土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

聖林寺、あのスーパースターに逢いに。

2014年09月18日 | 奈良の古寺巡り


(2014.09.13訪問)

橘寺を辞した後、次は岡寺にしょうかな、飛鳥寺安居院も久し振りだし、天空の寺威徳院はと考えていたら、
いつの間にか大和路号は県道155号線を走っていました。談山神社を過ぎた辺りで、そうだスーパースター
に逢いに聖林寺に行こうと、大和路号は北に向きを変えたのでありました。


▼スーパースター。



(スーパースターの写真は堂外から撮ってます)


[ 聖林寺 ]
●山号 霊園山 (りょうおんざん)
●寺号 聖林寺 (しょうりんじ)
●開基 伝 藤原定慧 (ふじわらじょうえ) 藤原鎌足の息
●開創 伝 和銅五年 (712年)
●宗派 真言宗室生寺派
●本尊 子安延命地蔵菩薩
▲拝観料 400円 朱印300円
▲拝観時間 9:00~16:30
▲奈良県桜井市下692 Tel.0744-43-0005
▲http://www.shorinji-temple.jp/
▲近鉄大阪線「桜井」駅下車、奈良交通バス談山神社行「聖林寺」下車 徒歩約3分

▼参道下から見上げるとまるで城壁、砦風山門。




聖林寺縁起 (聖林寺HPより抄出)
聖林寺の歴史には分からないことも多い。この寺は談山妙楽寺(現在の談山神社)の支院の一つであり、藤
原定慧を開基としている。明治の神仏分離のとき、談山山中の伽藍が尽く神社に改装され、山中の塔中すべ
て還俗した中で、唯一仏教寺院として残ったのである。聖林寺という寺号は江戸享保のころ、秋篠寺から妙
楽寺に入った談山の座主、大僧正子暁は当時遍照院と呼ばれていたこの寺に空号になっていた聖林寺を当て
たという。


▼山門。





▼山門扁額。





▼山門から境内。





▼本堂。





▼山号扁額。





▼本堂北側縁から桜井市内と三輪山遠望。





▼植栽が好き放題に育ってます。





▼健気ですね、百日紅の息の長さ感心感心。





         ▼スーパースターの石像版。





▼境内の南方向、庫裏だと思います。





▼鐘楼。





▼先の百日紅の全景。





         ▼十三重石塔。





▼スーパースターがお待ちの大悲殿への階段。





▼今日の大悲殿はボク一人、普通はこうはいきません。





         ▼彷徨流転、艱難辛苦のお顔が、このお顔です。



かっては華々しい荘厳の中で祀られてきたこのお像も、明治の廃仏毀釈の嵐で全ての環境が一変、ほうほう
の体で聖林寺にやってきたようです。
木心乾漆造だからでしょう、なんといっても千二百五十有余年の経時による割れが目立ち、特にお顔に顕著、
ボクにはどうしても菩薩愛を感じることが出来ません。天平仏師の執念が生んだ素晴らしいプロポーション
や量感、天衣や裳の心地よい流れなどどれをとっても一級品、そう云った天下一の評価も、彷徨の旅が尾を
引いているのか、悲しげにそしてお気の毒な、そんな感じがします。
(スーパースターの写真は堂外から撮ってます)



▼御朱印です。





フロク
▼山門石垣下、参道脇にこの二輪がヒッソリと。




聖林寺のスーパースターは客仏扱いの常なのか、相変わらず狭いお堂の中ひとりぼっちで佇んでいます。
国宝というステータスを持ちながらもどこか淋しげな印象が残った観音さんでした。

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown ()
2014-09-18 14:52:54
初めて聞くお寺です。
千二百五十有余年経過の観音様、
貴重な国宝を見させて頂きました。
御朱印にしっかりと国宝・十一面観音と書かれていますね。
返信する
堂外から撮ってます? (Unknown)
2014-09-18 17:51:29
何してるの?
返信する
Unknown (hidepon)
2014-09-18 23:52:17
彩さん、こんばんは。
いつもありがとうございます。
聖林寺十一面さんは、国内の国宝十一面観音七体の内の一体で、
拝する方々の評価も専門的価値も非常に高いようです。
このお像のステータス=聖林寺のステータス
になっていると思います。
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