モウズイカの裏庭2

秋田在・リタイア老人の花と山歩きの記録です。

早春に白神山地山麓を彷徨う。(2018年3月24日、30日)

2021年03月31日 | 白神山地西部

(本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものである。)

今年(2018年)の三月は白神山地の山麓を二回訪ねている。
初回は3月24日。

白神岳はもろ山麓からはなかなか見えにくい。

県境を越え、JR白神岳登山口駅の近く、白神橋から一瞬だけ見える。
まだ雪で真っ白だった。

2018/03/24 白神橋から見た白神岳。



次いで大間越まで戻り、フクジュソウを観に行く。
昔は斜面が黄色に染まるほど咲いていたと聞くが、今は乱獲ですっかり減ってしまい、この通りパラパラだった。 

2018/03/24 フクジュソウの群生地

 






フクジュソウ                               これはトリカブトの芽出し。
 



この日はフクジュソウ以外に咲いてる花は無かった。

まだ春が浅すぎたようだ。


6日後の3月30日に再び訪ねてみた。この日は晴天で白神山地の山々もよく見えた。
 

2018/03/30 能代市郊外から白神岳と向白神岳(右)を眺める。
 



八森漁港手前から白神山地を眺めると、段丘地形がみごとだ。
 

八森漁港入り口付近から。左の小山は糠森山。
 



八森漁港を過ぎる時、一瞬だが白神のマッターホルン?、真瀬岳がちらりと。 


真瀬岳(988m)
  



県境を越えると海岸風景が素晴らしい。
ここは前年、4月2日、烏賊干しを見た場所だ(こちら)。今日は干してなかった。
 

県境付近から青森県側を眺める。奥の半島先端は艫作崎。
 



大間越のフクジュソウ群生地に到着。

 



この日のフクジュソウはすっかり成熟モードになっていた。
この花の旬の時期っていったいいつなんだろう。
 

フクジュソウ                                                                                                    ヤマアイ(トウダイグサ科)
 


ヤマアイは地味な植物だが、北東北では珍しい。大間越付近の限られた場所で見られる。

こんなキノコも有った。
 

シロキツネノサカズキモドキ                     エゾエンゴサク
 



エゾエンゴサクは男鹿のものと較べると花付きがしょぼかった。

エリアによっては、白花ばかりだった。 

エゾエンゴサク(白花) 



秋田側に戻り、あきた白神駅の近くにある御所の台という低山に登ってみる。 

2018/03/30 御所の台から八森漁港を見下ろす。

  


この山にフクジュソウは無いが、早く咲き出した花たちを少し。
 

カタクリ                                    キクザキイチゲ
 



アズマイチゲ                                
ミチノクエンゴサク
   



このところ山に行ったら草花だけでなく樹木も見るようにしている。
晩秋や早春の季節は、広葉樹が葉を落としているので樹形がわかりやすい。 







とは言ってもこの木は凄まじい生え方だった。 

昔の怪獣ビオランテを想像した。




以上。

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寒の戻りをかい潜って男鹿他。(2019年3月28,29日)

2021年03月30日 | 男鹿半島3月

(本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものである。)

今年(2019年)は暖冬だったので、春の進行ペースは例年よりも十日くらい早いように感じていたが、
彼岸の中日頃から寒の戻りになった。

常ならば三寒四温ですぐ終わるかと思ったら、今回の寒波はけっこうしぶとい。
24日以降は連日のように朝起きたら、外は真っ白が続き、とても山に行く気分にはなれずにいた。
それでも3月28日は朝から強い陽射しが有った。
近所の空き地では淡雪の下にバッケ(フキノトウ)がいっぱい埋まっていた。

2019/03/28 近所の空き地のバッケ(フキノトウ) 






この写真をface bookに投稿したところ、「フキ味噌や天ぷらにして食べて下さい。」などとコメントも頂いたが、
ここはお犬様の散歩・超銀座コースであり、成長も進んでいるので、丁重に遠慮させて頂く。

この日(3月28日)、風は冷たかったが、淡雪が溶けだしたのを見計らい、9時半頃から男鹿に向かった。
途中、驚いたのは寒風山の雪姿。このお山、3月3日や3月17日に行った時は雪が無くて褐色だった。
(今朝は秋田市など平地にも積雪があったくらいだから、白くなって当然と言えば当然なのだが・・・)

2019/03/28 出戸浜付近から男鹿寒風山を望む。



この日行く予定の男鹿本山、毛無山は黒々としていた。

こちらも雪は積もったはずだが、森に包まれているので雪は見えない。

2019/03/28 出戸浜付近から男鹿三山(左から毛無山、本山、真山) 



五社堂の屋根にはまだ雪が残っていた。

五社堂
 



男鹿毛無山に来るのは今年になり既に三度目。

3月3日には早くもフクジュソウを見ている(こちら)が、
その後、彼岸以降は寒の戻りで足踏み状態が続いているようだ。

ヒメアオキの実と今朝積もった雪。



キクザキイチゲとフクジュソウ(古花)
 

                                      キクザキイチゲとカタクリ(蕾) 

早くから咲いていたフクジュソウやキクザキイチゲは寒の戻りでボロボロ、草臥れてしまったものが多かった。

カタクリはホンの少しだけ咲いていたが、背はちっこいままだ。
これは寒い日が続いてるせいだろう。

カタクリ
 


エンレイソウとカタクリ
 



エンレイソウ
 
                                        スミレサイシン 


スミレ類は天狗の鼻のように距をピンと立てたナガハシスミレがいっぱい咲いていた。

ナガハシスミレ(テングスミレ)



アズマイチゲ
 

                                     ニリンソウ


3月17日に来た時、咲き出したばかりだったオトメエンゴサク(エゾエンゴサク?)はそろそろ盛りを迎えていたが、

連日の降雪融解で少々うなだれ気味だった。

オトメエンゴサク(エゾエンゴサク)?
 


オトメエンゴサク(エゾエンゴサク)?の紫花タイプ 



その援護に駆けつけたのはキバナノアマナだったが華奢なその姿では援護など出来るものやら。

オトメエンゴサク(エゾエンゴサク?)とキバナノアマナ
 
                                     ミチノクエンゴサク


今回は花の撮影が目的なので、山頂部までは行ってない。五社堂の少し上で引き返した。


秋田市役所の隣でもキバナノアマナがそろそろ咲いてるかなと思い、翌29日に訪ねてみる。
そしたら、今回はまだ少し早かった。それでも早く咲いた個所をクローズアップで。

2019/03/29 秋田市内の某神社にて。キバナノアマナ






たぶん此処は本州では最大クラスのキバナノアマナ群生地だと思うが、

場所はこのような神社の境内。




地面のうす緑に見えるものは全てキバナノアマナ。
何故この花だけこんなに繁茂しているかは謎だ(よく咲いていた時の記録はこちら)。


以上。


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いにしえの早春庭花(2009年3月21日~4月5日)

2021年03月29日 | ガーデニング/冬・早春

本ブログを始めて一年と少し。
当初、園芸植物やガーデニングについてブログ上ではあまり語らないつもりでいたが、

春になり、庭先で何がしかの花が咲き出すようになると、そうも行かなくなる。
しかし園芸ガーデニングから遠ざかって早や十年近くなり、うちの庭の花も随分と減って来た。
よって今回は花の種類が比較的豊富だった時代、2009年早春の模様を報告してみる。


3月21日、風除室(サンルーム)で咲き出していたピンクのコリダリスを庭に出してみた。

コリダリスとはあまり馴染みのない名前かもしれないが、ケシ科の一属名で
国内に生えるものとしては〇〇ケマンとか〇〇エンゴサクとして知られる一群の植物。
カタクリやイチゲ類と同様、スプリングエフェメラルのひとつとされる。


コリダリス・ソリダ `ベスエヴァンス'




コリダリス・ソリダ `ベスエヴァンス' とアネモネ ×フルゲンス
(いずれも風除室越冬組だが、少し遅れて戸外越冬組も咲く)




ベスエヴァンス嬢は、確かヨーロッパのお生まれ。数年前、園芸仲間から球根を分けて頂いた。
いつの間にか我が家の早春定番お姫様になってしまった。

(球根が増えたので、友人達にも頒布。ところが翌2010年を最後に消滅。どうしたんだろう。)




スノ-ドロップの無い我が家では、
スノーフレークの仲間、リューコジャム・ベルナムがその代役を果たしている。

約十年前、これも園芸仲間から球根を分けて頂いた。
調べてみたら、こちらも原産はヨーロッパで川べりの砂地などに群生するようだ。
一時期、弱まったが、せっせと液肥をやってたら、元気を回復してきた。

リューコジャム・ベルナム(戸外越冬組)



リューコジャム・ベルナム(戸外越冬組)
 


右上はムスカリ・アンブロシアカム(風除室越冬組)。
綺麗ではないが、蛸の赤ちゃんのような花が可愛い。

ムスカリは青紫が一般的だが、他には白以外にピンクやイエローも有った。
青紫のアルメニアカムに較べると、性質は弱く、寒がるようなので、冬場は風除室内で越冬させている。

ムスカリ `ゴールデンフラグランス'(風除室越冬組)



地植え花で最も早く咲く寒咲きクロッカス類は今年も小鳥の被害に遭った(花弁を啄まれた)。

かろうじて被害を免れたクロッカス `シベリアントリカラー'



秋田のような北国でも、
種類さえうまく選べば、ホムセン開花苗の力を借りずとも、三月からこのように花を愉しめる。

ところが、その後は寒の戻りでまた冬のような天気が続く。
3月28日の朝、起きたらご覧の通り、真っ白だった。

2009/03/28 雪に覆われた庭



先週、咲いてた小さなお姫様達もこんな有様。まずはフクジュソウ。そしてクロッカス。

 


しかし今頃の時期の降雪はひと晩に10センチ、20センチ積もろうが、やはり春の淡雪だと言うことを知る。

翌3月29日はこの通り。

2009/03/29 嘘のように雪が融けた庭



今日(3月29日)の地植えクロッカス。やはり小鳥に喰われた痕が有った。




中旬に咲き出してから何度も雪を被ったフクジュソウは随分と貫禄がついて来た。


2009/03/29 フクジュソウ




来週はどんなふうに変わるだろうか。

天気予報では4月4日は晴れ、夜に雨降って明日また晴れ、その後、一週間くらいは暖かな日和が続く模様。
ミサイル(from 北朝鮮)は気になるものの、庭シゴトをするのにこんな素晴らしい日を見逃す手はない。

2009/04/04 朝の庭



シラー・チューベルゲニアナ(最近はシラー・ミッシェンコアナと呼ばれる)



現実には4日の天気は薄曇りだったが、日中はほぼ目いっぱい庭に出突っ張りだった。

で、何をしてたかと言うと、まずはミサイルの見張り、いや一年草苗の定植作業。


一年草苗を定植する予定の土俵
   


右上は土俵入り(定植)を待つ苗達。

定植終了。




本来なら、秋田では庭の植え付け作業はもう一週間くらい待つべきなのだが、そうも言ってられん。
昨年秋に播種し、風除室で越冬した苗の生育が良くて、ビニポットがパンパンなのだ。
しかも暖かくなってくると、風除室内の温度管理や水遣りもタイヘン。
それ以上に(-_-;)私はサラリーマンなので、これ以上は待てなかった。

あとはミサイルが秋田に落ちないことと暖かい天候が続く(遅雪や霜のない)ことを祈るばかり。
一年草苗の定植作業の後は延々と庭のゴミ拾いやこぼれダネ植物の花壇移植、鉢アレンジなどを行う。

今咲いてる球根花の鉢をガーデンテーブルの周辺に寄せてみた。




戸外越冬コリダを中心に据えて。




鉢植えのコリダリス・ソリダ `ベスエヴァンス'は、全く同じ品種なのに、花色が随分と違う。




左の薄いのは、彼岸頃から咲いていた風除室越冬鉢。右の赤味の強いのは戸外越冬隊でまだ咲き出したばかり。
咲き始めの頃は赤味が凝縮されている。

4月5日のお昼少し前、ミサイルは秋田上空を過ぎて行ったようだ。
実害は何もなかった。
ただし私の身体は急な庭シゴトで・・・ (;´Д`)
ふだん全く運動してないので、さすがに今日は身体のあちこちが痛くなった。

4月5日に咲いていた他の花たち。

2009/04/05 チオノドクサ・ピンクジャイアント。



2009/04/05 スイセン`ティタテタ'とチオノドクサ・ルシリエ。



2009/04/05 一年草苗の定植後の庭



以上。


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街のど真ん中にキバナノアマナが。

2021年03月28日 | 野草/春

スプリングエフェメラル(春の妖精、春植物)と言えば、
フクジュソウやカタクリ、イチゲ類がよく知られている。

キバナノアマナもそのひとつだが、小さく地味な野草なので話題になることはあまり無い。









キバナノアマナ Gagea lutea はユリ科の球根植物。チューリップに比較的近縁と言われる。
手持ち書籍等によると、日本国内では、北海道、本州中部以北、
国外では、千島、樺太、朝鮮、中国、シベリア東部、ヨーロッパに広く分布するとある。
その花が秋田市では街のど真ん中、県庁市役所のすぐ傍に群生している。それも半端な量ではない。

もしかしたら国内有数、いや国内最大の群生地かもしれない。 
ここにはごく一部にキクザキイチゲが混じる以外、どこを見てもキバナノアマナばっかし。












この群生地は某神社の境内に有る。歴史はかなり古い。

境内は落葉広葉樹が多く、開花時期には陽光がよく差し込む。
下草も丁寧に刈られており、キバナノアマナのようなスプリングエフェメラルにとっては天国なのかもしれない。
なお採取は厳に慎むべきだ。ここは神域、花盗人には神罰が下るだろう。


 








(本記事は2014年4月2日、2015年3月28日に撮影した写真をもとに作成した自ホームページ旧記事をブログ用にリメイクしました。)


以上。

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鳥海山に誘われ、二度目の高館山。(2017年3月26日)

2021年03月27日 | 鶴岡高館山

(本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものである。)

(2017年)3月26日の朝はよく晴れた。
当初、近場の男鹿半島に行くつもりでいたが、
鳥海山がとても綺麗だったので、
そちらに引き寄せられるように南に走ってしまい、
ε=ε=へ(+´π`;)ノ 勢い余って県境を越え、鶴岡市まで行ってしまった。

鶴岡市の高館山は一週間前(3月19日)に行ったばかり(その時の記録はこちら)だが、
初めてなので見損ねた花も若干有った。
今回はそれらを補完する山行きとしよう。

行く途中に見えた朝の鳥海山を。

本荘郊外から見た鳥海山。

 
酒田みなとIC付近から見た鳥海山 


庄内地方から望む鳥海山は秋田側(本荘やにかほ)から見るそれとは左右反対の姿となる。

なお今日、月山は雲が掛かってよく見えなかったので省略。
両方の名山がともに見える日は少ないと聞く。

今回も山麓にある「鶴岡市自然学習交流館・ほとりあ」を訪ねて挨拶。

鶴岡市自然学習交流館・ほとりあ。背景の山が高館山。






それでは雪割草
じゃなくて、前回、見損ねた花を。



コシノカンアオイ
は手持ち書籍によると、秋田県から新潟県、長野県北部までの日本海側地域に自生とあるが、
私が観たのは今回が初めて。
見慣れたトウゴクサイシン(かつてはウスバサイシンと呼ばれた)などに較べると花が驚くほどでかい
(一説では秋から咲いている)。
なお高館山にはトウゴクサイシンもあり、こちらは落葉性。現在、新しい葉を展開中だった。
またこれらの植物を食草とする蝶はこの山ではヒメギフチョウではなく、ギフチョウとのこと。
今回はまだ早すぎたのか、蝶には遭遇出来なかった。

トウゴクサイシン                                  エンレイソウ
 

咲き出したばかりの花たち

スミレサイシン。大きな花を咲かせるスミレ。
後から出て来る葉っぱはスミレ類としては大型で、形はトウゴクサイシンにそっくりだ。




ミヤマカタバミ                              ショウジョウバカマ(下の葉はコシノカンアオイ)
 



まだ開店準備中だったのは・・・

オオイワウチワ




前回の復習。 

変なキノコ。
シロキツネノサカズキモドキ    
                     キクバオウレン
 


先週咲き出したばかりだったカタクリやキクザキイチゲは丁度いい塩梅になっていた。

カタクリ                                        カタクリとキクザキイチゲ
 

 キクザキイチゲ(
青紫タイプと白タイプ)                                                        キクザキイチゲ(薄いピンクタイプ)
    



アネモネ類は他にニリンソウの芽だしはいっぱい有ったが、アズマイチゲは今回見かけなかった。

折角来たのだから今がたけなわの雪割草(オオミスミソウ)を満喫していく。

秋田にも有るが、乱獲や高速道の工事などで消滅寸前。だからなおさらだ。

オオミスミソウの群生。


   

 

 






 

濃青色のタイプは盗掘されたのか非常に少なかった。
雪割草の仲間は早春に咲くので、(カタクリやイチゲのように)スプリングエフェメラルに含められることが多いが、
ご覧の通り、常緑の葉が既に出ており、花後もずっと残るので厳密にはスプリングエフェメラルとは言い難い。
同時期に咲くオウレンの仲間もそうだ。




  


これらの花がまた来年、いや十年後、百年後も見られるようにと切に願う。

以上。



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