亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

「制裁再発動のイランで金が売れている」報道

2018年08月07日 23時10分20秒 | 金市場
広く報じられているように、日本時間の本日午後から米国がイランに対する経済制裁を再開した。主力産業の自動車関連の取引に加え、イランとの貴金属取引の資金を融資する銀行や、イラン政府に貴金属を売却する者への制裁も含まれている。この制裁発動を前にしてイラン国内で金が売れていることは7月31日にここで取り上げたが、その際は1-3月期のデータしかなかった。日本時間の8月1日の4-6月期の需要データが発表され(ワールド・ゴールド・カウンシル、WGC発表)、それに基づき米ウォール・ストリート・ジャーナル紙が、制裁発動前にイランで金が売れていると5日に報じた。

端的には投資需要(地金と金貨)が4-6月期に、前年同期比でプラス200%の15.2トンになったというもの。4年ぶりの高水準となる。宝飾品は9%の付加価値税がかかることから敬遠され、同マイナス35%の6.6トンになったというもの。

問題はイラン国内の価格だが、「過去最高値に上昇している」と報じられていること。これは通貨リアルの対ドルレートが過去最安値を更新していることが背景と思われる。ただし、記事のニュアンスからは、為替安以上に上昇しているという感じなので、米国の制裁内容に貴金属の取引が入っていることから、国内マーケットとロンドンなど国際マーケット間での裁定取引(アービトラージ)が利かなくなっており、隔絶されたイラン金市場の中で需給のひっ迫からイラン・リアル建て価格にプレミアムが乗った価格が付いているものと思われる。それでも金に替えたいという一般個人が多いということだろう。



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