亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

足元の景気の良さが、“いがみ合い”の影響を消しているが・・・・

2018年06月11日 14時55分13秒 | 金融市場の話題

G7サミットについては、貿易を巡り米国とそれ以外が対立するという予想通りの展開となった。金融や世界的な景気への心理的影響を考え、議長国のカナダをはじめ日欧は何とか協調を演出しようと試み、事実、それは曲がりなりにも成功したかに見えた。しかし、閉幕から3時間後のトランプ大統領の(衝動的とも思われる)ツイッター発言で日米欧と米国間の「亀裂」を改めて印象付けた。前週のG7財務相・中央銀行総裁会議で見られ構図は、首脳会談でも改善されることなく終了ということに。もっとも、そうであろうとは、思われていたが。

首脳宣言の最終調整でトランプ大統領は、世界貿易機関(WTO)のルールに沿う形の「多国間ルールに基づく貿易の推進」という欧州の主張を拒否。代案として「自由で公正なルールに基づく貿易」という日本が出した妥協案を最後は受け入れたとされる。しかし、G7を途中で退席し急きょ記者会見、「不公正貿易から米国を守るためなら、どんな手段でも採用する」と関税発動を正当化する旨の発言をし、この段階で雲行きが怪しくなった。その後、大統領専用機でシンガポールに向かう機内から、「首脳宣言を承認しない。自動車の関税措置を検討するためだ」とツィート。ちょうど(最後は本人不在の)サミットが終了したわずか3時間後のことだった。

きっかは、議長国カナダのトルドー首相の記者会見議長国カナダのトルドー首相の記者会見。サミットの総括の後で、米国が鉄鋼輸入制限をカナダや欧州連合(EU)へ広げたことを取りあげ、7月に報復関税を課すと表明した。それをエアフォース1の機内で知ったトランプ大統領は、カチン!!ときて、すぐさま反応といったところか。

今回のサミットに「貿易戦争」の「回避」まではなくとも「緩和」を期待した市場だったが、むしろ前週(G7財務相・中銀総裁会議)と同じく「1対6」の亀裂の深さを印象付けることなった。そこまではやらないだろう。否、やれないだろう。単なる中間選挙前の脅しだろうとの見方もあった
輸入自動車に対する25%の関税賦課も、やるかも・・・に変化しつつある。

この結果に、本日のアジア市場では目立った反応は見られないが、欧州さらにNY市場はどう反応するか。それとも、明日の米朝首脳会談に目が向き、それどころではないということか。言えるのは、「1対6」の亀裂の影響は、先行き世界的に景気減速また後退という波がやって来た際に表れるのではということ。双方が保護主義を掲げると、最悪の事態となりそうだ。それは1930年代の大恐慌のきっかけとなった構図でもある。総すくみ状態の「喧嘩、両成敗」ということに。

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