日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

晩秋の大地を行く - 三笠鉄道村

2015-09-28 10:19:48 | 北海道
まずは三笠鉄道村を訪ねます。当地の石炭を小樽港に運んだのが、北海道の鉄道の起源でした。鉄道発祥の地たる幌内駅が、百有余年の歴史を閉じるにあたり、その功績を記念して造られたのがこの施設です。あいにく今月ただ一度の休館日に重なりはしたものの、物足りなさは感じません。というのも、屋外の展示車両が充実しており、それだけでも十分楽しめるからです。
戦後の車両を中心に、当線のみならず北海道にゆかりのある車両が勢揃いしており、機関車、旅客車以外にも除雪車、石炭車、救援車、郵便車、さらには長物車に操重車まで並んだ光景は、まるで図鑑の世界といった感があります。それもただ置いてあるのではなく、かつての構内を使った緩やかな弧を描く線路上に配置されていて、例えばキハ22とキハ27・56が三両編成になっていたり、ロータリーのDD14とラッセルのDD15が対になっていたり、キシ80が食堂に使われたりするなど、編成美、配置の仕方といったものが実に秀逸なのです。
もし晴天の開館日だったとすれば、屋外の展示車両を細部に至るまで何枚も撮影し、さらには屋内にある蒸気機関車と電気機関車、展示物、映像資料を一通り見学して、ほぼ終日消費していたでしょう。実際過去にはそうしたこともあります。函館を目指して南下して行かなければならない今回、休館日と重なったのはむしろよかったのかもしれません。
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晩秋の大地を行く - 出発

2015-09-28 09:13:32 | 北海道
昨晩残った惣菜を朝食とし、管理人のお宅に挨拶して、記念撮影を済ませてから出発です。明け方まで晴れていた空は次第に曇って、時折小雨が降ってくるようになりました。しかし、空が明るくなっている箇所もあり、本降りで一日使い物にならないという状況でもなさそうです。まずは年に一度の挨拶代わりに幾春別までの間を往復して、しかる後に小樽へ向かって移動します。
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晩秋の大地を行く - 十日目

2015-09-28 07:00:41 | 北海道
おはようございます。今回の長旅も十日目に突入です。
昨日の月夜も去年に勝るとも劣らず印象的でした。時間が経つにつれて天頂の月がわずかに傾き、時折漂っていた雲は晴れて、一点の曇りもない月夜になりました。それとともに地表から霧が出始め、体感温度も下がりました。現在の気温は11.5度、明け方に寒さで目が覚めたことからすると、少なくとも数字の上ではサロマ湖畔並みに冷えたのでしょう。よくよく考えると、昨日は半袖の出番が一度もありませんでした。北海道はこうして寒くなるのかと実感した次第です。

日程もあと一日を残すのみとなり、いよいよ幕引きを考えなければならない局面です。結論から申しますと、今日は小樽へ向かって走ります。明日函館まで走り、車を置いて一時帰京するのを前提にしてのことです。というのも、昨夜晩酌をしていて、これが道内最後の夜だという実感が全く湧かなかったのです。ならば明日も明後日も道内に残り、津軽海峡を渡って南下していくのがよかろうと考えました。幸い、天候も南へ行けば行くほど回復してくるとのことなので、雨を避けるという点でもこちらの方が好都合です。
明日の夕方に函館から列車に乗らなければならない関係上、まず小樽方面へ向かって走り、今日中に倶知安、できれば長万部あたりまで進んでおきたいという考えがあります。道内最後の夜、なおかつ十六夜でもあるため、キャンプで締めくくれれば理想的ですが、万一雨に降られたり、あまりに寒すぎたりした場合には、長万部の旅館で温泉に浸かるのも一案かと考えています。
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