亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

漂流する欧州、英国もEUも決められない政治

2018年10月18日 22時43分22秒 | トピック
昨日も取りあげたが、17日のブリュッセルでの夕食会から始まっているEU(欧州連合)首脳会議は、端から紛糾というか話し合いになっていないようだ。来年の3月末に期限が切られている英国のEU離脱(Brexit)についての条件交渉が進まない。開催前日の16日の時点で、英フィナンシャル・タイムズが、離脱後もEUルールに従う(来年の3月末から)2020年12月に至る1年9ヵ月の移行期間を1年延長することについて、パルニエEU主席交渉官が柔軟に対応する意向であると報じていたのだが、背景は不明だった。

本日分かったのは、今回のBrexitをメインテーマとするEU首脳会合に当たって、ここまで難航している交渉の打開のためにEU側は英国のメイ首相に対し、EU加盟国であるアイルランドに隣接する英領北アイルランドの取扱いをどうするか(関税同盟内のステイタス維持をEU側が主張)について、英国側の新提案を提出するように求めていたということ。しかし、首脳会議初日に交渉方針を説明したメイ首相からは、新たな提案の説明はなく、結局話し合いにならなかったということのようだ。

結局、今回、交渉の進展が認められた場合は11月17~18日に臨時の首脳会合を開いて合意をめざすという予定は、流れることになった。当初は、ここまでに決着がつかない場合には、「合意なき離脱(ハード・ブリグジット)」に至るということだったが、「クリスマスまでに合意する」ということで、実施的に先送りということになったようだ。

煮え切らない、方針を決められないメイ政権と対峙するEUサイドにとっても、市民生活や企業活動に大混乱をもたらすとされる「ハード・ブリグジット」は避けたいというのが本音で、結局、決められない英国を追い出すことも出来ないという状況のまま、時間だけが経過するということになりそうだ。

そうこうしている内に、あっという間にクリスマスになり、メイ政権が崩壊となるのか、業を煮やしたEUサイドが英国に引導を渡すのか、結局時間切れを懸念した市場の反乱が双方の背中を押すということになるのではないか。

そもそも、16日に流れた、移行期間の1年延期ということは、ラフな合意だけしておいて、中身は後から詰めようということか。決められない政治自体が欧州の政治リスクということに。

しかし、先のG20財務相・中銀総裁会議も貿易戦争について、協調行動は難しいとして個別対応に任せるという内容になったが、こうした状態で次の景気後退がやってくると、悪化の先にあるのは戦争などということも荒唐無稽な話ではないのかも知れない。
『投資』 ジャンルのランキング
コメント   この記事についてブログを書く
« 「潜在的なリスク」で済まな... | トップ | 11月9日 広島セミナーのお知... »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

トピック」カテゴリの最新記事