亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

リスクオフの大波到来でNY金1700ドル接近

2020年02月24日 22時21分53秒 | 金市場
欧米とりわけ米国にて楽観論が大勢を占めていた新型コロナウイルス問題。さすがに中国以外での感染者が目立つに従いマーケットは、リスクオフの大波に襲われている。21日金曜日に米債の利回りの低下に触れたが、本日のNY時間外のアジア時間から長期債を中心に買いが入り価格が急騰。利回りは急落する問答無用のリスクオフ相場が展開されている。当方も週末の予定が新型ウイルス対応でキャンセルになったので、今日は溜まっていた資料を整理し、読んでいなかった気になる記事に目を通しながら、同時に録画していたTV番組を見つつ、時々相場の推移もチェックという、どれにも身が入らないような“ながら状態”で1日を過ごした。

驚いたのは、まず米30年債の動き。先週末にかけて2.0%を割れ、注目していたら、21日には一時1.9%も割れ、ザラ場で過去最低を更新。本日はここまでのところ(21時40分時点)1.833%まで低下。一気に過去最低水準を更新中となっている。10年債も1.3%台に入り、こちらも今日にでも2016年7月の過去最低水準の更新が起きそうな雲行きとなっている。3カ月物財務省証券が1.556%となっており、先週から起きている10年債との長短金利の逆転は“深く”なっている。言うまでもなく1年程度先のリッセッション(景気後退)入りのシグナルとされるもの。

この中でNY金は時間外のアジアの寄り付きから値を飛ばし、1656.00ドルで寄った後すぐに薄商いの中でさらに値を飛ばし1684ドルを付けた後は、しばらく1560ドル台で売り買い交錯状態に。その後、ロンドンの時間帯に入る頃から、欧州株式市場が(感染拡大が目立つ)イタリアはじめ各国ともに大きく売られる中で、金は水準を切り上げ一時1690ドル台まで見て、1680ドル台中盤で推移中となっている。NY金先物市場は、先週末発表分でネットロングが重量換算(オプション取引除く)1100トンと過去最大まで膨らんでおり、利益確定の売りもかなり出ているとみられる。

いわゆる回転が利いている状況ではあるが、早くも1700ドルという節目(売りの関門)が迫ってきた。先週は19日に日本証券新聞の取材を受け、21日付けの1面記事にて夏までには1700ドルは超えるということで掲載されたが、何のことはないモメンタム系のロボットトレードで数日で接近することになった。1700ドル手前には、オプションなどの設定もあり売りが控える関門となりそう。この分では、いずれにしても明日の国内価格は早くも6000円大台に到達しそうな勢いではある。

先週は土曜日にIHSマークイットの2月の米PMI(購買担当者景況指数)とりわけサービスPMIが(後退を意味する)50を割れるという予想外の結果について書こうと思っていたが、書けなかった。製造業の指数の悪さはISM(米供給管理協会)の指数でも明らかだが、広く知られるように非製造業の指数は好調さを保ってきた。2月のサービスPMIは1月の53.4から49.4と、2013年10月以来の低水準に急落。市場予想は53.0だった。50割れは2016年以来のこと。センチメント指数なので、旅行や観光、飲食などの新型ウイルスに対する警戒が一気に高まったということか。今夜の米国株式市場がどの程度の下げになるか、まず見ることに。





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