ある宇和島市議会議員のトレーニング

阪神大震災支援で動きの悪い体に気づいてトレーニングを始め、いつのまにかトライアスリートになってしまった私。

【糖尿病コントロール】難波先生より

2016-02-29 15:11:30 | 糖質制限食・ケトン食
【糖尿病コントロール】
 面倒なので「血糖値」の自己測定はしていない。かかりつけ医に3ヶ月に一度受診し、血液検査(1)と血中インシュリン、C-ペプチド、ケトン体の測定をしてもらっている。前にも書いたが、左脚の親指の爪に水虫が住んでいて、血糖値が高くなるとてきめんこれが白い線条として伸びてくるので、大体の検討がつく。いまは大丈夫だ。そこで糖尿病についてはいっさい服薬も注射もなしだ。その点は作家の桐山秀樹(後述)と同様だ。

 私の場合は、はじめ「東広島医療センター」(旧国立病院)に教育入院した後、ここで通院治療を受け、主治医と相談して「糖質制限食」を始め、コントロールに成功したので、地元のかかりつけ医「久芳診療所」に紹介してもらった。何かあったら、ここの紹介状をもってこの「医療センター」へ戻る、というシステムになっている。
 診療所の楠先生は、外科出身で見極めが早い。いつか鎖をつけないで隣家の人が犬を散歩させているのに遭遇し、突然犬に脛をかまれた時、先生は「咬み傷はここで治療しない方がよい」といって、すぐに総合病院の救急部に連絡してくれた。
 「識見があり決断が早く、儲け主義でない」ことがわかったので、以後、先生を頼りにしている。これは「病診連携」が上手く行っている例だろう。

 医師専用サイトM3にこんな例が報じられている。
<パニック値の緊急連絡ミスに警鐘:「血糖800の連絡遅れ、患者帰宅」などを紹介
 日本医療機能評価機構は2月15日、検査値が事前に定められたパニック値であるにも関わらず、医師への緊急連絡が遅れた事例が報告されているとして、医療安全情報で警鐘を鳴らした。血糖値800mg/dLの異常値だったが、臨床検査技師に余裕がなく、医師への連絡を忘れた事例などがある。同機構では、パニック値の報告手順を院内に周知するなど連絡遅れの防止策を紹介し、注意を促している。
 血糖値が800mg/dLだった事例は、患者が受診時に疲労感を訴えており、診察前に採血を実施。ヘモグロビン低値であったため鉄剤のみ処方され、患者は帰宅していた。このとき血糖値は異常値として再検中であったが、診察時には「検査中」と表示されていた。本来ならば検査部からパニック値として医師に報告するところだが、昼休憩の時間帯で人数が少なかったため臨床検査技師に余裕がなく、連絡を忘れた。10日後に患者から倦怠感を訴える電話があり、医師が前回の検査結果を確認したところ異常値に気づき、入院となった。(以下略)>
 「パニック値」というのは検査データのある項目で、基準値の外に大きく外れていて、生命に危険がある恐れのある値をいう。グルコースに関しては50未満、500以上とされている。

 このケースでは病院のシステムがおかしいと思う。医師の診察前に、院内検査できるものはすべてデータが出ていないとおかしい。血糖値800mg/dLで「初診」という患者はありえるが、尿検査で尿糖陽性だったはずであり、さらに血糖再検査に入る前に「異常値」をカルテに書き、(再検査中)と後に書いておくべきだったろうと思う。
「検査部からパニック値として医師に報告するところだが、昼休憩の時間帯で人数が少なかったため臨床検査技師に余裕がなく、連絡を忘れた。」というのもおかしい。血糖値800が生命の危険を含む緊急事態だということを知らなかったとは思えない。
(あるいはあまりの高値に機械の測定ミス、と思いこんだ可能性はある。
 私もこの記事を読むまでは血糖値800という患者に意識があり、歩行できるとは思えなかった。「非ケトン性高浸透圧性脳症」=高浸透圧性糖尿病昏睡を起こすものとばかり思っていた。「血糖値は通常600mg/dL以上」と医学大辞典にもある。

 なお京都の江部康二医師が最初に「糖質制限食」療法を行った糖尿病患者の空腹時血糖が560、HbA1cが14.5%という重症であり、これが糖質制限食により3週間後にインスリン注射も内服薬も不要なまでに劇的に改善したことが、同医師の出発点だと本で述べている。
 こうしてみると、人体は複雑系であり、基準値を大きく外れていても機能上の異常を示さない個体もあることを、医師や検査技師はちゃんと知っておくべきだろう。)

 「東広島医療センター」ではすべて院内検査で、すべての検査結果がそろってから「主治医への受診」となり、私の見たかぎり、受診が終わるまでに時間がかかるが、検査ミスによる誤診ないし誤治療というシステムミスは生じにくいと思っている。
コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【教養としての解剖生理学】... | トップ | 【桐山秀樹】難波先生より »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

糖質制限食・ケトン食」カテゴリの最新記事