亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

金市場、動き出したファンド 

2020年06月29日 19時08分20秒 | 金市場
先週末のNY金のポイントは、まず米国南西部での新型コロナ感染者数の急増を受けリスクオフの株安が進んだ際に、再び金市場では換金売り(cash-out)の動きが見られたこと。そして、売り一巡とともに直ぐに切り返したこと。アジアからロンドン時間を通し1770ドル台で安定的に推移していた金市場だったが、NYの通常取引入り後から株式市場が開いた後に20ドルほど売られた。復帰して1780ドルに戻して終了という流れだった。通常取引の終値は前日比9.70ドル高の1780.30ドルだったが、その後の時間外でさらに上値を追ったのは、今週に向けた動きのように思われた。

もう1点は、米CFTC(商品先物取引委員会)にデータで、ファンドが2週連続で買い建て(ロング)を増やしていたこと。買い建て(ロング)単体では、前週の41トンから96トンに倍増、ネットの買越残も48トンから85トンに増加、全体では784トンと5週間ぶりの規模となっていた。この2カ月半にわたりファンドは買い持ち高(ロングポジション)を減らしてきていたが、その間に金市場では現物買いに相当するETF(上場投信)の残高が増加し、1700ドル台の価格を維持してきた経緯がある。買い余力が出来ているファンドの動きが活発化することで、レンジ相場を上抜ける見通しを書いたが、動きとしてはそうした方向に向かっているように見える。実際に先週は7年8カ月ぶりの高値でもある年初来高値を更新した動きは、それを表していると思う。

足元で中国では全人代常務委員会が6月30日まで3日間の予定で開かれている。最終日に香港安全維持法案を採択し即日施行するとみられる。同委員会は今月18~20日の日程で開催されており、短期間で2度の開催は異例とされる。7月1日が英国から香港の主権が中国に返還された記念日にあたり、この日に大規模なデモが発生する可能性があり中国当局はそれまでに成立させたい意向のようだ。中国側も国内向けに弱腰外交との印象は避けるだろうし、米国はトランプ政権による新型コロナ感染抑制の失敗のおり、国民の関心を外交面に向けようとするだろう。米中摩擦に対する市場の警戒感も高まり、金市場を刺激する可能性がありそうだが、どうなるか。6月17日に米中はハワイで事前の交渉をしており、中国側は米国産農産物の輸入を約束しており、米国というよりもトランプ政権がどう出るか。。。議会は強硬路線で臨むベシ!とのスタンス。

米シェール開発大手チェサピークエナジー経営破たん。すでに先々週末にデフォルト状態だったので織り込み済みか。それでも、今後年後半に3月以降のFRBの救済策で延命された企業の中で、破たんに至るところが増える可能性がある。
コメント   この記事についてブログを書く
« 金は利益確定の売りに押され... | トップ | 木の葉(原油)が沈んで金が... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

金市場」カテゴリの最新記事