ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

ビルボード 全米 Top40 1987年7月25日付 ハート Heart - Alone

2023-07-23 20:51:24 | 1987年ビルボードTop40
1987年ビルボード Billboard All American Top40、1987年7月25日付、3週目の1位の年度を代表するヒットとなりました、Heartの"Alone "。Heartですが、デビューは1975年、デビューシングルの"Magic Man"が9位、それ以降、低迷した時期もありましたが、数々のヒットを生み出し続け、この曲で通算14曲目のTop40ヒットで、7曲目のTop10ヒット、3曲目のTop5ヒット、"These Dreams"に続き2曲目のNo.1となりました。

2位は前週と変わらず、Bob Segerの"Shakedown"。Bob Seger、Bon Jovi"Wanted Dead Or Alive"の記事で出てきたばかりですが、デビューは1960年代、初のTop40ヒットが1968年の"Ramblin' Gamblin' Man"、その後しばらくヒットがなかったですが、1976年の"Night Moves"以来コンスタントにヒットを重ね、この曲で18曲目のTop40ヒットで、7曲目のTop10ヒット、6曲目のTop5ヒットです。

3位は7位からアップ、U2の"I Still Haven't Found What I'm Looking For"。U2ですが、アイルランド出身、デビューは1980年、母国やヨーロッパではすでに大人気バンドですが、アメリカでは、84年、"(Pride) In The Name Of Love"が最高位33位、87年になって、突如"With or Without You"がチャートを上昇、3週間の1位を記録、この曲が3曲目のTop40ヒットで、2曲目のTop3ヒットです。

4位は3位からダウン、2週間の1位を記録、Whitney Houstonの"I Wanna Dance with Somebody (Who Loves Me) "。Whitney Houstonですが、初のTop40ヒット"You Give Good Love"が3位、続いて"Saving All My Love for You"から3曲連続のNo.1、この曲でなんと4曲連続のNo.1、まだデビューから3年、6枚のシングルのうち4曲がNo.1となる、驚異の人気です。

5位は9位からジャンプアップ、George Michaelの"I Want Your Sex"。George Michaelですが、もちろん皆様ご存知の、イギリス出身のデュオWham!のメンバー、初のソロアルバム『Faith』からのファーストシングルがこの曲です。Wham!のアルバムの中から、George Michaelとしてのヒットが、Wham! Featuring George Michaelとして発表した"Careless Whisper"が3週間の1位、"A Different Corner"が最高位7位、この曲が3曲目のソロでのTop40ヒットで、2曲目のTop5ヒットです。

この週3週目の1位となりました、Heartの"Alone"。この3週間の1位で、年間チャートは第2位。惜しくも年間No.1は、4週間の1位The Banglesの"Walk Like an Egyptian"に譲りましたが、年度を代表する大ヒットになりました。

Heartですが、活動を開始したのは60年代、アメリカシアトルでハートの元になるバンドを結成、オリジナルメンバー、ギターのRoger FisherとベースのSteve Fossenらを中心に活動を開始します。70年代に入り、Ann Wilson、続いて妹のNancy Wilsonがバンドに加わり、バンド名も「Heart」として活動します。

レコードデビューは1975年、ファーストアルバム『Dreamboat Annie』をリリース、そのアルバムから、3枚目のシングルとなる"Crazy on You"が最高位35位を記録、その後、カナダで小ヒットした2枚目のシングル"Magic Man"がアメリカでもヒットし、最高位9位を記録します。

私は、その時からHeartの大ファンで、1986年に"These Dreams"が初のNo.1を記録した時には、ホント嬉しかったですが、なんとこの"Alone"で2曲目のNo.1、それも年間チャート2位の特大のヒット、信じられない思いでもあり、洋楽ファンを続けてきて良かったなぁ、と改めて思いました。

"These Dreams"がNo.1になった時には、 「祝!ハート No.1記念」として、こちらの記事で、過去に記事にした9曲のリンクを貼ってあります。是非ご覧ください→→→

"Alone"ですが、Heart9枚目のアルバム『Bad Animals』からのファーストシングル。曲の作者はなんとあのBilly SteinbergとTom Kellyのコンビ。「なんと」と書きましたが、そうなんです、Madonnaの"Like a Virgin"、Cyndi Lauperの"True Colors"など、数々のロックバラードの名曲を生み出したソングライターコンビです。

元々、オリジナルはHeartではなく、Billy SteinbergとTom Kellyのプロジェクトi-Tenの1983年のアルバムに入っていた曲でした。その曲をHeartがカバーして、大ヒットにつなげました。
この曲大ヒットしただけあります。名曲ですね。アン・ウイルソンのボーカルがまた曲にぴったりでした。

アルバム『Bad Animals』も大ヒット、惜しくも1位は逃しましたが最高位2位を記録、前作『Heart』に次ぐ大ヒットアルバムとなりました。


こちらがオリジナルのi-Tenバージョン、ものすごくカッコいいじゃあないですか、さすがBilly SteinbergとTom Kelly、曲も良かったのですね。i-Tenですが、Billy SteinbergとTom Kellyのプロジェクトということですが、どんなメンバーのバンドで、誰が歌っているのか、全然わかりませんでした。


今週 先週 song / artist
1 1 ALONE / HEART
2 2 SHAKEDOWN / BOB SEGER
3 7 I STILL HAVEN'T FOUND WHAT I'M LOOKING FOR / U2
4 3 I WANNA DANCE WITH SOMEBODY(WHO LOVES ME) / WHITNEY HOUSTON
5 9 I WANT YOUR SEX / GEORGE MICHAEL
6 10 RHYTHM IS GONNA GET YOU / GLORIA ESTEFAN AND MIAMI SOUND MACHINE
7 8 SOMETHING SO STRONG / CROWDED HOUSE
8 12 HEART AND SOUL / T'PAU
9 4 DON'T DISTURB THIS GROOVE / THE SYSTEM
10 5 POINT OF NO RETURN / EXPOSE
11 6 FUNKY TOWN / PSEUDO ECHO
12 13 GIRLS, GIRLS, GIRLS / MOTLEY CRUE
13 14 KISS HIM GOODBYE / THE NYLONS
14 15 CROSS MY BROKEN HEART / JETS
15 22 LUKA / SUZANNE VEGA
16 21 WOT'S IT TO YA / ROBBIE NEVIL
17 17 THE PLEASURE PRINCIPLE / JANET JACKSON
18 19 I'D STILL SAY YES / KLYMAXX
19 11 SONGBIRD / KENNY G
20 20 HAPPY / SURFACE
21 24 ONLY IN MY DREAMS / DEBBIE GIBSON
22 28 DON'T MEAN NOTHING / RICHARD MARX
23 26 ROCK STEADY / THE WHISPERS
24 25 BACK IN THE HIGH LIFE AGAIN / STEVE WINWOOD
25 23 MOONLIGHTING / AL JARREAU
26 33 WHO'S THAT GIRL / MADONNA
27 31 SEVEN WONDERS / FLEETWOOD MAC
28 16 EVERY LITTLE KISS / BRUCE HORNSBY & THE RANGE
29 30 HEARTS ON FIRE / BRYAN ADAMS
30 36 LA BAMBA / LOS LOBOS
31 18 HEAD TO TOE / LISA LISA & CULT JAM
32 34 IT'S NOT OVER / STARSHIP
33 32 ALWAYS / ATLANTIC STARR
34 44 CAN'T WE TRY / DAN HILL(DUET WITH VONDA SHEPARD)
35 42 LIVING IN A BOX / LIVING IN A BOX
36 41 HYPNOTIZE ME (FROM "INNER SPACE") / WANG CHUNG
37 27 JUST TO SEE HER / SMOKEY ROBINSON
38 40 ONE FOR THE MOCKINGBIRD / CUTTING CREW
39 43 SINCE YOU'VE BEEN GONE / OUTFIELD
40 49 LOVE POWER / DIONNE WARWICK & JEFFREY OSBORNE

コメント (26)    この記事についてブログを書く
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26 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (音時)
2023-07-23 21:15:32
http://neverendingmusic.blog.jp/archives/10722319.html
ビデオもMTVでよく流れていましたね。アン姐さんのボーカルももちろんですが、ギターを弾く金髪の妹ナンシーが何と言っても、脚上げてキックするようなアクションもカッコいい(^-^)
◆"Alone"って、もちろん"一人きり"とか"孤独で"とかいう意味がありますが、この曲での"Alone"は、主人公が「私一人で」という意味と、"How do I get you alone"のように"(あなたを)独り占め"=私のモノだけにするにはどうしたらいい?という意味でも使われていますね。なかなかシャレた歌詞であります。
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Starshipと同じように (hannah)
2023-07-23 21:28:57
星船さん、こんばんは。
前作の♪Heart♪で復活して、見事に初№1。
続くアルバムの1stシングルも№1。まさに絵にかいたような復活劇ですね。
古くからのファンにはうれしい活躍です。
そういえば、Starshipも80年代前半には低迷した時期もありましたが、85年に外部のソングライターの曲で№1。
そして87年にも続けて№1。似たような活躍でした。
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さすが名ソングライターチーム (星船)
2023-07-23 21:54:44
音時さんこんばんは。
曲も良かったですが良い歌詞でした。さすが名ソングライターチームの作品です。「今までいつだって一人でやってきた、あなたに会うまでは」、ただの「孤独」じゃなくってそういう歌詞だったのですね。
原曲も、私は良かったと思います。
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素晴らしい活躍 (星船)
2023-07-23 22:01:40
hannahさんこんばんは。
Heartも、Starshipも、70年代から大活躍、その後、曲調が変わりながらも、80年代半ば以降になってから初のNo.1ヒットを生み出す、素晴らしい活躍でした。
特に"Alone"、曲が良かったですね。
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Unknown (🐦️クルックルー♪)
2023-07-23 23:24:34
この2年前の夏にワラバウラブを聴いて、なんてエモーショナルでゴージャスでエキセレントな曲なんだ!と感動しました。
その後の秋、ネバーを聴いて、なんて考えられた構成、歌いたくなるサビ、でもどっかそっけなくて素敵じゃないか❗となりました。
2曲飛ばして夏、40にも入れなかったイフルックスクッドキルを先輩(留年中)の車中で聴いて、
「おっ!これハードっスねー、キングコブラですか?」
「おま何言よんなー、お前に録ってもらったハートでえ~」
なんてハードでカッコいい、しかもホントにメタルにも寄ってる♥️もうこの頃はツアーしながら新曲を貯めていたんですかね?
とはいえそうでしたか、アローンは他者のカバーでしたか。良いんですよ、この年の夏、これが1番ジーンシモンズ!大袈裟が似合い過ぎるグレートソング!
でもアローンが年間2位で、さあ、1位の発表です!でエジプト歩きが出て来るのは残念でありましたかな?
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Unknown (かんた)
2023-07-24 21:08:29
そうでした。
この曲、ホイットニーの『素敵なサムバディ』とともに、87年の夏を代表する楽曲でした。
「去年の夏、この曲をよく聞いたよねぇ~」といった夏の思い出を語るラジオのCMがあったのですが、そのときに挙げられたのが、この2曲でした。
たしかそのCMには、もう1~2曲ほど楽曲を挙げていたと思うのですが、それはなんの曲だか忘れました。
でも、ラジオのCMを聞いたとき、「この曲が流行ったのは、去年の今ごろだったんだ! 早いなぁ…」なんて思ったりもしたものです。
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ハードな中にもメロディアス (星船)
2023-07-24 21:58:34
クルックルー♪さんこんばんは。
一つ前のアルバム『Heart』ですね、良いアルバムだったですねー!
名曲"Never"もありましたし、そうそう、"If Looks Could Kill"は、ハードな中にもメロディアスで、ギターもカッコイイ、私の一番好きなタイプの曲でした。さすがに5枚目のシングルで、ヒットしなかったですが、他にも良い曲満載のアルバムでした。
で、次のアルバムも期待以上のアルバムでしたよ。
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夏の大ヒット (星船)
2023-07-24 22:04:05
かんたさんこんばんは。
そうでしたねー、この頃は、チャート番組は聞かなくなってしまいましたが、それでもラジオで洋楽番組を流しっぱなしにしてはいました。ラジオから、FENからは、この年の夏は、この曲がずいぶん流れてきていました。大ヒットでしたね。
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Unknown (太ったボンジョビ (つ´・∀・)つ)
2023-07-24 22:23:14
えへへへ、昨日のはハートではなくハト🐦️でありました、ちょっと高尚に過ぎましたかね、すみません。
しかし確かにこの時の夏は前半がアローン、後半がラバンババンバンバン♪て感じの調子でしたかね?87年も1位互助会が多くて、どっしりしたヤツは夏期はその2曲でしたもんね。
私もアローン、車中のFENでかかるとボリューム上げてましたね。⭐⛴️さんから今回アイテンというバンドの原曲を教えてもらえたわけですが、やはり女二人のホモりであるのが萌えますよ、ホントに痺れるホでありました。
「トゥナーーィ」(ティナーーゥ?)が原曲にはないのでちょっと間が取りづらいですな?
変調部がないけど無駄もない、これだけ熱く恨みがましい曲を短くまとめていて優秀ですな?
では明日は1曲とばして3枚目のシングルなど……いかがなもんでしょか?
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堂々の№1 (hannah)
2023-07-25 00:18:52
星船さん、こんばんは。
この曲は大げさな楽曲で、Annのヴォーカルもちょっと暑苦しいのですが、それを感じさせないのは、70年代からのHeartの姉妹バンドのイメージがあるからでしょうね。
♪These Dreams♪の時は大健闘の№1と思いましたが、今回は実績が伴なっての堂々の№1ですね。
T.KellyとB.Steinbergの曲は女性ヴォーカルが歌うとその良さが際立つんですね。
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