【ノスタルジックじゃつまんない?】

2003年12月生まれ(7歳)
2008年6月生まれ(2歳)の娘の父親です。

51【ナポリ】

1990-02-10 | 【イタリアに恋したわけ】
すぐに飽きてしまった。

無計画にもホドがある・・・。
陽気なのは判った。
パスタも美味しかった。
しかし・・・飽きてしまったのだ。

一日ブラブラしたら、また、夜行で北へ戻ろう・・・!
そう決心していた。

決心して夜行列車を待っていたのだが・・・。
出発時間になってもこない・・・。

2時間待ってみた。
一向に来る気配がない・・・。

駅員に尋ねてみた。

「この列車はいつ来ますか?」と。
30分ほど待たされたあげくの返事は・・・

 「今日は来ない」

「なんで?」

 「多分来ないと思う」

「他に北へ向う夜行は?」

 「もうないよ」

「近くにホテルはありますか」
最後は、気力でこう聞くしかなかった。

その駅員は、近くのホテルまで親切に案内してくれた。
「明日は列車あると思うよ!」と言い残して駅へ戻っていった。

とんだ出費だよ・・・。
宿屋のおじさんに、事情を話して値段交渉すると、安く泊めてくれた。
「ナポリは好きかい?」と聞かれたので、「もちろん!!!」と応えておいた。

 「明日、夜行まで時間があるんだろ?ポンペイへ行ってみな!」
と旅のアドバイスまでしてくれた。

本気でナポリが好きになった。

翌朝、ポンペイへ向うことにした。

これが、ポンペイか・・・。
遺跡だよ!
ちょうど日本人ツアーが来ていたので、こっそりガイドに聞き耳を立てて、フムフムと感心していた。

ナポリで列車が来なかったことがきっかけで、なかなかいい寄り道ができたな。
ま、「南イタリアだもの」だ。

定刻より、30分遅れで、待望の夜行列車が到着した。

いよいよ、エンリコの街フィレンツェへ向う。
自然と胸が高鳴ってきた・・・。