亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

休暇前のポジション整理にモメンタム系のファンド(CTA)が便乗

2018年12月21日 23時12分04秒 | 金市場
2019年の利上げ見通しが下方修正される一方で、利上げ継続へのスタンスも崩していないことを示したFOMC。19日の初期反応ではドル高となったものの、20日の市場は景気減速懸念が再燃する形で、市場全般がアジアの時間帯からリスク回避の株安の中でドルが売られた。主要通貨に対し全面安状態となり、ドル指数(DXY)は急落、ユーロドルが6週間ぶりの高値となる1.14ドル台後半まで上昇したことを映し96ポイント台前半に低下した。この中で、NY金は前日に付けていた1262.20ドルの戻り高値を越え、NYの午後には一時1270.30ドルまで買われた。

大幅続落の米国株だが、この日はナスダック総合指数が注目された。一時直近の高値から20%を超える水準まで売られ、いわゆるベア相場入りを思わせる展開。終値ベースで8月29日に付けた高値を基準にする。終値ベースでは19.5%のところでとどまり、かろうじて回避ということになった。売られ過ぎ感が醸成され買いが入りやすい水準ではある。

昨日は米上院が可決した2019年度暫定予算について、メキシコ国境の壁建設の費用が盛り込まれなかったことから、トランプ大統領が法案成立のための大統領署名を拒否する方針を共和党議会指導部に通告。予算切れが21日になっていることから、一部の米政府機関閉鎖の可能性が高まったことも、株安を加速させたとされる。

言うまでもなく市場が安定性を欠いているタイミングでの政治的混乱は、負の流れを大きくする。政治的混乱による株安加速は、リスク回避の金買いを持続させ午後に入り金の高値追いの背景となった。

この問題は本日21日が焦点だが、本日、日本時間の午前の時点で(現地夜間)米下院が壁建設の費用を盛り込んだ、暫定予算を改めて可決したと伝えられた。ところが、上院共和党が難色を示しており、これにホワイトハウス(大統領)も反発、さてどうなるか。本日発表された11月の耐久財受注は総合指数、コア指数ともに悪かっただけに、予算が成立しないと波乱は拡大となる。トランプ大統領は、政府機関の閉鎖となった場合に民主党側の対応の不備に責めを負わせようという、政争の材料としているだけに、まさに政治リスクの金融市場への波及となりそうだ。

足元の下げ加速は、クリスマス休暇前のポジション整理に便乗し、発生した流れを「加速させて儲けてやろう」というモメンタム系のファンド(CTA)が作り出していると思われる。20日で一巡感があるが、この分だと今夜も続くことになるか。後、30分で米株の取引が始まる。
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