亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

為替村では強いドル、金には弱含み

2020年03月26日 21時53分04秒 | 金融市場の話題
昨日はロンドン金現物価格とNY金先物価格の市場間スプレッドが異例の拡大にある背景に、新型コロナの影響でスイスの精錬3社が操業を中断していることを背景の一つとして挙げた。ロンドン400オンス、NY先物100オンスという単位の違いがあり、受け渡しには精錬を経て地金のサイズを合わせる必要がある。にもかかわらず、その地金の調達ができないばかりに、市場間スプレッド発生という収益機会を指をくわえて眺める以外にない状況が生まれている。

新型コロナでの中断というと、南アフリカのラマポーザ大統領が現地時間23日夜、同国のロックダウン(封鎖措置)を発表。期間は本日26日から3週間となっている。この間、鉱山の操業も止まることになる。昨日24日そして25日とプラチナ、パラジウムが急騰状態にあり、プラチナはこの2営業日で118ドル、約19%上昇し25日は745.50ドルで終了となっている。ロックダウンの発表をきっかけに先物市場にて売り建て(ショート)の急激な買戻しが起きたとみられる(ショート・スクイーズ)。前日の金にしても25日のプラチナにしても、現物需給がかなり締まっているとの印象が強い。ちなみに南アも、他国と同様にロックダウン中の外出には許可が必要で、営業が認められるのは銀行、スーパーマーケット、ガソリンスタンド、食品および医薬品の製造または流通に関与する企業、医療機関と関係者となっている。

さてさて本日は前週1週間の失業保険新規申請件数の発表が予定されており、どれだけ増えるかが注目されていた。先ほど発表されたが、前回発表分は28万1000件、今回は328万3000件となった。市場予想は150万件だったので大きく上振れたことになるが、シティ・グループなどは400万件としていた。いよいよ悪化の程度が具体的な数字として現実のものとなり、それに対する市場の反応が見ものとなる。本日の米国株はどうなるか。金は強含みの反応となっている。

米上院が2兆ドルの対策案を可決したが、どの程度需要を押し上げられるか。基本的には時間稼ぎで一定の効果があるうちに新型コロナが下火になればいいのだが、そうでなければ追加の対応策が必要となる。今回を含めて大量の赤字国債の発行が必要となるが、消化(応募)の状況はどうなるか。長期金利の上昇につながりかねず、FRBはさらに神経を尖らせることになるだろう。ドルが強いといってもしょせん為替村の相対比較比であって、以前(少なくとも2年前)に比べてドルは弱くなっている。その他通貨も傷んでいるので強く見えているだけ。金に対しては弱含みが続くとみられる。金が上がるとは、ドルが金に対して価値を失っていることを表すのは、言うまでもないか。。。

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