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阪神大震災支援で動きの悪い体に気づいてトレーニングを始めいつのまにか、トライアスリートになってしまった私。

【書評】阿刀田高「旧約聖書を知っていますか」難波先生より

2013-09-01 11:28:24 | 難波紘二先生
【書評】エフロブの「買いたい新書」書評に、阿刀田高「旧約聖書を知っていますか」を取りあげました。
 http://www.frob.co.jp/kaitaishinsho/book_review.php?id=1375766528


 クリスチャンでない作家による聖書解説というのは、石上玄一郎「彷徨えるユダヤ人」(講談社文庫, 1977)で初めて御目にかかりました。

石上は作家だから、どこまで事実でどこからがフィクションなのかわからないが、イリアというユダヤ人青年を案内人として、亡命ユダヤ人が多数暮らす太平洋戦争中の上海を舞台に、「旧訳」の世界を美事に案内してくれた。


 ついで色川武大「私の旧約聖書」(中公文庫, 1991)がある。色川は、山田風太郎の随筆によく出てくる麻雀がムチャクチャ強い編集者(のち作家)である。ナルコレプシーという病気があり、麻雀の途中でもすぐ眠る。(石原慎太郎にあるのはチックという病気で、すぐ額に皺をつくり、大きく瞬きする。)阿佐田哲也(朝だ徹夜)という別のペンネームがあり、これで麻雀小説を書いた。旧制中学もまともに卒業していないのだが、熱心に旧約聖書を研究している。


 阿刀田高はイニシアルがATで、阿佐田哲也と同じだから、どうも色川武大と混同してしまう。色川は心筋硬塞=心破裂という奇妙な病気で風太郎より先になくなったが、阿刀田は日本ペンクラブ会長、国際ペンクラブ会長をつとめた現存の作家である。
 学殖のレベルは弘前高校中退の石上の方が上だが、語り口の面白さでは阿刀田に座布団一枚をあげたい。
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