塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

ザッケローニ政権のキーパーソン

2010-08-31 23:35:05 | 日記
 ザッケローニ新監督の就任会見が行われた今日ですが、夕刊フジははやくも

 「ザッケローニは暫定監督 日本協会も過去の人認識」
 と伝え、彼の就任に疑問符を付けています。

 ザッケローニはインテリスタで有名で、2004シーズン途中インテルの指揮官の座に就いた事があります。前任者エクトル・クーペルが、成績不振により解任された為でした。

 そのインテル就任間もない時のインタビューが、「カルチョ2002」の2004年1月号に掲載されていますのでご紹介します。(P106、107 題はこんにちは、我が愛するインテルよ)

 その中の
 「リスクを避けるためには何をすべきでしょうか?」
 という記者からの問いかけに、

 「最終ラインを高い位置に保ち、中盤での早いプレッシング、そしてスモールフィールドを保つことだね。(中略)口で言うのは簡単だが、実際ピッチ上で実戦するのは至難の技だと思っているよ」
 
 と語っています。
 この時もクーペルが敷いた4-4-2から、自身が得意とする3-4-3で戦っていますが、自身の哲学を貫いたというよりも、3バックの方が選手の適正に合っていると考えたのだと思います。

 そして上記のザックからのコメントからもわかるように
 同じイタリア語で意思疎通が図れるセリエAでも、自身の戦術を実戦させることは難しい。

 ですから今一番日本サッカー協会が力を注ぐべき事は、
 ザックの通訳を務める宮川善次郎氏が、彼と共に無理なく働けるよう環境の整備を押し進めることだと思います。

 ザックはトルシエ、ジーコ、そしてオシムとは異なり、今回が初めて海外で指揮を執る形になります。

 「暫定政権」と揶揄するよりも、まずは彼とコーチたちを盛り立てる必要があるはずですし、宮川氏もその中に含まれますからね。
 
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オランダ人、マイヤーの言葉の重み(2)

2010-08-31 18:14:27 | 日記
 僕も物事の多くをひとりで解決しようと考えます。

 今述べた心理的要素が大きく影響していることも確かですが、何より僕自身が

 「自分で何もせず最初から人に頼ったら、僕自身得るものが何も無いのでは?」
 と考えているからです。

 ですから仕事で初めて任される件に関しては、事前にわかる人から話を聞いてノートに書いたり、意見を求めますがそうでない時はひとりで奮闘していることが多いですね。

 もしかすると僕の行動の多くは、外国から来た方達には理解できない心理状況なのかもしれません。

 マイヤーはこの本の中で、合宿の際はひとり部屋ではなくふたり部屋で、お互いの意思疎通を図ることが大事だと提言し、同時に自分に意見を求める事の少なかった日本人選手に、物足りなさを感じていたようです。

 ただマイヤーがベルディに在籍していた1993年は、プロ初年度に加え海外リーグへの移籍が多難であった時期でもあります。

 17年後の今がイタリア人が代表監督に就任し、日本人選手の海外移籍も活発になり、特にドイツとロシアでは日本人選手の需要がたかまりつつあります。

 日本人選手の意識も、かつてとは大幅に異なっているはずです。

 ただマイヤーの指摘は、僕のような市井の人間にとっては、まだまだ当てはまる問題といえます。

 円滑な職場をつくるためにも、そして自分の時間を有効活用するためにも、時には他人の協力を求め、時には他人に手を差しのべる。

 そんな姿勢が今の日本には必要なのだと感じています。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オランダ人、マイヤーの言葉の重み

2010-08-31 18:03:36 | 日記
 「そうか!!僕のこうした考え方は、外国人から見れば典型的な日本人の発想だったのか!!」

 先日僕は書店であるサッカー本を手にとって上記のような感想を抱き、同時に日頃の自分の行動を大きく反省したのです。

 その本のタイトルは
 「助っ人外国人が本音で語る
  良い日本サッカー もっと良くなる日本サッカー」

 と言いまして出版社は東邦出版。著者はワールドサッカー・グラフィックで活躍されていた中山淳氏です。

 この本は文字通りかつてJリーグで活躍していた外国人選手の本音をまとめたもので、僕が一番衝撃を受けたのは、Jリーグ開幕戦でリーグ初ゴールを挙げた、マイヤー選手の言葉でした。

 手許に本は無いので彼の言葉を引用はできませんが、要約しますと
 
 「どうして日本人は、もっと僕のところに気軽にアドバイスを求めてこなかったのか」
 「日本人はひとりで物事を解決しようとする
  これでは新しく加入した選手が、クラブに馴染むことは難しい」

 と述べているんです。

 僕は特に後者の言葉に大きな重みを感じました。

 恐らく多くの日本人が誰にも相談せず物事を解決しようと思うのは
 「自分が相談をもちかけることで、相手の時間を奪ってしまう」

 という気遣いの面と

 「こんなことを相談して恥ずかしい」
 「こんなことも出来ないのか!!と馬鹿にされそう」

 という心理的な不安、そして
 「決断力と実行力にかけるな」

 という自己嫌悪の3点の心情から、自分ひとりで解決をしようと奮闘するのだと思います。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ジエゴとイブラヒモビッチの移籍

2010-08-31 17:46:14 | 日記
 イブラヒモビッチがバルセロナからミランへ
 ジエゴがユヴェントスからフォルクスブルクへ

 クラブは違えどわずか1年で「過去の地」へ舞い戻ったふたりを見ると、サッカー選手にもつくづく

 「リーグとの相性」
 「水が合う、水があわない」

 という人間社会の性質がまとわりついているのだと実感できます。

 インテル、そしてブレーメンの関係者とファンが、彼らの移籍をどう捉えているかはわかりませんが、僕はイブラヒモビッチにブーイングを浴びせる気はありません。

 イブラがバルセロナを退団した理由は、指揮官のグアルディオラとの折り合いが悪くなっただけの話で、関係が良好であれば彼は今でもスペインの地にいたはずです。

 またモウリーニョの手による「3冠」達成は
 イブラヒモビッチという絶対主からの脱却が大前提の出来事でしたし、仮に彼の代理人ミノ・ライオラがモラッティ会長にインテル復帰を話をもちかけても、会長は首を縦にふらなかったはずです。

 しかし僕のような考えの持ち主は明らかに少数派でしょうから、イブラはダービーの際、インテリスタからの痛烈な罵声と風刺を覚悟しておいた方が良いでしょう。

 ジエゴは長谷部とクラブメイトになりますから、日本での注目度は増すと思います。

 ただブレーメンのファンは
 「目の上のたんこぶ」
 として、ジエゴを攻撃するでしょうね。

 ブンデスリーガ中を震撼させたスルーパスとドリブルが、愛するクラブにかつての英雄から繰り出されようとしているわけです。

 心中穏やかでないに決まっています。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本代表新監督はイタリアから舞い降りる(2)

2010-08-31 13:04:02 | 日記
 もしかするとペケルマン、マンサーノそしてヘルナンデスも、新聞各紙が名前を挙げた監督たちはザッケローニとの交渉が頓挫しない為の

 「煙幕」
 の役割を果たしていたのかもしれません。

 原氏がスペインで交渉にあたっていた事も事実でしょうし、ペケルマンと大筋での合意に達してはいたのだろうと思います。

 でも何かしらお互いが歩み寄れない箇所があり、納得のいく形で歩み寄れたのが、ザッケローニだったのだろうと今僕は考えています。

 ザックはスキャンダルに縁の無い指揮官で有名ですが、以外に「頑固者」です。

 彼が頭角を現したウディネーゼ時代の布陣は3-4-3

 そして引き抜かれたミランでも当初は3-4-3を用いましたが、どうもうまくいかない。
 ザックはミラン就任に対して、古巣からCFのオリバー・ビアホフを引き抜き、それまでのエースだったジョルジュ・ウエアを左翼に回したんですね。

 ウディネーゼ時代は両翼からのクロスを、ビアホフが頭で決めるという攻撃が徹底されていたので、ザックはミランでもその成功例を踏襲したかったのです。

 ザックは軌道修正し布陣を3-4-1-2に変更、ビアホフとウエアの2トップを、MFのボバンが支える形が功を奏し、就任初年度の98-99シーズン、ミランはスクデットを獲得します。

 相手はペルージャ。そう中田英寿もこの年がセリエA移籍初年度でした。

 でもザックは
 「妥協の産物」
 であった3-4-1-2ではなく、3-4-3で戦いたい。

 しかしそうするとウエアは左翼に回るしかない。

 関係が悪化した二人でしたが、ミラン首脳陣はウエアをチェルシーに売却することでこの問題を解決しました。

 ザックが「頑固」と書いたのは、彼が信念を曲げてまで名声を得ようとはしない姿の持ち主だからです。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする