畑のつぶやき

畑や田んぼの作物の生育や農作業の報告
農家の暮らしの日記
田畑を取り巻く自然の移ろいの描写
食、農への思い

変化

2012-09-04 19:14:10 | 農作業

9月4日(火)   ときどき  いちじ 

夜中に、いい雨があったようだ。3時ころ、乾燥機を見に行くと、庭には水溜りが出来ていた。その時間は、薄雲の向こうに、月がうっすらと見えるぐらいだったが。もう一眠りをして、目が覚めると、弱い雨音。また降り始めたようだ。急ぐ必要はないやと、6時近くまで、布団の中。雨は、6時過ぎには上がり、その後も、雨雲が通過する予報だ。刈れるとしても、午後からかと、ゆっくりとコーヒーを飲んだり。

乾燥籾の排出をして、貯蔵。田んぼには、10時をかなり回ってから出かける。降る気配はなくなり、すっかり晴れ上がった。昨日と違い、風があるので、露も早めに飛んでしまうだろう。11時ころから、刈り始める。タンクへの籾の溜まり具合で、家に向うから、昼飯は、時間外れに取ることになる。5時過ぎには、予定通りに刈り終える。乾燥機も一杯になる。我が家の稲刈も残り一日。この地域の田んぼも残す所、二割を切っただろう。黄金色に実る田んぼは、点々と残すだけとなった。

この時期、田んぼの表情は、目まぐるしく変化する。刈り取られた田んぼは、コンバインで細断された藁が多面を覆い、薄茶色の枯れ葉色になる。稲刈が終わった人や、年寄の手がある家は、乾燥した切藁に火を付ける。藁焼きの白い煙が上がり、田んぼはまっ黒に化粧する。しばらくすると、雨が降ったりすると、数日で、切株に緑色のヒコバエが芽を出す。藁焼きをした田んぼでも、いくらか遅れるが、イネの根はしっかり生きていて、緑色に代わってゆく。うっすらとした緑の田。、早生田などは、すっかり緑色に覆われている。もっと手の回る人は、トラクターを走らせ、ロータリー耕だ。「秋田をうなう」と云うが、もう来年の準備が始まる。

イネを作る人の個性そのままに、田んぼも様々な表情を見せてくれる。

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棲家

2012-09-04 06:12:47 | 農作業

9月3日(月)   ときどき 

昨日の雨は、しっかりと潤してくれた。稲刈に関しては、朝からすぐにとはいかない。雨露が葉に残り、風もほとんどないから、しばらく太陽の照りで、飛ばしてくれるのを待つ。あわてることなく、コンバインを次の圃場に運び、軽トラに乗り換えて、作業の開始は、10時過ぎころ。この時間には、真夏の太陽。雲が多くわいてはいるが、陽射しはまだまだ強く感じる。乾燥機を一杯にして運転。

その後、まだまだ、空は信用できないと、ローリータンク一杯の水とともに、花畑に行く。マルチに蒔いたニンジンと、ホウレンソウなどに水をかける。昨日蒔いたニンジンは、40mの畝。こちらは、水かけには広すぎる。天に任すしかない。

所で、イネがびっしりと育っている田んぼは、生き物たちの格好の棲家だ。60~80㎝にも生育し、地面が全く見えないほどに茂る稲穂の中は、快適だろう。食べ物は豊富だ。草食類は稲葉や、実った実、他の草草も育っている。肉食類にはそうした草食の虫たち。豊かな食物連鎖の中、多くの種類の生命が、豊富に生きている。稲刈は、彼ら生き物たちにとっては、棲家に対する破壊攻撃のようなものだ。昔の、鎌による稲刈ならば、それなりに対応して少しづつ移動してゆけばよい。しかし、コンバインの攻撃は、戦車が町を破壊するようなもの。イナゴやバッタ、チョウやガ、多種の虫虫。カエルにイモリ、トカゲにヘビ。ネズミ。猫ほどの野兎が飛び出してきて、びっくりすることも、一、二度はある。

イネが刈り取られた、あとの田んぼは、破壊された棲家だ。早速に、彼らの天敵でもある、とりたちがやってくる。ムクドリや、カラス、トンビ。棲家を破壊され飛び出してくるバッタやイナゴ、カエルたちをくちばしにくわえ、苦労しないで餌にありつける、そんな狩場に満足そうな顔。

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