例えば下北沢のドトールで。
私はめずらしく早く来て人が来るのをまっていて。
(ところで私はメニューにアボガド・シュリンプがなくなったのを
嘆いている一人です。)
店内には私とは関係のないたくさんの人々が
入れ替わり立ち替わりやって来て
コーヒーなりエスプレッソなりを啜り、
私と関係ないままさってゆく。
でも何か、あの味のある顔をした
ハンチングをかむったジジイを尾行してみたい。
私たちは誰でも毎日、何百人もの人とすれ違っています。
電車に乗るだけでも、TVを観ているだけでも。
でも、当然、当たり前のこととして
その大多数の人々とは出会えずに
“すれちがう”
だけです。
私たちは個別に一人ぼっちで
それぞれの問題やウキウキを抱えつつ、
全くそれぞれ出逢わず
無関係に自分の定点だけ歩いているんですね。
でも。
そんな定点と定点を結ぶ“線”からはみ出してより道したい。
一見、デタラメでみゃくらくのない日常(または非日常?)の
出来事を“偶然”という名の天使の力を借りてみてみたい。
そしてそれに一つの場所を与えてみたい。
何を?
「地球に一つの場所を」。
岡崎京子「カトゥーンズ」あとがき 抜粋
もひとつポートフォリオをつくっている冒頭に
入れようか
迷っている文章。
私はめずらしく早く来て人が来るのをまっていて。
(ところで私はメニューにアボガド・シュリンプがなくなったのを
嘆いている一人です。)
店内には私とは関係のないたくさんの人々が
入れ替わり立ち替わりやって来て
コーヒーなりエスプレッソなりを啜り、
私と関係ないままさってゆく。
でも何か、あの味のある顔をした
ハンチングをかむったジジイを尾行してみたい。
私たちは誰でも毎日、何百人もの人とすれ違っています。
電車に乗るだけでも、TVを観ているだけでも。
でも、当然、当たり前のこととして
その大多数の人々とは出会えずに
“すれちがう”
だけです。
私たちは個別に一人ぼっちで
それぞれの問題やウキウキを抱えつつ、
全くそれぞれ出逢わず
無関係に自分の定点だけ歩いているんですね。
でも。
そんな定点と定点を結ぶ“線”からはみ出してより道したい。
一見、デタラメでみゃくらくのない日常(または非日常?)の
出来事を“偶然”という名の天使の力を借りてみてみたい。
そしてそれに一つの場所を与えてみたい。
何を?
「地球に一つの場所を」。
岡崎京子「カトゥーンズ」あとがき 抜粋
もひとつポートフォリオをつくっている冒頭に
入れようか
迷っている文章。