皆さま、GEIT(Governance of Enterprise Information Technology)のエバンジェリストこと、ITコーディネータの元村憲一です。
「おっ!何か役立つまたは、面白そうな事が書いてありそうだ」と思われたら、是非読者登録してください。
ブログの第114回目は、最近多方面から問い合わせの多い支援依頼、創業補助金の話題です。
ブログの第99回目で、創業補助金のウェビナーをお伝えしましたが、今回は事業計画を含む申請書の内容についての話題です。
これから起業しよう、または起業されたばかりの方が、創業補助金を受けようとして、この申請書を見た時、全く記載できずに手が止まってしまうという事が多い様です。
その原因として、新規事業に対する夢や思いはあるのだけれど、具体的に事業として成り立って、世の中に貢献できるのかの調査や分析、それに基づく戦略の策定と展開した計画が出来ていない事が挙げられます。
これを解決するためにも、所属しているNPOモノづくり応援隊in大田区の理事である田中憲之氏が考案した、TNMS(Total Network Management Strategy)と言う戦略策定手法は大活躍します。
詳細は省略しますが、TNMSの戦略策定プロセスの流れは、以下の様な概要です。
1.経営課題の整理
2.経営戦略の策定
3.機能別戦略
(マーケティング戦略、業務プロセス戦略、人的資源戦略、財務戦略)
4.個別戦略
(新製品開発戦略、IT戦略、人材育成戦略、資金調達戦略、その他の個別戦略)
5.経営計画
(中長期経営計画、短期経営計画)
(部門中長期計画、部門短期実行計画、個人短期実行計画)
この手法を実施しておくと、導き出された戦略や計画を申請書に当てはめて記載して行く事が可能になります。
では本題の創業補助金について、様式2の申請書の記入要領にある主な項目を順を追って見ていきます。
中心となる(2)の事業内容は、以下の記載が必要となります。
⇒「①事業の具体的な内容」について
⇒「②本事業の動機・きっかけ及び将来の展望」について
⇒「③本事業の知識、経験、人脈、熱意」について
⇒「④本事業全体に係る資金計画」について
⇒「⑤事業スケジュール」について
⇒「⑥売上・利益等の計画」について
⇒「①事業の具体的な内容」について
要領には、以下のポイントを第三者に分かるように図表やグラフなども活用しながら、記載してくださいと書かれています。
・どのような業種・業態の事業なのか
・どのような商品・サービスか
・どういったターゲットに対してか
・どういう取り組みにより提供していくのか
これは、提供する商品・サービス、ターゲット顧客、事業プロセスを明らかにして、事業を明確化するという事です。
更に、次の留意点が書かれています。
・業界の統計的なデータ等を用いた一般的な記載のみではなく、実施する事業の特徴が分かる具体的な記載を心がけてください。
一般論の記載に加えて、その事業そのものの具体的な記載も必要となるという事です。
追加として、以下のポイントについても、留意して記載してくださいとあります。
・商品・サービスのセールスポイントは何か
・どこに特徴があって、今までのものと何が違うのか
これは、競合他社や代替品との差別化要因と、自社のコア・コンピタンスを明記するという事になります。
・その地域において期待されている需要に対して、既存の事業者では充足できていないと考えるポイントは何か
・需要が顕在化していない場合は、どのような取り組みによって、需要の創造を行っていくのか
ここについては、以下の2視点のどちらかで、存在意義を示すという事になります。
・マーケットイン(顧客の困り事やニーズへ提案する優れた解決策とは?)
・プロダクトアウト(顧客が気付いていない需要を喚起する高品質や新たな発想とは?)
・原材料や商品の仕入れ計画、生産計画、価格設定、販売計画など本事業を継続的に実施していく上で必要となるもの及びそれらを実施する際の体制について、どのように考えているか
ここでは、正常営業循環を実現するための、資源(ヒト・モノ・金・情報)とプロセスおよび体制を明示するという事です。
・本事業を行う上で想定される課題や問題点は何か
・それに対し、どういう解決策を考えているか
ここは、世の中への貢献や事業の拡大に不足している能力や弱点を挙げて、その改善策を示します。
更に要領には、上記の他、以下についても記載くださいとあります。
・法人成りの場合や応募者が既に類似の事業を行っている場合は、そういった既存の事業と差別化している点
・フランチャイズ契約を締結し、行う事業の場合は、当該地域における類似事業と差別化している点
ここは、新規性や革新性を強調します。
⇒「②本事業の動機・きっかけ及び将来の展望」について
・本事業の実施を決意した動機やきっかけ、どのような準備をしてきたのかなどについて
・本事業によって実現しようと考えているビジョン、思い
ここは、まさに経営理念の揺れない強い思いと存在意義、それに基づく経営目標・ビジョンを書きます。
⇒「③本事業の知識、経験、人脈、熱意」について
・本事業を行うに当たっての基礎知識や経験をどのように得て来たのかなどについて
(「職歴」欄に記載された内容とも整合を取りながら)
・今までにどのような人と関わり、本事業を進める上で必要なネットワークを構築してきたのか
・構築したネットワークからどのような支援協力を受けることが期待出来るのかなど
ここは、新規事業で必要となるスキル、資源不足を補う体制(協力関係)についての記載となります。
・この他アピールしたいことがありましたら、記載してください。
少し長くなりましたので、⇒「④本事業全体に係る資金計画」についてからは、次回に説明を回します。
最後まで、お付き合いくださいまして、ありがとうございます。
次回以降も、本題のGEITの凄いフレームワークCOBITを中心に、ISACAが発行している資格などについても順次お伝えして行きます。
ただし、ISACAの資料は、著作権の管理が非常に厳しいため、全引用とかはほぼ不可能となっています。
表現を変えたり、かみ砕いた言葉などで説明して行く予定です。
皆さまからの、ご意見・ご感想をお待ちしております。
これからのブログの成長に、どうぞご期待ください。
この記事を、気に入ってくださった方は、クリックをしていただけると励みになります。
【資格】
・ITコーディネータ
・公認情報システム監査人
Certified Information Systems Auditor (CISA)
・公認情報セキュリティマネージャ
Certified Information Security Manager (CISM)
・公認ITガバナンス専門家
Certified in the Governance of Enterprise IT (CGEIT)
・Certified in Risk and Information Systems Control (CRISC)
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その原因として、新規事業に対する夢や思いはあるのだけれど、具体的に事業として成り立って、世の中に貢献できるのかの調査や分析、それに基づく戦略の策定と展開した計画が出来ていない事が挙げられます。
これを解決するためにも、所属しているNPOモノづくり応援隊in大田区の理事である田中憲之氏が考案した、TNMS(Total Network Management Strategy)と言う戦略策定手法は大活躍します。
詳細は省略しますが、TNMSの戦略策定プロセスの流れは、以下の様な概要です。
1.経営課題の整理
2.経営戦略の策定
3.機能別戦略
(マーケティング戦略、業務プロセス戦略、人的資源戦略、財務戦略)
4.個別戦略
(新製品開発戦略、IT戦略、人材育成戦略、資金調達戦略、その他の個別戦略)
5.経営計画
(中長期経営計画、短期経営計画)
(部門中長期計画、部門短期実行計画、個人短期実行計画)
この手法を実施しておくと、導き出された戦略や計画を申請書に当てはめて記載して行く事が可能になります。
では本題の創業補助金について、様式2の申請書の記入要領にある主な項目を順を追って見ていきます。
中心となる(2)の事業内容は、以下の記載が必要となります。
⇒「①事業の具体的な内容」について
⇒「②本事業の動機・きっかけ及び将来の展望」について
⇒「③本事業の知識、経験、人脈、熱意」について
⇒「④本事業全体に係る資金計画」について
⇒「⑤事業スケジュール」について
⇒「⑥売上・利益等の計画」について
⇒「①事業の具体的な内容」について
要領には、以下のポイントを第三者に分かるように図表やグラフなども活用しながら、記載してくださいと書かれています。
・どのような業種・業態の事業なのか
・どのような商品・サービスか
・どういったターゲットに対してか
・どういう取り組みにより提供していくのか
これは、提供する商品・サービス、ターゲット顧客、事業プロセスを明らかにして、事業を明確化するという事です。
更に、次の留意点が書かれています。
・業界の統計的なデータ等を用いた一般的な記載のみではなく、実施する事業の特徴が分かる具体的な記載を心がけてください。
一般論の記載に加えて、その事業そのものの具体的な記載も必要となるという事です。
追加として、以下のポイントについても、留意して記載してくださいとあります。
・商品・サービスのセールスポイントは何か
・どこに特徴があって、今までのものと何が違うのか
これは、競合他社や代替品との差別化要因と、自社のコア・コンピタンスを明記するという事になります。
・その地域において期待されている需要に対して、既存の事業者では充足できていないと考えるポイントは何か
・需要が顕在化していない場合は、どのような取り組みによって、需要の創造を行っていくのか
ここについては、以下の2視点のどちらかで、存在意義を示すという事になります。
・マーケットイン(顧客の困り事やニーズへ提案する優れた解決策とは?)
・プロダクトアウト(顧客が気付いていない需要を喚起する高品質や新たな発想とは?)
・原材料や商品の仕入れ計画、生産計画、価格設定、販売計画など本事業を継続的に実施していく上で必要となるもの及びそれらを実施する際の体制について、どのように考えているか
ここでは、正常営業循環を実現するための、資源(ヒト・モノ・金・情報)とプロセスおよび体制を明示するという事です。
・本事業を行う上で想定される課題や問題点は何か
・それに対し、どういう解決策を考えているか
ここは、世の中への貢献や事業の拡大に不足している能力や弱点を挙げて、その改善策を示します。
更に要領には、上記の他、以下についても記載くださいとあります。
・法人成りの場合や応募者が既に類似の事業を行っている場合は、そういった既存の事業と差別化している点
・フランチャイズ契約を締結し、行う事業の場合は、当該地域における類似事業と差別化している点
ここは、新規性や革新性を強調します。
⇒「②本事業の動機・きっかけ及び将来の展望」について
・本事業の実施を決意した動機やきっかけ、どのような準備をしてきたのかなどについて
・本事業によって実現しようと考えているビジョン、思い
ここは、まさに経営理念の揺れない強い思いと存在意義、それに基づく経営目標・ビジョンを書きます。
⇒「③本事業の知識、経験、人脈、熱意」について
・本事業を行うに当たっての基礎知識や経験をどのように得て来たのかなどについて
(「職歴」欄に記載された内容とも整合を取りながら)
・今までにどのような人と関わり、本事業を進める上で必要なネットワークを構築してきたのか
・構築したネットワークからどのような支援協力を受けることが期待出来るのかなど
ここは、新規事業で必要となるスキル、資源不足を補う体制(協力関係)についての記載となります。
・この他アピールしたいことがありましたら、記載してください。
少し長くなりましたので、⇒「④本事業全体に係る資金計画」についてからは、次回に説明を回します。
最後まで、お付き合いくださいまして、ありがとうございます。
次回以降も、本題のGEITの凄いフレームワークCOBITを中心に、ISACAが発行している資格などについても順次お伝えして行きます。
ただし、ISACAの資料は、著作権の管理が非常に厳しいため、全引用とかはほぼ不可能となっています。
表現を変えたり、かみ砕いた言葉などで説明して行く予定です。
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