ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

1982年1月30日付 ビルボード 全米 Top40 Foreigner - Waiting For A Girl Like You

2018-02-01 23:24:57 | 1982年ビルボードTop40
1982年1月30日付ビルボード All American Top40、10週間ぶりについに1位の交代がありました、4位から上がっての1位はDaryl Hall & John Oatesの"I Can't Go for That"。5週間続けた4位から突然上がって驚きの1位獲得です。数々の大ヒットを持っている大人気デュオHall & Oates、1981年に2週間の1位を記録した"Private Eyes"に続くなんと彼ら4曲目のNo.1ヒットです。

2位は前週と変わらずこれで10週目の記録的な連続2位、1位に君臨していた"Physical"が落ちましたが残念ながら1位獲得なりませんでした、Foreignerの"Waiting For A Girl Like You"。大人気ロックグループForeigner、2位を記録した"Double Vision"に続く通算3曲目のTop3ヒットです。
3位は前週と変わらず、J. Geils Bandの"Centerfold"、J. Geils Band、1974年に12位を記録した"Must of Got Lost"がこれまでの最高順位、その後良い曲を出していたのですがいずれも30位台止まり、この曲で初めての大ヒットです。
ついに通算10週間の1位からダウンしての4位、歴史的大ヒット、Olivia Newton-Johnの"Physical"。ポップスディスコ調のこの曲で1980年に1位を記録した"Magic"以来のNo.1。1974年の"I Honestly Love You/愛の告白"のNo.1獲得を皮切りにジョン・トラボルタとのデュエット"You're The One That I Want/愛のデュエット"を含めて5曲目の1位獲得です。
5位は前週と変わらず、Quarterflashの"Harden My Heart"。Quarterflash、デビューシングルのこの曲でいきなりのTop5ヒットとなりました。

この週2位は10週間連続の記録的な2位Foreignerの"Waiting For A Girl Like You"。
残念ながら1位にはなれませんでしたが年間チャート19位、彼ら最大のヒットとなりました。

フォリナー、元キング・クリムゾンのイアン・マクドナルドと元スプーキー・トゥースのミック・ジョーンズの2人が中心として結成した米英混成ロックバンド、ヴォーカルのルー・グラムの存在も大きく、ロック、ポップス、プログレを融合した新しいタイプの曲で大ヒットを連発しました。
1977年に4位を記録したファーストシングル"Feels Like The First Time"を皮切りに、この曲で5曲目となるTop5ヒットです。

"Waiting For A Girl Like You"ですが、アルバム『4』から"Urgent"に続く2曲目のシングルカット。素晴らしいロックバラードの名曲です。
アルバムからの2曲目のシングルですが、バンドで最も売れたヒットした曲となりました。
曲はミック・ジョーンズとルー・グラムの作、ルー・グラムのボーカルの素晴らしさ・魅力あふれる曲です。
特徴あるシンセサイザーを演奏しているのはトーマス・ドルビー、1983年に"She Blinded Me With Science(彼女はサイエンス )"というなかなか特徴ある曲で全米第5位を記録した人ですね。

"Waiting For A Girl Like You"、チャートではすごい記録を作りました。10週間の2位です。残念ながら"Physical"を抜けませんでした。
そしてこの1月30日付のチャートで"Physical"が落ちたのに、Daryl Hall & John Oatesの"I Can't Go for That"になんと1位をさらわれてしまったのです。この週だけでも1位になって欲しかった。それでも1位になれなかった曲ということでチャートでも記憶に残る名曲でした。
Foreignerはその後1985年に"I Want To Know What Love Is"で初めての1位を獲得することになります。

チャートではもう一つ、年間チャートで19位という不当に低い順位でした。Foreignerはビルボードに恨みでも買っていたのでしょうか?と思ったものです。"Physical"のときに紹介したビルボード55周年を記念した55年間のTop100「Billboard Hot 100 55th Anniversary Top 100」ではなんと90位にエントリーしていて、事実上年間Top10に入る大ヒットでした。


今週 先週 song / artist
1 4 I CAN'T GO FOR THAT (NO CAN DO) / DARYL HALL & JOHN OATES
2 2 WAITING FOR A GIRL LIKE YOU / FOREIGNER
3 3 CENTERFOLD / J. GEILS BAND
4 1 PHYSICAL / OLIVIA NEWTON-JOHN
5 5 HARDEN MY HEART / QUARTERFLASH
6 6 LEATHER AND LACE / STEVIE NICKS
7 7 TURN YOUR LOVE AROUND / GEORGE BENSON
8 8 LET'S GROOVE / EARTH WIND & FIRE
9 10 THE SWEETEST THING / JUICE NEWTON
10 11 HOOKED ON CLASSICS / ROYAL PHILHARMONIC ORCHESTRA
11 12 COMIN' IN AND OUT OF YOUR LIFE / BARBRA STREISAND
12 13 COOL NIGHT / PAUL DAVIS
13 14 SHAKE IT UP / CARS
14 16 WAITING ON A FRIEND / ROLLING STONES
15 15 SOMEONE COULD LOSE A HEART TONIGHT / EDDIE RABBITT
16 17 LEADER OF THE BAND / DAN FOGELBERG
17 18 TAKE IT EASY ON ME / LITTLE RIVER BAND
18 19 COME GO WITH ME / BEACH BOYS
19 22 SWEET DREAMS / AIR SUPPLY
20 21 YOU COULD HAVE BEEN WITH ME / SHEENA EASTON
21 29 OPEN ARMS / JOURNEY
22 9 TROUBLE / LINDSEY BUCKINGHAM
23 23 SHE'S GOT A WAY / BILLY JOEL
24 26 LOVE IS ALRIGHT TONIGHT / RICK SPRINGFIELD
25 30 THROUGH THE YEARS / KENNY ROGERS
26 25 YOUNG TURKS / ROD STEWART
27 20 I WOULDN'T HAVE MISSED IT FOR THE WORLD / RONNIE MILSAP
28 24 YESTERDAY'S SONGS / NEIL DIAMOND
29 43 MIRROR, MIRROR / DIANA ROSS
30 33 LOVE IN THE FIRST DEGREE / ALABAMA
31 35 KEY LARGO / BERTIE HIGGINS
32 39 SOMEWHERE DOWN THE ROAD / BARRY MANILOW
33 36 WORKING FOR THE WEEKEND / LOVERBOY
34 37 ALL OUR TOMORROWS / EDDIE SCHWARTZ
35 38 SEA OF LOVE / DEL SHANNON
36 40 ABACAB / GENESIS
37 52 THAT GIRL / STEVIE WONDER
38 45 PAC-MAN FEVER / BUCKNER & GARCIA
39 54 SPIRITS IN THE MATERIAL WORLD / POLICE
40 28 DON'T STOP BELIEVIN' / JOURNEY

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22 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (めった)
2018-02-02 07:21:04
このときの「苦労」があったから、「l want to know what love is 」が全米一位になったときは喜びましたね!たぶんメンバーたちもきっとそうでしょう!
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記録に残る№2 (hannah)
2018-02-02 21:57:15
星船さん、こんばんは。
Foreignerファンでなくても誰でも知ってる記録に残る№2ですね。♪Physical♪と同じタイミングでチャートを上がってきたんも不運ですね。
年間チャート19位は低すぎますが、50年の90位はうなずけます。シンセサイザーがThomas Dolbyなのは知らなかったです。
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l want to know what love is (星船)
2018-02-02 21:58:23
めったさんこんばんは。
この1月30日の週はホント残念でした。1位にしてやってもよかったのに。 Hall & Oatesは他にも1位を持っているからいいじゃないですかね。
"l want to know what love is"が1位になった時には私も万歳しました^^
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Thomas Dolby (星船)
2018-02-02 22:07:59
hannahさんこんばんは。
"Physical"がいなかったら、年間チャートももっと上位だったですし、歴代でも90位からもっとずっと上位だったでしょう。ヒットした時期が悪かったですね。
"Waiting For A Girl Like You"はシンセサイザーが目立つ曲でしたが、Thomas Dolbyはやっぱり才能があったのでしょう。"She Blinded Me With Science"は変わった曲でしたが妙に印象に残っています。
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懐かしい (240)
2018-02-03 18:21:01
こんばんは。
また懐かしい時代ですね~。
フォリナーはハードロックバンドなのに、なぜこんな凡庸な曲を…と思ったものです。
チャートを見るとキー・ラーゴとかバンドリーダーの贈りものとか、いい曲ありますね~。ビーチボーイズの「Come Go With Me」は、当時日本未発売で、なぜ日本で発売しないんだ!と憤っていたものです(笑)。
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クリムゾンファンは? (ミュウ)
2018-02-03 21:40:52
当時、クリムゾンファンががっかりしていたのを思い出します。プログレバンド誕生か?と思ったのでしょう。イアン・マクドナルドでしたからね。
でも、こんなに高品質のAORをつくるバンドだとは。私にとっては、嬉しい誤算でした。
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良い曲がたくさんあったこの頃 (星船)
2018-02-03 22:36:46
240さんこんばんは。
フォリナーの初めてのヒット"Feels Like The First Time"は邦題にもありますが、私にとっても衝撃を受けた曲でした。そこから4枚目のアルバムになって、彼らも落ち着いた曲を作るようになりましたが、良い曲であり、今でも好きでよく聴きます。
「バンドリーダーの贈りもの」良い曲でしたよね。ビーチボーイズの「Come Go With Me」もそういえば日本では全く話題にならなかったような、日本で発売されなかったのでしょうか?
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ヒットを量産 (星船)
2018-02-03 22:45:18
ミュウさんこんばんは。
フォリナーにはいろいろ賛否はあったのかもしれませんが、メロディアスなロックで聞きやすく、素晴らしいヒット曲を数多く生み出してくれた大好きなバンドでした。80年代を代表するロックバンドでしたね。
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年間チャート集計期間って (地味JAM尊)
2018-02-03 23:34:09
この頃から11月末で切って12月から次年度扱いだったんですかね?エアプレイとかがフィジカルに大差つけられた週とかカウントされてると不利ですよね~。自分は何かのサントラに入ってたホット・ブラッディッドがお初で、現役ではI Wanna Know~からです。
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年間チャート (星船)
2018-02-04 09:24:43
地味JAM尊さんおはようございます。
この曲「ガール・ライク・ユー」と「フィジカル」の両方ともTop40に入ってきたのは10月24日の週で年間チャート集計では切られた部分があったのですね。集計期間が10月末なのか11月末なのかちょっと覚えていませんが、「フィジカル」とあまりに差が付きすぎで悔しかったのを覚えています。1位ボーナスがだいぶ大きかったのかもしれません。
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