日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

本日の晩酌 - 峰の雪

2017-06-22 23:51:37 | 晩酌
会津坂下の五ノ井酒店といえば、ご近所の曙酒造、豊国酒造と組んで幾多の特注品を誂えてきた一家言ある酒屋です。その五ノ井酒店が、新たに喜多方の「峰の雪」と手を組みました。これまで造られてきた特注品と同様のくどくて甘美な味わいの中で、この品ならではの特徴を述べるとすれば、生酒ながらも冷やより燗に向く点が挙げられます。直截にいうなら、山廃仕込みかと思うほどの一癖ある香りと酸味を特徴とし、好き嫌いが分かれそうな味わいです。これは平成24年度、つまり4年前の酒を熟成させた効果でしょう。無濾過生原酒を4年も熟成させてから売るという、当店ならではの酔狂さが結実した逸品でした。

★峰の雪 純米酒無濾過生原酒
峰の雪酒造場(福島県喜多方市)
精米歩合 60%
アルコール分 17.6度
日本酒度 -2.0
酸度 2.0
福島県会津坂下町 五ノ井酒店にて購入
コメント

この季節の楽しみ 2017

2017-06-21 23:38:12 | 野球
旅から戻ると再び蒸し暑くなり、今日は日がな一日本降りの雨でした。明日以降の予報も冴えず、旅もこれで仕舞いの空気が漂う中、その穴を埋めるように始まるのが夏の高校野球です。去る週末、他県に先駆け沖縄大会が開幕しました。
blog開設以来、「この季節の楽しみ」と題し、高校野球の試合結果を追いかけてきました。年を追えば追うほど深入りしていき、やがては日々のblogにまとめきれなくなり、二年ほどの中断を経て、三年前に復活を遂げ現在に至ります。旅の記録と同様、必ずしも他人様に読まれることを前提としたものではなく、あくまで自分自身のための記録という位置付けです。それだけに視点も屈折しており、全くの弱小校から、甲子園まであと一歩が届かない悲劇の主人公、泣く子も黙る伝統校、かつて一世を風靡した古豪、さらには離島勢、実業校、高専などの変わり種に至るまで、朝刊の紙面に埋もれた無数のチームの戦いぶりを追いかけるのが主題となります。
今季についていえば、最後の夏を迎える古豪市神港、三重の優勝候補筆頭に挙げられた近大高専、春季大会で公式戦初得点を挙げ意気上がる、同じく三重の英心といったところが注目校です。さしあたり思いつくのは三つでも、連日様々な話題が出てくるのは経験上分かっています。今年も気の向くままに綴っていくつもりです。
今週末に北海道が開幕し、次は7月1日の愛知、鹿児島両大会となります。その次は7日まで開幕がなく、大会が本格化するのは実質的に来月中旬以降です。当面は数日単位で振り返り、沖縄の緒戦も後日まとめて取り上げます。
コメント

薫風の伊勢を行く - 帰着

2017-06-20 00:24:12 | 近畿
帰宅しました。正確にいえば、自宅の玄関をくぐったのは日付が変わる前でした。しかるに一日汗をかき続け、兎にも角にもまず一風呂浴びずにはいられませんでした。日中は一昨日、昨日よりも湿度が低くて快適でしたが、日が暮れてからかいた汗については大差なかったような気がします。薫風の季節は名実ともに過ぎ去り、梅雨の気候に戻っていくようです。奇跡的に持ちこたえてきた天候も今週末にはいよいよ崩れ、少なくとも一泊二日の圏内では多くを期待できそうにありません。カメラバッグを修理に、車を一年点検に送り出し、しばしの活動休止期間に入ります。
とはいえ、六月の三週目まで活動でき、しかもその全てで二泊できたのは非常に大きいものがあります。花見の旅を終えた後、二度にわたって飛騨を訪ね、今月に入ってからは土佐、佐渡、伊勢の順に渡り歩いてきましたが、好天だったのはもちろんのこと、それらの多くにおいて新しい試みを採り入れることができました。初夏の旅の充実ぶりについては、近年でも随一だったというのが実感です。
コメント

薫風の伊勢を行く - のぞみ62号

2017-06-19 21:48:59 | 近畿
全行程終了です。最終の一本前の新幹線で帰路につきます。
行きは一本後、帰りは一本前という形で、混雑する始発列車と最終列車を避けるのが定着して久しくなりました。帰りについていえば、前回もそのも新大阪始発の432号を利用しましたが、今回は6月の平日という閑散期につき設定がなく、久々に博多発の62号となりました。

京都駅のホームで入線の案内を聞き、荷物を担いで乗車口へ向かおうとしたそのとき、何かが落ちる音がしました。立ち止まって振り返ると、得体の知れない金具が落ちていました。よくよく見れば、カメラバッグの肩紐の長さを調整する金具が、長年の重みに耐えかね、ものの見事に折れていたのでした。
写真を撮って30年、その間カメラバッグも代替わりを続けてきましたが、耐久性、機能性に関していえば、今のカメラバッグが最も優秀と断言できます。使った期間も歴代最長の部類であり、活動に出た延べ日数でいうなら次点に大差をつけての一位です。日帰りから長旅まであらゆる活動に携行し、このバッグを担いで通算何km歩いたのか見当もつきません。最も壊れそうにない金具が先に寿命を迎えたということは、全体がきわめて丈夫に造られているということでもあり、むしろこのバッグの優秀さを思わぬ形で実感させられました。

それにしても、おそらく梅雨入り前最後となる活動の、帰りの列車に乗る直前に壊れるとは、単なる偶然にしてはできすぎた話です。六月にもかかわらず毎週末好天が続き、活動休止が先延ばしになって行く中、これでようやく終わったと、自ら判断したかのような壊れ方でした。
これが一、二ヶ月前ならば、ともかく代わりの品を探さなければ始まらないところでした。しかし、神懸かり的な巡り合わせによって、どうやら夏の活動休止期間に重なりそうです。このバッグに取って代わるものをそう簡単に見付けられるとも思われず、修理して使うことができればそれに越したことはありません。既に絶版となった商品であり、修理が可能なのかどうかは未知数ながら、ともかく帰り次第販売元にたずねてみるつもりです。

★京都2118/のぞみ62(62A)/2332東京
コメント

薫風の伊勢を行く - 新福菜館

2017-06-19 20:42:45 | B級グルメ
京都駅に戻り、帰りの列車を手配すると小一時間が残りました。一杯やる時間こそないものの、腹ごしらえするには過不足のない時間です。今朝「第一旭」に行ったことで選択肢は自ずと絞られました。三日間の旅の最後を飾るのは「新福菜館」です。
実は、大津から上りの新快速に乗ると、米原で最終の「ひかり」に乗り継ぐことができました。しかし、米原での乗り継ぎ時間が3分しかなく、これでは車内販売の弁当でも買うしかありません。無味乾燥な新幹線の客席で安っぽいテーブルを広げ、弁当をつつくというのも興ざめです。旅をよい形で締めくくるなら背に腹は代えられません。

今回は呑み屋とのはしごがない一軒限りで、なおかつ後のことを考える必要もありません。呑み屋を見送った穴埋めを兼ねて、中華そばとヤキメシの両方を注文しました。この店では中華そばばかり注文してしまい、もう一つの看板であるヤキメシを一度もいただいたことがありません。正確には、都内にできた支店でいただいてはいるものの、本店とは微妙に異なる可能性があろうと考えた次第です。
結論からいえば、ヤキメシにそこまでの違いはありませんでした。中華そばに比べていただいた回数が少なすぎるという事情を割り引いても、葱の辛さという歴然とした違いがある中華そばに比べて、ヤキメシには直ちに気付くような違いがなかったということです。
ご飯のパラパラした食感と、細かく刻んだ具材の食感を宗とするところは炒飯の王道を行く一方で、中華そばの黒いスープと同系統の、コクのある醤油の風味がこの店ならではの味わいを生み出しています。二枚看板を張るのも納得の名品ではありますが、支店との差が中華そばほどには感じられなかったことから考えると、この店でしかいただけない唯一無二の味わいとまでは思われず、自分の中では不動の控え捕手としての位置付けとなりそうな気がしています。とはいえ、宿願だった本店のヤキメシをようやくいただけたのは幸いです。

新福菜館
京都市下京区東塩小路向畑町569
075-371-7648
730AM-2200PM
水曜不定休
中華そば700円
ヤキメシ500円
コメント

薫風の伊勢を行く - 湖畔の夕景

2017-06-19 20:01:20 | 近畿
琵琶湖大橋を渡り切ると、今まさに夕日が山の向こうへ沈もうとするところでした。手近な駐車帯に車を止め、日没の瞬間を見届けた後、湖畔の夕景を眺めつつ南下し、近江大橋を渡って大津市街に入りました。営業所の閉店10分前という過不足のない時間に車を返し、あとは電車で京都に戻るだけです。
出発前に申した通り、今日は名古屋に寄るつもりでした。目当てはもちろん、聖地「大甚本店」です。争奪戦のごとき様相を呈する土曜では、この店本来の姿を知ることはできないと思い至り、一昨年去年は平日に休みをとって訪ねました。もちろん今年もそうするつもりで、一月に日程を押さえていました。ところが、金沢の雪景色という貴重な場面の出現により、名古屋に回すつもりだった一日も注ぎ込んでしまいした。今回の活動にはそのときの埋め合わせという趣旨があったのです。しかるに今回も予想外の快晴に恵まれ、またも名古屋を切りました。これにより、平日の貴重な休みを二日も当初の目的以外に使ってしまい、今後のやりくりが厳しくなってきます。
しかし、湖畔の道を快走し、古い町並みを訪ねて、印象的な夕景で締めくくれたのは大きな収穫です。今日は酒など呑んでいる場合ではなく、琵琶湖を周遊するのが正解だったのだろうと思っています。
コメント

薫風の伊勢を行く - 堅田の町並み

2017-06-19 18:32:32 | 近畿
前言撤回です。橋を渡る前に堅田の町を訪ねます。
琵琶湖大橋の上から見渡したとき、南西の方に古い家屋が集まっている一帯があるのに気付きました。彼方の湖面には、写真で見た覚えのあるお堂が浮かんでいました。とりあえずあのお堂の方まで走ってみようと思ったのがそもそもの始まりです。その浮御堂については、拝観時間を過ぎており入れないという、昨日の石山寺と同様の結果に終わったものの、あながち無駄足ではありませんでした。橋の袂からお堂の方まで、かつての街道らしき細い道が続いており、沿道にいわくありげな古民家、土蔵、寺社などがいくつも建っていたのです。堅田というと、郊外型の大型店が集積された無味乾燥な場所という印象しかなく、このような古い町が残っているとは知りませんでした。
いかんせん気付くのが遅すぎ、日没までの時間がほとんどなくなってしまったのが惜しまれます。いつの日か時間をかけて歩きたいものです。
コメント

薫風の伊勢を行く - 琵琶湖大橋

2017-06-19 18:09:46 | 近畿
一周するのは時間的に厳しいと見て、近江今津で折り返し、琵琶湖大橋の袂にやってきました。この橋で東の岸に渡り、夕景を眺めつつ大津に戻ろうという算段です。
以前走ったときは台風に見舞われてどうしようもなかったため、これが実質初見のようなものです。橋の中央まで歩いて往復しましたが、当然ながら猪苗代湖、諏訪湖などとは全くの別次元でした。驚くべきは、橋が架かる最も狭い場所から見てもこれだけ広いということです。日本一広いのは小学生でも知る話とはいえ、実見して初めて分かる広さがあります。伊吹山まで見渡せる快晴の日に立ち寄れたのは幸いです。
コメント

薫風の伊勢を行く - 旧近江今津駅

2017-06-19 16:03:48 | 近畿
湖西線の高架をくぐり、少し走ると現れるのが、江若鉄道時代の駅舎が残る近江今津駅の跡地です。かつての私鉄の終着駅というと、廃止後しばらくバスの待合所として使われるのがせいぜいで、現存しているものは数えるほどしかありません。しかしこちらは、特に使われている様子がないにもかかわらず、市街の中心の一等地に今なお佇んでいます。ただし放置されているわけではなく、駅の来歴が現役時代の写真とともに掲示され、地元の人々により大切に受け継がれてきたことが窺われます。急角度の高い三角屋根を持つ個性的な駅舎を、西日を浴びた好条件で記録しました。
コメント

薫風の伊勢を行く - ヴォーリズ通り

2017-06-19 15:48:14 | 近畿
町内の案内板を見て知ったのは、ヴォーリズ通りなるものがあるということです。その名の通り、当地ゆかりのヴォーリズ作の建築物が、至近距離に銀行、教会、郵便局と三つ現存していました。まず石造りの銀行、次に白壁の教会と洋風建築が二つ続き、郵便局もかくやと想像したところ、こちらは意表を突く総二階の和風建築でした。ただし、伝統的な日本家屋というよりは、たとえていうなら富山地鉄の岩峅寺駅のような、個性を持った佇まいです。世間でもてはやされるのも宜なるかなと得心させられました。
コメント

薫風の伊勢を行く - 魚岩

2017-06-19 15:15:49 | B級グルメ
近江高島から国道を逸れ、交通量の少ない海沿いの県道を北上中です。近江今津の町に入ったところで、湖魚佃煮の看板が現れたため急停車。ゴリ、いさざ、ワカサギなど様々な小魚が揃う中、モロコと鮎を買い求めました。

★魚岩
高島市今津町今津313
0740-22-2032
モロコ醤油煮・鮎木の芽煮各100g640円
コメント

薫風の伊勢を行く - 白鬚神社

2017-06-19 13:52:24 | 近畿
腹ごなしを兼ねて白鬚神社を参拝します。目の前の国道は交通量が多くて騒々しく、とても長居のできる場所ではありませんが、本殿の後ろにある高台に登ると、ほどよい高さで境内と琵琶湖を見渡すことができます。電線が視界の中央を横切って、せっかくの眺めを台無しにしているのは残念ながら、写真映りはさておき、眺めて楽しむ分にはあながち悪くありません。
気温は30度近くに達しました。しかし、昨日よりも湿度が低いのか、流した汗はむしろ少ないような気がします。木陰に吹く風かさわやかです。
コメント

薫風の伊勢を行く - 白ひげ食堂

2017-06-19 12:47:40 | B級グルメ
湖西道路を終点まで飛ばすと、列車の撮影地として名高い北小松でした。そこから琵琶湖に沿って走ると、今度は湖に浮かぶ鳥居が見えてきました。地図を見ようと、沿道のバス停を拝借して車を止めると、目の前には豚汁の看板を掲げた食堂が。しかも駐車場には地元客の車がひっきりなしに出入りしています。咄嗟に閃くものを感じ、こちらもそのまま駐車場に飛び込みました。訪ねるのは「白ひげ食堂」です。
先ほど見えたのは白髭神社なるお宮の鳥居だそうで、屋号はそれにちなんだのでしょう。品書きの大半をうどんと丼物が占めてはいるものの、大半のお客が注文しているのは品書きの筆頭にある豚汁とめしで、それに加えおでんと惣菜を各自選ぶというのが基本形のようです。郷に入りては郷に従えの格言通り、おでん二品とめし、豚汁を注文。騒ぐほどの味ではないものの、関西にしては濃い味付けがご飯のおかずにお誂え向きで、老若男女問わない地元客で賑わう雰囲気も好ましいものがあります。三方に開かれた窓の外には琵琶湖が見え、それを眺めながら悠然といただくお昼は上々です。

白ひげ食堂
高島市鵜川225-5
0740-36-0434
1045AM-1945PM(日祝日 -1500PM)
豚汁250円
めし中190円
おでん90円より
コメント

薫風の伊勢を行く - 小川酒店

2017-06-19 11:37:05 | 酒屋
図らずも大津に舞い戻ってきたことにより、昨日休んでいた小川酒店に立ち寄ることができます。小洒落た県外向けの限定品に食傷気味となりつつある中、古めかしいラベルをまとった「神開」なる酒を選びました。

★小川酒店
大津市浜大津2-1-31
077-524-2203
800AM-2000PM
日祝日定休
コメント

薫風の伊勢を行く - 迷ったら買え

2017-06-19 11:16:59 | 近畿
またしても思いがけない展開になってきました。先日の高知に続きレンタカーで活動します。今回の相棒もホンダフィットです。
好天をどう生かすかと考えて、まず思いついたのはレンタカーで琵琶湖へ行くというものでした。ところがさすがは京都、平日にもかかわらずレンタカーが満車で、一度はあきらめかけました。しかし、もしやと思い大津の店舗に当たってみると、果たして空車があったため、「迷ったら買え」の経験則に従った次第です。
今のところ決めているのは、西岸を北上していくということだけです。そのまま一周しても、湖西線の列車を撮ってもよかろうと考えています。
コメント