マンドゥルース

ムラムラ(のんびり)の国マダガスカルでの暮らし

セミナー

2007年11月30日 23時44分40秒 | Weblog
東部森林地域で行われている研究やプロジェクトのセミナーに
招待されてのこのこ出かけていった。

内内のものかと思っていたら、フランスの研究者から、フィアナの開発組織や
研究機関、NGOのトップ、大学の学長まで来て、TV、新聞などのメディアは勢揃い。

自分の発表はかろうじてこなすことが出来たが、
朝から晩までひたすらフランス語。農業分野の発表ならなんとか理解できるが、
動物とか社会経済、森林保護政策などの話になると、チンプンカンプン。
ホテルの一室に閉じ込められて、終わったら頭がもはやパンク状態。
昼食の間だけはマダ語だったのだが、同じテーブルに居たのが、
フィアナ大学の学長をはじめ、教授陣。さらに疲れが・・

もっと仏語を勉強してアカデミックな情報を得るべきなのだが、
田んぼで農民と喋っている方がどうも性に会うようだ。

グタッ。

Economist 11月17日号

2007年11月30日 23時39分28秒 | Weblog
女性のストレスが大きいと、女児を生む確立が高くなる。
911テロの後のニューヨークの出生割合は女児が異常に高く、
同じような現象は地震などの災害の後にも見られるらしい。

記事はこの説明を生存戦略上の適応進化と論じている。
原始的なストレスは戦や飢饉などの生存に関わるものであり、
こういった条件下では、次の子孫を残す可能性のある女性が
必要となる。男性は一人でも強いのが生き残れば、ゴリラみたいに
ハーレムを形成して、多くの女性を孕ませる
(←この動詞Politically correct?)ことができる。
実際に、発展途上国における女児の出生確率は先進国より5%も高いようだ。

マダガスカルの農村の女性を見ていると、
満員電車で会社に通う日本の女性と比べて
とてもストレスを受けているようには思えないのだが・・
ひそかに苦しんでいるのだろうか?

石油会社の開発援助

2007年11月30日 23時37分45秒 | Weblog
Edというアメリカ人の友達がいるのだが、
彼は来年から、赤道ギニアにあるアメリカの石油会社
の開発援助プロジェクトで働く。
石油会社にとっては開発援助なんていうものは、当然
表面的なパフォーマンスである。
必要な金は幾らでも出すので、
経過報告は3ヶ月、できれば半年に1度くらい。
枚数は少なければ少ないほど良いと言われたらしい。

となりで聞いていた、アメリカ開発庁で働くJonが、
「そっちの方がよっぽど役に立つ援助が出来るよ。
俺なんか、この前電話代を追加請求するだけで、
半年分の電話利用の内訳を提出させられた。レポートは
毎月要求されるし、開発援助どころじゃない。」
と愚痴をこぼしていた。

開発分野の仕事もなかなか複雑だ。

サンクスギヴィングでー

2007年11月26日 16時15分55秒 | Weblog
Thanksgivingということで、土曜日はアメリカ人家族の家でパーティー。
動けなくなるまで食べるのがThanksgiving の慣わしということで、
この街のどこにこんな食材があるのかというくらい
豪華な食事に高級なワイン、そしてデザート。

20人くらいフィアナの外人連中が集まって、夜11時頃まで
ワイワイガヤガヤひたすら食べ続けた。

チャリティーの一環でもあって、参加費は全てフィアナランツァの
Old townの保全事業に充てられる。
最後に、ホストが
「2年後にはOld townを世界遺産リストに登録したいので、
各国の大使館連中に働きかけてほしい。」
とスピーチしていた。

途方もない話のようにも思うが、可能なのかな?

次のチャリティーは2月の聖ヴァレンタイン。
“チョコレートスペシャル!!”
・ ・・パス。サムは隣で大はしゃぎ。

日曜日、調査地に行こうとしたら電車が故障で走らない。
また、調査計画がずれる。あ~、嫌だ。

今朝の新聞から、

2007年11月24日 20時55分57秒 | Weblog
マダガスカルでは、多くの児童が初等教育でドロップアウトし、4分の1が学年をダブル。
この原因を鉄不足に伴う集中力の欠如に因るものして、児童の栄養改善のため、
野菜、インゲン、トウモロコシの種が35haの土地に播かれたらしい。
このプログラムを保健省や農業省ではなく教育省がやるところが素敵だ。

首都近郊の話です。

A hard road to hoe

2007年11月23日 17時35分16秒 | Weblog
10月1週目の号
A hard road to hoe
Teach for America (TFA)は成績優秀な学生が大卒後2年間
公立学校で学習指導の補助をするというプログラム。
教師としての資格はなくドロップアウトするものも多いので、
教師不足や教育レベルの向上には直接つながらないが、
このプログラムを卒業したものは、将来のキャリアアップが
期待できる。教育現場としても将来の人材育成としての
目的が大きいようだ。

これを読んで、米国のPeace corpsと日本のJOCV(青年海外協力隊)
の違いが頭に浮かんだ。Peace corpsは大卒資格さえあればよく、
特に優れた技術は要求されない。JOCVの資格はボランティアとしては
かなり高いように思う。もらっている給料も全然違うが。
しかし、それぞれの国に帰ったときの価値が全然違う。
Peace corpsはキャリアアップにつながるが、JOCVは
むしろキャリアストップ。隊員に直接こういうと怒られるかもしれないが、
概ね隊員自身もそういう認識があるようだ。

ボランティアとしてはJOCVの方がよっぽど役に立っていると思うが、
Peace corpsは、アメリカに戻ってから高い学位を取って、
アメリカ開発庁やUNDP、UNICEFとか開発分野のプロの人材として
戻ってくることが多い。JOCVの場合は、日本に戻ってから職を探すのに苦労する
らしい。日本はNGOとか開発分野の土台が余り発達していないのもあるが、
「2年間も途上国で何をほっつき歩いていた」ということだろう。

Burning bridges

2007年11月23日 17時33分11秒 | Weblog
マダガスカルの郵便システムが悪いのか(←疑問の余地もなく悪い)、
購読しているEconomistが3週間分まとめて届いたので、それを
ひたすら読んでおります。その中から、記事をピックアップ。

10月2週目の号
Burning bridges
次々と統合が進む欧州の不思議な話。
今年の終わりまでに、シェンゲン条約(パスポートなしで通行できる条約)
が東に広がるのに際して、新しい加盟国であるスロベニアが隣国の
クロアチアとの国境に架かる橋を壊している。
(この条約のせいで欧州を旅したときちっともパスポート
にスタンプを押してもらえなかったのを思い出した。
押してもらえたのは、条約に加盟していないイギリス、
チュニジアから入国したイタリア、クロアチア、それから出国時のドイツ)
また、現在はポーランドにビザなしで入国できるウクライナ人だが、
ポーランドが条約に加盟後、シェンゲンVISAが60€かかるらしい。
ヨーロッパの国境は低くなっているのか、閉ざされているのか・・?

ライチの季節がやってきた

2007年11月23日 17時28分14秒 | Weblog
赤く色づいたライチがフィアナの街に運ばれてくる。
まだ季節の初めなので少し値段は高いが、1週間もすれば
ライチの皮で街があふれる。僕は調査地の農家の軒先でパクパク。
牛もライチは好きなようで隣でパクパク。
運ばれるライチが増えるにつれて、電車が遅れる、そして壊れる。
大量のライチが各駅で積荷されるのに時間がかかる上に、
ライチが重くて、電車が坂を登れない。
昨日は1時間遅れで済んだが、そのうち、3時間、4時間、12時間・・
と遅れる。ライチは嬉しいが、あと2ヶ月調査地に行くのが憂鬱だ。



真っ赤に色づいたライチ、背景にある焼畑との対照がきれい?

労働の効率に関する研究

2007年11月15日 23時52分27秒 | Weblog
今年の実験の準備を少しずつ農民と進めています。
ポット試験用に頑丈に作ったつもりの柵だが、
この前、鶏に軽々と入られるところを見てしまった。
一番ゆるい竹に親鳥が乗って、その重みで空いた
隙間からひよこがドバ~ッと入っていった。
もう一度強化しなおさねば。

予備試験にポットを柵の中において、イネを植えてみました。
一番確認したいのは、バケツが盗まれるかどうか。
実験の途中でバケツが消えたら悲惨です。

稲ワラの試験も少ししようと思い、
農民がいつも収穫後放っている稲ワラを集める。
こういうつまらない仕事は子どもに手伝ってもらう。
お金がかからんし、文句を言わずに働いてくれる。

で、最近気付いたことが一つ。
農民を雇うときには、よほどの力仕事でない限り、
男女ペアで雇うのが良いようだ。
女性は文句を言わずにモクモクと働いてくれるし、
男性は理解が早くて、いろいろと有効な助言をしてくれる。
それに男性は女性に対してエラそうに指示してくれるので、
僕は、はたで見ているだけでよい。
これが女性、女性だと効率よく進まないし、
男性のみの場合、お互い自分の主張を言い合うだけで、
仕事がはかどらない。

ということで、最近は男女ペアで仕事をさせることにしています。
特に夫婦だと、子どもがぞろぞろと手伝ってくれる。

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収量調査

2007年11月12日 18時14分46秒 | Weblog
乾季作のイネ、もしくはピーナッツの収量調査用に
1.5m四方の囲いを農民に作ってもらう。
120水田×2反復で240個。
その後、その囲いを水田に設置していく。
収量調査をする前に農民に刈り取られてしまうことが
多々あるので、これで少しは安心?

しかし、ピーナッツの収量調査をしたことがないので少し不安。
農民はよく働いてくれます。