畑のつぶやき

畑や田んぼの作物の生育や農作業の報告
農家の暮らしの日記
田畑を取り巻く自然の移ろいの描写
食、農への思い

十割蕎麦

2008-01-09 19:33:25 | 暮らし
昨日(8日)は  暖か

作業 田んぼの畔の草刈。暖かで、シャツ一枚でも汗ばむくらい。

朝、電話がある。「千葉に来ている。昼過ぎに用が終わるから、寄らせてもらってよいか」。津南の友人からだ。
彼とは20年位前に知り合った。有機農業研究会の総会だった。新潟県から来ていた。独特の風貌と私の故郷ということもあり、話しかけ、意気投合した。以来、お互い、何度か訪ねあったり、お互いの産物の交換をしたりしている。津南は新潟でも豪雪地帯のひとつであるが、信濃川の河岸段丘に開けた地で農業は盛んだ。彼は、大豆、蕎麦を中心の農業を営んでいる。
趣味の蕎麦打ちが本業になったようで、蕎麦栽培に力を入れている。蕎麦打ちもプロ級で、毎年、年越し蕎麦を送ってもらっている。大晦日に食べたばかりだ。地元の山で取れる、ヤマゴボウの葉をつなぎに使い、とても美味い蕎麦だ。
暮の電話で、「十割蕎麦を打てるようになった。でもこれは送ることが出来ないから、いずれ会ったときに」と言っていた。早速にその機会到来と、早めに仕事を切り上げ、手巻き寿司を用意し来訪を待つ。
意外に早く、幌付きの軽トラックが到着。荷台には蕎麦打ち道具が一式。彼が、出前蕎麦打ちを始めたとは聞いていたが、見るのは初めて。久しぶりの再会を喜び合った後、蕎麦打ちをはじめる。大きな木の捏ね鉢にそば粉を入れ、水をまわし、ささっと手際よく混ぜていく。粉も水も量らず、手の感触だけで捏ねている。程よく捏ね、ハンドボール大に丸め、麺台に載せ、麺棒で伸していく。時々、そば粉をうちながら、薄く伸びていく。2㎜弱位にすると、それをたたみ、大きな蕎麦きり包丁で、これもまた2㎜位に切っていく。さすがと感心しきり。
当然、夕食は、刺身、手巻き寿司、そして、打ち立ての十割蕎麦をつまみに、ビール、そして日本酒。お互いの近況や、農業の話で、夜は更けていく。

我が家の若猫、ギン 最もなついている一匹


今日は  ちょっと 間も

少々アルコールを残しながらの目覚め。
彼が、蕎麦掻を作ってくれる。彼独特の方法で、もっちりつるつるの蕎麦掻だ。初めての食感。蕎麦掻のイメージを新たにする。
朝食後、今日は出荷の日なので、ゆっくり出来ない。詫びて、ほんの短い再会に幕。彼の蕎麦に感動し、我が家に代々伝わっていた、慶応年間に作られた、直径一メートル位の木の捏ね鉢を贈呈する。納屋でほこりをかぶって眠っているより、彼と共に多くの人の前で、美味い蕎麦を打つことを望むだろう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする