わらないでしょう。

 ただPSGの首脳はピッチ上よりも、広告塔としての活躍を期待しているでしょうし、ベッカム自身もその要求はやぶさ
かではないはずです。

 パリにはエルメス、ランバン、アルニスという老舗が軒を連ね、フランス全体で見渡すならばゴヤールのような高価な物
からエルベ・シャプリエのような、実用的な品までその物づくりは非常に徹底されています。

イブラがエルメス、ベラッティがランバン、そしてルーカスがアルニスならば、ベッカムはさしずめ

 「ルイ・ヴィトン」

 でしょうか。

 世界中で最も知られたフランス・ブランドと世界中で最もその顔が知られたサッカー選手は、共に実用性と華やかさを同
時に知らしめる稀有な存在と言えます。
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