亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

つなぎ予算失効で一部の米政府機関閉鎖

2018年01月22日 23時49分15秒 | 金市場
本日の東京は予想以上の雪。昨日から警戒せよとの報道だったが、確かに午後に入って夕刻までの時間帯にかなり積もって乗換駅で何度も足止めとなり、移動に通常の3倍くらい時間を要する状況。

さて米国ではつなぎ予算が失効し、一部政府機関が閉鎖に。週明けに間に合わそうとの折衝も不首尾に終わり、現地の月曜日もそのままでオバマ政権下の2013年10月以来の状況に突入。そもそも、米連邦政府は、昨年10月に始まった2018会計年度の本予算が組めず、短期間の暫定予算で切り盛りしている状況にあった。もっとも、これはよくあることで例年年明けの2月位に本予算で合意することが多い。

昨年9月上旬に10月以降の新年度入り後は暫定予算を組むことで共和民主双方で折り合った。そしてその後は、同様につなぎ予算の更新でここまでやってきた。その最終期限が先週末19日となっていた。市場は、いつものことで最終的には妥協が成り、土壇場での合意成立を読んでいた。ところが秋に中間選挙を控えるという政治事情もあって、妥協はならず結局上院で懸念通り否決され20日から国立公園など政府機関の一部閉鎖が始まった。

どの程度長引くかが焦点となるが、先に触れた前回オバマ政権下で発生した際には2週間強に及んだ。ただし、米国経済や市場には大きな影響はなかった。今後の展開にもよるが、この経験則から市場の懸念はそれほど大きくないとみられる。

それでも長期化するようだと、共和、民主両サイドが責任の押し付け合いの様相を呈し(すでにその傾向が見られるが)、“決められない政治”に対する警戒が芽生え、3月ごろに限界が来そうな(同じく先送りを続けている)「連邦債務の上限引き上げ(デット・シーリング)問題」に懸念が移る可能性がある。こちらの方が、事態は深刻といえる。

今回の問題をこの「連邦債務の上限引き上げ」をめぐる紛糾と混同する人もいるが、足元で起きているのは、単に新年度の予算組が出来ていない結果、カネ(予算)が使えないため給料も払えず、政府職員が自宅待機に・・・という話。金の上げ要因といわれても、それほどのことでもない。デット・シーリングを巡り同様のことが起きるならば、かなり反応は大きくなると思われる。

さてさて、都内では電車があちこちで止まっている。。。救急車も走り回っている。転倒事故が増えているのだろうか。


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