熟年男の歳時記

趣味のバイク、料理、DIYや旅行記を中心に日々の暮らしと感じた事など気ままに綴って行きます。

昔の木造家屋が寒い訳

2012-04-29 16:49:31 | DIY
築20年を越えたわが家、未だ建て替えるには早いと思い、取りあえず気になるところからリフォームでしのごうと昨年から少しづつ手を入れ始めた。

昨年は、住宅エコポイントを使って内窓を設置した。今年が初めての冬だったが、その効果の程はと言えば、朝の最低気温が数度上がった?かと思える程度で、期待していた程の効果は無かった。
メーカーのカタログによると、窓から逃げる熱が家の中でも一番大きく、内窓を設置すると相当改善されそうな宣伝内容だったが、あれは、少なくともわが家に限って言えば過大広告といわざるを得ない。

何故昔の家が寒いのか、様々な原因があるのだろうが、中でも一番の原因は、機密性と家の構造や建材によるところが大きいようだ。

窓に内窓を設置したところで、壁・床から逃げて行く熱が馬鹿にならない。断熱材は入っていても、古い家屋ではお馴染みのグラスウール断熱材だと次第にたるんだり、ずれ落ちたりして断熱性能が低下する。
更には、壁の内部に出来た隙間を伝わって外気が進入し内壁を冷やす。

コンクリート基礎に設けられた換気口も断熱性を損なっている。
今の住宅の基礎には換気口は見られなくなったが、昔の家屋は床下の湿気を逃がすための換気口が設けられている。ところが、冬はこの換気口から外の冷たい空気が床下に侵入し、室内の床を冷たくする。断熱材が入っていても床は冷える。

昔は一般的だったアルミサッシも、今の樹脂製に比べるとはるかに熱が逃げやすい。

最近はリフォーム事業に力を入れる住宅メーカーが増えて来て、一棟を全面的にリフォームするパック商品を良く目にするようになった。
ところが、どれもドアや水周りの設備機器の交換やフローリング・壁クロスなど内装を新しくする商品ばかりで、家の快適性を左右する断熱性能の向上に結びつく商品が無い。
いくら見た目を良くしても、これでは冬の寒さは一向に改善されない。歳を取ると余計に寒さが気になる。
かと言って、壁をはがして断熱材を入れ替えたり、樹脂製サッシに交換となると大変な金が掛かる。基礎の換気口を潰してしまうわけにも行かない。

昔の家が寒い訳を知れば知るほど、そして今の新建材や新工法を知れば知るほど、新築の半値と言われる一棟丸ごとリフォームだが、そこには限界があり、やはり新築の快適性能には到底及ばない。
そこを納得した上でリフォームしないと後で後悔しかねない、と言うことを本日住宅展示場を見学して悟った次第である。


コメント
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