世界はキラキラおもちゃ箱・2

わたしはてんこ。少々自閉傾向のある詩人です。わたしの仕事は、神様が世界中に隠した、キラキラおもちゃを探すこと。

ガラテア

2016-05-19 04:16:22 | 霧の風景


ギュスターヴ・モロー、19世紀フランス、象徴主義。

長い金髪を流し、白い裸体をくつろげる女は美しい。それを影から見つめる男の視線は真剣そのものだ。女性の裸体はことさらに性的魅力を強調する蠱惑的なものではない。ただ自然の美しさをそのまま描こうとしている。その中には汚すことのできない女性美の聖性がある。モローは母親を心から愛していたそうだ。女性存在の美を愛する男が描く女性の姿とは、こういうものかという絵である。






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