毛利正道のブログ

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私のお尻を持ち上げ背を押した「ナディアの誓い」

2019-05-13 08:10:32 | 日記
●ドキュメンタリー映画「ナディアの誓い」とは
   公式HP
  5月12日のすわこ文化村上映会81回企画に、おかげさまで80名が参加



●2019年5月12日すわこ文化村「ナディアの誓い」上映会での私の解説
1 この映画は、19歳のナディアが「イスラム国」により母親と6人の兄弟を殺され、自身も性奴隷の生き地獄を3か月間経て脱
  出したのち、2年後2016年国連総会で開会スピーチをするまでを描いたもの。その後の活動も含めその2年後2018年のノーベ
  ル平和賞を23歳で受賞した。
2 この映画は、被害者が立ち上がることがどんなに大変なことかを描写しきった。体験を語ることは、辛い体験をその都度思い
  出さなけれならないという、精神的虐待にも等しい体験であること。私は、同級生などに鉄パイプで滅多打ちされた高校生が
  裁判に立ち上がり、2年後、全てが終わった裁判所の控室で「これでようやく終わった」と泣き出したときのことを思い出
  す。
3 であるからこそ、それでも、若すぎるくらいのナディアが立ち上がり暗い表情のなかでも立ち上がり続けるその姿に心動かさ
  れた。一人一人の力は小さいが、しかし、一人一人が立ち上がらなければ多くの人が動くに至らず、歴史を前に進めることは
  出来ない。彼女に重い尻を下から持ち上げられ、背中を押された思いがした。きっと、今、何にどこまで立ち上がったらいい
  か躊躇しているであろう同胞をもきっと力強く励ますに違いない。
4 映画に登場する6000万人の世界難民とは、ちょうど、日本の人口の半分。他方、タックスヘイブン(租税回避地)により本
  来支払うべき税金を不当にも免れている大金持ちのその免れている金額が世界で推定55兆円、これもちょうど日本の国家予
  算の半分。その55兆円が大金持ちの懐にではなく、世界難民への社会保障として配分されれば年間一人に90万円にもなり難
  民が解消される。世界の紛争の源は、富と貧困の格差拡大にあるのであり、世界中の富を適切に再配分すれば解決できる。
  この微かではあっても遠くにではあっても確実に見える灯りに向かっていく道は、あるのです。

●ナディア21歳の2016年9月国連総会での開会スピーチ
(世界各国政府指導者との宛名を、「世界中のあなたに」と置き換えて読んで欲しい)

オバマ大統領
各国および政府指導者の皆さん
私はヤジディ教徒です
私はただの村娘でした
しかし、かつて自由と夢を奪われ
奴隷となりました
今日はここで世界中の被害者の声を届けたい
皆さんには希望か絶望かを与える力がある
また、誰かが私のように犠牲になるかどうか
決めるのは皆さんです
紛争地域が平和になるまで
女性や子どもを見捨てるべきではありません
世界に国境はなく、あるのは人道だけ
お願いします
人を第一に考えて下さい
人生は皆さんだけのものではないはず
私たちにも生きる権利があります
斬首やレイプで数百万人が故郷を追われても
動かないなら
皆さんは一体いつ動くのでしょうか

●参加者の感想から
◆ナディアの勇気に心から敬意を表します。
ナディアの深く暗い悲しみのまなざしは
多くを語らなくとも、すべてを物語っていました。
ナディアの後ろには、多くのナディアがその同胞が
同じまなざしでこちらを見ていました。
改善の道のりはまだまだ遠いけれど、黙っていたら
なにも変わらないし、起こらないことを
明確に教えてもらえたと思いました。

◆今、自分がやれることは何なのかと考えさせられる。
同じ時代に生きる地球人の一人として
あなたはなにをしてくれるのと問われるように
胸に響いた。だが、ナディアの訴えによって
わずかずつでも動き出す力があったり、支えられる人々が
いることも実感した。

◆すわこ文化村10周年記念企画として最高でした

◆ずしっと重い気持ちと、一歩を歩き出す勇気の大切さを学んだ。

◆やはり、日本国憲法の素晴らしさを実感した。

◆私たちは9条に守られた平和の世の中に生きているが
今も世界で起こっていることに少しでも関心を持ちづつけなければ
と思う。世界は一つで、全人類が平和に暮らせる時がくるのは
いつのことだろうか。


●この映画の自主上映会を開催するには
  上映料一日5万円
  ここにご連絡を



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