日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

北斗星惜別乗車 番外編 - 丸金旅館

2015-07-06 10:32:48 | 温泉
道道を南下して豊浦で37号線に合流し、そのまま走って長万部に着きました。函館本線と室蘭本線を分ける要衝として知られる長万部ですが、実は知る人ぞ知る温泉の町でもあります。この時間から入れる温泉もあるため、ここで朝風呂を浴びることにします。立ち寄るのは「丸金旅館」です。
長万部温泉の雰囲気は少し変わっています。駅の裏手に、構内と平行に街路が走り、それに沿って商人宿然とした旅館がいくつか並ぶというのがここの温泉街です。何の変哲もない住宅街に埋れたかのような雰囲気は、自分の知る中でいうなら松本の横田温泉などに通ずるものを感じます。
寂れた雰囲気もさることながら、風呂と泉質も上々です。浴場は適度な大きさの内湯と、後から造ったらしき露天風呂の二つ。片隅に寄せた内湯の浴槽は中ほどで二つに区切られ、やや大きめの手前側に源泉が注がれて、あつ湯に、窓側がぬる湯になるという仕掛けです。これは、一滴の水も混ぜることなく源泉をそのまま使うための工夫でしょう。循環させようが塩素消毒しようが、源泉だけ使っていれば100%だといわんばかりの紛い物が横行する中、これこそまさに正真正銘の源泉100%というわけです。ほのかに湯の香漂う褐色を帯びた源泉が、鏡のようになった水面から少しずつ溢れてくるところも秀逸。手持ちの本に載っていたという理由でここを選びはしたものの、雰囲気が似通っていることからして、どこへ行っても外すことはないのでしょう。穴場と言うべき名湯です。

丸金旅館
山越郡長万部町長万部403
01377-2-2617
700AM-2100PM
入浴料500円
泉質 ナトリウム-塩化物泉(高張性弱アルカリ性高温泉)
泉温 49.5度
pH 8.0
湧出量 600l/min(動力揚湯)

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