ショウ頑張れ!保護された小さなショウの猫白血病物語

横浜元町で保護された小さなショウ。猫白血病と闘う小さなショウの物語です。

9/1 ショウが主人公の物語~2007年~PART1

2009年09月01日 05時36分08秒 | ショウと私のあれこれ

以下は私(ショウママ)の希望的観測が含まれています。
そういうのが苦手な方は、ご覧にならないでください
 
ここでの私はショウを指し、ママはショウママを指し、母とはショウの実母を指します。

出会いは2007年7月7日
私は、ママの仕事場の前の駐車場で兄弟と母と遊んでいた。
いつもの様に一人で駐車場で誰かが来るのを待ってた。

ママは私を見つけると、近づいてきて
「かわいいね」って声をかけた。

知らない人。

でも、優しい目をして私を少し離れた所から見てた。
だから、私は「にゃん」って鳴いて、少しだけ近くに行った。
ママは「ごめんね。何も持ってない・・・」そう言っていなくなった。

すると10分もしないうちに、近所のスーパーで食べ物と紙皿を買ってきた。
「お腹すいてるのかな?食べる?」
そう言って、缶詰を紙皿に出してくれた。

それから、ママは私を「ショウちゃん」と呼ぶようになった。
お昼と夜とママは私を「ショウちゃーーん」と呼んで探していた。
だから、私は「あ!ママがきた!」って気がついて
急いでママのところに走って行った。

ママはいろんな事を話してた。
時々、悲しそうな顔をして私を見ていた。

「昨日の雨は大丈夫だった?寒かったね」
「今夜は雨が降るから、もう帰りなさい」
そして決まって言った。
「ごめんね。こんな所に・・・ごめんね」
目に涙をためて言った。

そしてHお姉ちゃんとママは仲良くなって、一緒に来ることも
よくあった。
ママにはあんまり近くまで行かれないけど、Hお姉ちゃんとは
仲良しだから、お膝に乗せられたカリカリを手をかけて食べたりした。

ママはいろんな人に、この子を引き取ってくれないか?
そんな話をしてた。
私は、よく分からないから、ただご飯を食べてた。

時々ママは、紙袋を寝かせて「ここに入って」
なんてした。
ちょっと気になって覗いたけれど、怖いから出た。

2007年9/25
町はチャーミングセールの真っ最中で大賑わいで
いつもと違う雰囲気が怖かった。
夕方、ママが何やら大きなものをもってやってきた。

いつもと違う、とってもいい匂いにつられて
入ってしまった捕獲器。

「お母さん!助けて!出して!殺されちゃう!」
そう泣いた。
ママは車というものを持ってきて私をそれに乗せた。

私の横にはママのママがいて、暖かくて
大きな網の箱の中で、ママのママの近くに行ってに寄り添った。

ママは何度も心配そうに「生きてるの?」
「大丈夫かな・・・怪我してないのかな・・・」
そう何度も言ってた。

そして知らない場所に連れていかれた。
「絶対、殺される!」
ありったけの抵抗をしたけど、ママは私を置いて
行ってしまった。

私は麻酔をされて避妊手術をされたらしい。
二日経って、ママがやってきた。
でも、もうママさえ敵に見えたから
ママにもお医者さんにもありったけの抵抗をした。

ママと先生が話してた。
「この子は白血病ですから・・・・やっぱり元に戻した方がいい」
そうママは言われて、大粒の涙をいくつもママは流していた。

・・・それでも、私にはこの子を離す事は出来ないんです。」
病気だって分かったら尚更、そんな事は出来ないんです
何度も、ママは泣いて「ショウちゃん、帰ろうね」
「おうちに帰ろうね」

そう言って、また車に乗った。
今度は籐でできたキャリーバックとやらに入れられた。

そのバッグごと、小さな檻のお部屋に入れられた。
キャリーバッグのドアをママが取ってくれた。
それも怖くて「シャーシャー」って怒った。

ママは「ショウちゃん、白血病って病気なんだよ
「長くは生きられないかもしれないんだって」
「可愛そうだね・・・可哀そうだね・・・」
ママは、また大粒の涙を流してた。

怖くて怖くて、でも、ママがいるからちょっと安心で
でもお母さんが、いないのが不安で知らない部屋が怖くて
毎晩、泣いた。

隣で眠ってたママは夜中に泣いても、起きてくれて
「大丈夫だよ。大丈夫だからショウちゃん寝んねだよ」
って毎晩、言ってくれた。


ママはいつでも私の傍にいてくれた。
ショウちゃん、ショウちゃん。って何度も声をかけてくれた。

そうか、ママの子に私なったんだな。

ママのお誕生日プレゼントに、私はゴロゴロをプレゼントした。
ママは泣きながら喜んで「ありがとう」って何度も何度も言った。

久しぶりに外をママが見せてくれた。
私は「出して。出して」って泣いた。

ケージから出て自由をもらったら、怖くてあちこち走ってみた。
カーテンをよじ登って、カーテンレールを走って
降りられなくなって、泣いた。

ママが助けてくれたんだけど、ママを蹴とばして引っ掻いて
ケージに入って怒った。

ママは「もう・・・ママのせいじゃないんだけど・・・」と笑っていた。
でも、ママの手は血だらけだった。


まだ触れるのが怖くて、縮こまってる私にママは触れてきた。
その手が優しくて、知らなかった人のぬくもりを知った
でも、やっぱり怖くて、そのあと、猫パンチして怒った。

怒ってるのに、ママは、カメラを持ってきて
「怒ってるショウちゃんも可愛いね」って写真を撮った。

ママは毎晩、沢山、泣いていた。
「病気からショウちゃんを助けてあげられない。ごめんね。ごめんね」
そう毎晩、泣いていた。

言葉の意味は分からないけど、ママは私に優しい人だって想った。
信じてみようと思った。

ママのお友達がくれた猫のぬいぐるみ。
大好きで、たくさん遊んだ。
夜、ケージで寝てる時はこれでいっぱい遊んだ。

ママが遊んでくれる時は、間違えてママのお膝に乗って、
びっくりしちゃって、逃げた。
そんな私にママは「ショウちゃんがお膝に乗った!!!」
そう言って嬉しそうに笑った。

寒くない。
雨は降らない。
車も来ない。
人に怒鳴られたりしない。

安心して私は眠った。
ママは、そっと部屋に入ってきて、それをずっと見てた。
だけど、ママは「ショウちゃん、なんて可愛いんだろうね」
そう言って泣いていた。

ママの涙を止めてあげたいけど、どうしていいか分からない。

ママが横になってるベッドに登って、ママを見あげてみる。
まだ怖いから足の所にそっと寄り添った。
ママは、やっぱり泣いていた。
「ショウちゃんね、白血病確定だって。悔しい」
そう言って、また泣いてた。


ママは私の頭を何度もなでてくれた。
もう私はママが撫でてくれるのがうれしくて、そのまま眠ってしまった。


知らない部屋に連れていかれて、外に置かれたケージに入れられた。
久しぶりの外の風、外の匂い、日の光。
嬉しいけど怖いから、ちょっと遊んで、出してって言った。

ママのお膝が一番、安心する。
だからママのお膝から離れない。

どこに隠れても、ママは私を捕まえる
でも、それはママが悪い事をするためじゃないって分かったから
抵抗しないで抱っこされた。

月に二回くらい病気になる私は、キャリーバッグが大嫌いになった。
でも、ママはいつも診察室で「大丈夫だよ。大丈夫。一緒にいるから大丈夫」
そう言って頭を撫でてくれた。
痛かったお腹も、よくなった。

一人でつまらなくないようにって、ママは色んなものを買ってくれた。
楽しかったから、ボロボロになるまで遊んだ。

ママは遊んでる私をいつもカメラを持って笑いながら写真を撮る。
ママにおいでって言われたら、私はうれしくて
ママのお腹の上に乗って、ママが大好きだから沢山毛づくろいして
眠ったりした。

初めて、コウ兄ちゃんに逢った。
コウ兄ちゃんは、私に怒ってたけど
私は遊んでほしくて、「遊んで、遊んで」ってお願いした。


ママは、いつもこうして傍にいてくれた。
時々、間違えてママを噛んだ。
ママの鼻を噛んで、ママは鼻から血が出てた。

ママはいつも私を腕に抱いてくれた。
私は嬉しくて、ママと一緒に眠った。

はじめてくるリビング。
コウ兄ちゃんは、他のお兄ちゃんやお姉ちゃんから守るみたいに
私の傍にいてくれた。
ママは、あの部屋から自由にあちこち行かせてあげようって
想っていたみたいだった。

ママが買ってくれたコタツは、とっても暖かくて
お気に入りでいつも寒い日はここか、ママの布団の中に入った。
ママは私がいないって驚いて探して、ベッドに手をついた。
私は「ふぎゅ!」って言った。

ママは笑って、「何隠れてんの???おかしいーーー」って
大笑いで私を抱きしめた。

まだまだ、お部屋以外はママのお膝が安心。
ママは、私を見て泣かなくなった。

「一日でも長く、傍にいてね」
そう沢山可愛がってくれた。

はじめての冬は暖かくて、愛してもらって
コウ兄ちゃんと沢山遊んでもらって
私、幸せだって思ったんだよ。

そして、ママは2007年のおわりに
言った。
来年も一緒にいよう。
一緒に桜をみようって言った。

うん。ママといるよ



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