亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

チャートに例えるなら三角保ち合い、煮詰まる北朝鮮を巡る動き

2017年12月27日 23時01分20秒 | 金市場
クリスマス明けの26日のNY金は一時1290ドルに接近したものの跳ね返されて1287.50ドルで終了。ただし本日27日のNY時間外のロンドンの時間帯に1290ドルを突破している。いずれも11月29日以来約1ヵ月ぶりの高値。11月末から12月初めにかけて米国議会で税制改革法案の年内成立に向け明るい見通しが広がり、米長期金利とドルが上昇し2週間にわたり金が売られたが、その直前の水準に復帰したことになる。

欧米がホリデー・シーズン終盤という薄商いの中で、上昇の原動力はファンドによる(損失覚悟の)売り建て(ショート)の手じまいの買戻し。つまり、規模の小さな“踏み上げ相場”という構図になる。というのも、11月末から連邦公開市場委員会(FOMC)までの2週間NY先物市場では買い建て(ロング)の見切り売りとともに、ショートの増加が確認されていた。その積み増しされたショートが、取引解消(手じまい)で買い戻されている。つまり新規の資金流入が上昇の言動力とはなっていないとみられる。ただし、先週末22日には、金ETF(上場投信)の最大銘柄「SPDRゴールド・シェア」は1.48トン残高が増えたのは、要注目だろう。

26日の市場で目立ったのは、原油価格の上昇だった。NY市場のWTIは前週末比1.50ドルの大幅高となる59.97ドルで終了。一時60ドルを突破し、2015年6月下旬以来2年半ぶりの高値に。石油輸出国機構(OPEC)加盟国のリビアのパイプラインが爆発とのニュースに反応したとされるが、このところ57ドル台で安定的に推移しており、底流には世界同時景気拡大というファンダメンタルズの好転がありそうだ。26日はNY市場の銅価格も上昇、2014年7月以来3年5ヵ月ぶりの高値水準で取引を終えている。11月に高値をつけた後、調整局面に入っていたが、再び騰勢を強めている。年明け早々にトランプ政権がインフラ投資についての発表をするとの見方も流れており、その辺りを先取りする思惑先行の動きか。

足元で先週22日に採択された国連安保理による北朝鮮に対する追加経済制裁は、中国の米側への歩み寄りの結果で、11月の米中首脳会談で北朝鮮を巡り一定の合意が成立していたというニュースが先週末に複数のメディアが報じた。追加制裁を巡る安保理決議に乗じて浮上したものというより、頃合いを見計らって意図的にリークされたものだろう。中国側も北朝鮮と国境を接する地域では、軍の展開や(収容)施設などの準備を進めているとされ、事態もいよいよ煮詰まってきているということか。チャートに例えるなら、三角保ち合いの放れが来年の春ごろということか。もっとも、これが必ずしも開戦を意味するものではないが、“含む”ということになる。

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