亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

米国債金利急騰、ドル高の中でNY金は1200ドル台維持

2018年10月04日 20時13分38秒 | 金市場
日本時間の昨夜からここまで(4日20時)、目を引くのは米国債利回りの急騰。つまり米国債価格の急落。発表された米国の指標は絶好調。NY時間の8時15分のADP民間雇用が23万人増と予想の18万5000人を上回り、11時発表のISM非製造業がなんと60超えの61.6と過熱を思わせる水準に。実際に、1997年6月以来、約21年ぶりの高水準となった。中でも細目で雇用指数が前月より5.7ポイント上げ62.4と過去最高を記録。明日発表される9月の雇用統計では、雇用者数の上振れの可能性もありだろう・・・という感じ。

これで米国債金利は上昇。この場合、成長の加速を映す上昇ゆえに「いい金利の上昇」ということか。ただし、健全な金利上昇であったとしても急騰は、新興国や株式市場などに悪さをするので、過ぎたるはなお・・・という展開もありえる。

いずれにしても、この3日のNY午前から午後の早い段階で、10年債は3.175%、30年債は3.34%まで上昇し、節目破りで勢い付くことになった。しかし、さすがに押し目買いが入り、午後の通番には一旦は上昇圧力は弱まることになった。そのまま落ち着くかという流れだったらしいが、そこに飛び出したのが連日にわたるパウエル(FRB議長)発言ということに。

米国経済は、「際立って」良好と前日と同じ表現をしたうえで、3日は、「景気拡大はかなりの期間継続の可能性がある」とした。さらに、「我々は中立金利を超える可能性があるが、おそらくまだ中立金利には程遠い」とまで言った。

まるで市場に出始めている、FRBの金利打ち止め観測を払しょくするかのような発言。あるいは、3.0%前後と見られている中立金利の水準はもっと高いとの解釈か。

この発言を受け、やや沈静化していた米国債金利の上昇は復活、結局、10年債は3.181%、30年債は3.335%で引けることに。そして本日のアジアから欧州の時間帯も、上昇傾向は続き、日本時間の4日20時の時点で10年債は3.214%、30年債は3.382%とさらに切り上げ。今夜のNYが見もの。

米国債をショートし、ドル買い、原油買い、米株買いのリスクオン満開。ドル指数は、8月20日以来の96ポイント超えまで上昇。

さて、この中で金はどうか。こうした市場環境の中で8月中旬にかけて売られたのは記憶に新しいが、ここまでのところ1200ドル台を維持して推移している。ロンドンからNYの早朝にかけては、むしろ前日比プラス圏に浮上し推移中。長期金利の上昇とドル高に対する耐性は、この4ヵ月なかったものといえる。


『投資』 ジャンルのランキング
コメント   この記事についてブログを書く
« イタリア財政問題と金市場 | トップ | 米市場金利の上昇には強かっ... »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

金市場」カテゴリの最新記事