世界はキラキラおもちゃ箱・2

わたしはてんこ。少々自閉傾向のある詩人です。わたしの仕事は、神様が世界中に隠した、キラキラおもちゃを探すこと。

決意の前

2008-02-01 09:52:24 | 画集・ウェヌスたちよ

図としては簡単な絵ですが、表情は一番気に入っています。横顔のきりりとした顔を描きたかったのですが、できてみたら、こうなりました。まるで、「なんてことだ」て、叫びを噛み潰しているかのようです。

あまりの現実を前にして、これからこれをやらねばならないのか、と、正直、ショックを隠せない顔。これはまた。できないことではないけれど、苦しすぎる。

あのころのわたしも、きっとこんな顔をしてたんでしょう。ほんと、今だからいえますが、絶対に無理でしたよ、あんなこと。できないって言っても、ほとんど、責める人はいなかったでしょう。

でも、どこを見回しても、自分しかそれをやれる者はいなかった。やらなければ、苦しいことになりすぎる、現実が、あった。

できないことではない。できるのだ。しかし、痛すぎる。逡巡の虫がかすかに内部にうごめくのを感じながら、同時に、やるんだなと、ひざを立てて立ち上がろうとしている自分の心を、強く感じている。

わかりました。やります。と、自分が言う、その三秒前の顔、というところです。

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