8-4-2014鹿鳴荘便り／難波先生より

　台風12号が接近した頃から、梅雨に戻ったような鬱陶しい天気が続いている。外出には傘が欠かせない。皆さま間も体調管理にご留意ください。
　STAP事件も、先日のNスペ放映や「新潮45」７，８月号の特集で、科学面だけでなく裏の人脈や動いているお金の流れまで明らかになったので、もう私の出番は終わりだ。
　予告していたように、メルマガも週１くらいにペースを落として、本筋の「修復腎移植」を取り上げたいと思います。
　7/29にサンフランシスコで「世界移植楽学会 20014」が開催され、小川由英先生の発表が「優秀賞」を受賞しました。（詳細は６に）
　日本移植学会高原史朗理事長は姿を見せず、ポスター貼りは何人かの日本の教授が手伝ってくれたそうです。2011年ブエノスアイレスの学会の懇親会では、いま「修復腎移植」の被告支援のための金集め委員会をやっている某教授に、私は罵られましたが、もう流れは完全に変わったようです。
　後は小川論文のフルペーパー完成と徳洲会による「先進医療」再申請、10月末の松山地裁での勝訴判決、このトリアスが決定打となるでしょう。
　そうそう、来るあてのない「死体腎」を待って登録費を払い、年会費をを収めている透析患者さんたちが、現状打破を求める動きを起こさないといけません。薬害エイズ事件では、血友病患者で血液製剤のためにHIV感染した川田龍平さんは、母子で積極的に活動し、国会議員にまでなりました。かつて私が教えた学生にも、同じような病気で、血液内科に進みいま準教授になっている人もいます。医療は患者のためにあるのだから、患者が声をあげないといけない。
　特に、臓器移植ネットワークの本部にいる患者が「貴族化」して、透析患者の意見を代弁していない現状はおかしいと思います。



　今回は、以下の９つの話題と盛りだくさんになりました。
１.【書評】＝斎藤美奈子『文章読本さん江』
２.【岬の分教場】＝ハワイの孫が地元小学校へ「体験入学」したことなどを巡って
３.【トノサマガエル】＝ラテン語学名は「黒い斑点のあるカエル」という意味だという話
４.【格言】＝＜人は生まれつき知ることを欲する＞という有名なアリストテレスの言葉について、
５.【修復腎移植・新聞連載小説】日経に「禁断のスカルペル」の連載が始まりました。
６.【修復腎移植の論文、四度の国際学会賞に】サンフランシスコでの世界移植学会で、進行中の「修復腎移植・臨床研究」についての小川論文（ポスター）が、受賞したことについて、
７.【日経サイエンス】発売中の９月号記事と途中からアルゼンチンアリ退治の話、
８.【訂正など】
９.【献本等お礼】
　馬屋原先生から『医薬品GLPと毒性試験の基礎知識』を、
　医薬経済社から「医薬経済」8月1日号の献本をいただきました。
　お礼申し上げます。
　簡単に内容を紹介しました。