毛津有人の世界

毛津有人です。日々雑感、詩、小説、絵画など始めたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。

雀の訪問 その2

2025-02-20 07:16:31 | 動物画

いま外気はマイナス2度である。今日も寒い一日になるのだろう。だけど僕のいる部屋は太陽がある限り裸でいられるほど暖かくなる。これがあるのでいまだ暖房機を一度も使わないでいられるわけだ。昨年は腰痛に悩まされていよいよその種の病院に行こうかと思い悩んでいたのだけど、今年毎日一時間ほど裸になって日光浴をするうちにこの腰痛がすっかり消えてしまった。本当に太陽の恩恵を身に染みて思うところである。祖父の代の人は毎朝太陽に掌を合わせていたけれど、その気持ちがしみじみとわかる年齢に自分も到達したということだろう。ありがたい、ありがたいと思っている。すべての動植物が同じ気持ちであるかと思われる。古い写真を整理していたら訪問者の雀の数が日増しに増えていくのが見えて面白かった。

 

 

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雀の訪問

2025-02-19 17:08:33 | 動物画

今日街に出たら粉雪が吹雪出した。それで前のアパートにいたときに毎日遊びに来てくれていた雀の訪問を思い出した。初めはたった一羽だったのがすぐに50羽くらいに膨らんだ。2時間おきにやってきて米をねだった。雪の日もやってきて並んで待っていた。ほかに訪ねてくる友がいない孤独な僕はこれを歓迎した。一か月で10キロの米を彼らは消費した。でもその時はまだ安かった。僕は業務スーパーのアメリカンローズを買っていたから、10キロでも2,500円くらいだった。今のコメの値段ならとてものこと彼らを迎えられなかっただろう。今のアパートに引っ越して3年になるから、彼らの代も変わっているかもしれない。もう僕のことはとっくに忘れただろう。

 

この一羽からすべては始まったのだった。

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アヌビスのこと

2025-02-11 15:25:05 | 動物画

portrait of Anubis

oil 10x20cm 2008

ブログ村を通じて他の人の猫の話を覗いてみたら急にポルトガルで一緒に暮らしていたアヌビスのことが思い出された。もう別れて16年にもなるし彼はとっくに他界しているのだけど、いま思い出しても涙が出るほど愛おしい。

彼はいつも喉が渇くと台所にやってきてこのように誰かが蛇口をひねってくれるのを待つのであった。

そして実においしそうに水道の水を味わうのである。ポルトガルの水道水は直に飲むことができてしかも大変美味なのであった。

去勢されているせいかこんな女の子のようなしぐさをするのである。

ネコの習性か袋の中に隠れるのが好きだった。

やがて義理の娘が飼っていた雌猫を預かることになって雄雌の対になったのだけど、いつもきまってこの雌猫は先住民であるアヌビスに喧嘩を仕掛けるのであった。

アヌビスはただ日向ぼっこがしたかっただけなのにこの雌猫が近づいて怪しい雰囲気になるのである。

次の瞬間に猫パンチが飛ぶのを予測してアヌビスは逃げ出したい気持ちになっている。

そしてしまいにはとっつかみ合いの喧嘩になるのだけど、それでも離れられないでいつも一緒にいるのだった。

夜中に目を覚ますとアヌビスがナイトテーブルの上から自分を見つめていることが度々あった。冬の夜は特にそうで僕はいつも彼を蒲団の中へ招き入れた。ところがこれが妻には気に入らないらしく、離婚の遠因の一つになったのかもしれない。

彼とはいつも隠れんぼやボクシングをして遊んだ。僕がトイレに座ると必ずドアをノックして入ってきて女性用のビデの上にしゃがんで用を足していた。僕は日本人なのでシャワーだけの生活には到底馴染めず、時に湯を張って入浴を愉しんだ。そんな時彼はいつもバスタブの縁に陣取って不思議そうな目をして僕を眺め続けているのだが、一度も一緒に湯に入ろうとはしなかった。みんな懐かしい思い出だ。

 

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野性イノシシとの出会い

2025-01-26 05:11:36 | 動物画

油彩 15x20㎝ 2019年

外国のビデオでは大きく成長しない仔豚サイズのぶたをペットにしている絵をよく目にするのだけど、日本人がこれをやっているのはまだ見たことがない。僕はぶたはとても良い性格をしていてペットにすればきっと可愛い生き物だと見ているのだけど、トイレのしつけは出来るのだろうか、そこがネックだと思う。数年前にオーストラリアの友人を案内して奈良公園を散歩していたら東大寺の裏当たりの静かな庭園に真昼間猪が現れたのには驚いた。あたりには草をはむ鹿の集団がいたから安全だと思って出てきたのだろうか。それとも己れ自身を鹿と間違えてのことか、意表を突くたいへん面白い光景だった。

僕はどういうわけかイノシシとは縁があるようでよく山を散歩していては彼らに遭遇したものだ。次の写真は芦屋のロックガーデンを登り詰めたところで出会ったはぐれイノシシだった。完全に成長した巨体だったけれど少しも暴力的な感じはしなかったので、連れのカナダ人女性ともども我らの昼食を分け合ってひと時を過ごした。

このロックガーデンのイノシシはまた別の機会に今度は10頭近い大家族で移動していたのに遭遇したことがある。細い山道のことなのでこの真正面での出会いはお互いに驚きだったようだ。こちらは二人だったけど相手は10頭ほどの大所帯だ、それでも驚いて山から地響きを立てて降りてきたのが急ブレーキをかけて立ち止まったのだから面白い。とてもすれ違えるような山道ではなかったから、僕たちは斜め後ろの大木の陰に後退しafter youと声をかけて道を譲った。すると彼らは素直にその道を駆け降りて行ってなんの騒ぎにもならなかった。しかし彼らを写真に収める余裕はなかった。それが今思えば残念ではある。

 

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海外で初めて見た野生動物

2025-01-22 08:51:56 | 動物画

油彩 26x36cm 2010

僕は一生を通じて一度も出会ったことのない野生動物を海外で初めて見て感動することが幾たびかあった。その最初は野生のリスで、ニューヨークのセントラルパークでベンチに腰を下ろし本を読んだいたら、肩のあたりをちょろちょろする生き物があったので見ると可愛いリスだった。すぐにポケット中のビスケットを細かく割って進呈したら僕の手の中で食べてくれた。これに味を占めて次の日はピーナッツを持っていったらこれも喜んでくれた。これはカナダやイギリス、台湾、マレーシアでも体験して楽しい旅の伴侶となった。ところが不思議にも日本では野性のリスに一度もお目にかかったことがないのである。皆さんはお目にかかった体験がありますか。

その次に感動したのがハミングバードでこれはマレーシアで初めて目にすることになった。花に近寄って蜜を吸う様子はミツバチに似ているが巨体なのでハッと驚いたらこれが初めて見るハミングバードという生き物だった。これも日本では見たことがないのだけど、日本には全くいないのかしら。

日本にも昔はいたが今はまれにしか見られない生き物に家守がいる。これは東南アジアの国に行けばどこでもふんだんに見られ、僕は屋台街で夕食をしているときはこれを観察しながら食べるというのが楽しみだった。餌を捕まえるのも交尾をするのもひどく敏捷で次の行動を読むのが面白かった。大きな家守の低音の鳴き声もいまだに僕の耳には残っている。

 

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