日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

新春の四国を行く 2015 -辟易

2015-01-03 10:29:40 | 四国
瀬戸内らしい穏やかさは最高なのですが、残念な点が一つだけあります。観光客が非常に多いのです。
先ほど訪ねた岬の分教場だけのことかと思いきや、そうでもなさそうだということが分かってきました。近畿圏からマイカーで来た旅行客がとりわけ多く、観光バスも少なかなぬ数が行き交っており、下手をすれば島外からの車の方が多いかもしれません。たしかに、神戸からも姫路からも数千円の航送料で渡れることを思えば、日帰りあるいは一泊旅行の目的地には好適でしょう。
とはいえ、日帰り、一泊に好適なのは淡路島でも同じのような気がします。しかし淡路島で観光客がこれほど目についたことはありません。小豆島の何がここまで観光客を惹きつけるのでしょうか。
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新春の四国を行く 2015 -岬の分教場

2015-01-03 10:01:45 | 四国
「二十四の瞳」の舞台となった岬の分教場を訪ねます。もちろん小説や映画には興味がなく、ましてや後年造られた観光客向けの施設などなおさらです。しいていうなら、名作の舞台となった小さな集落がどのようなものか知りたかったということになるでしょう。
こうしてやってきた集落ですが、細い半島の先端にある、本当にごく小さな集落で、少なくとも写真に撮って絵になるようなものではありません。しかし、波静かな内海の雰囲気は好ましく、観光客さえいなければ、防波堤で日がな一日釣糸でも垂れていたくなるようなのどかさがあります。
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新春の四国を行く 2015 -入港

2015-01-03 09:08:59 | 四国
港を出ようとするや否や、遠目にも一目で分かるジャンボフェリーの影が近付いてきました。神戸を早朝に出た便が入港してきたのです。港を一望できるおあつらえ向きの高台からその光景を見届けます。
船はここに寄港してから高松へ向かうため、自分が乗ってきた船とは逆方向の動きになります。適度に雲が浮かんだ青空の下、凪いだ水面をフェリーが行く光景は様になっており、このまま出港も見届けることになりそうです。
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新春の四国を行く 2015 -瀬戸内の冬

2015-01-03 08:55:00 | 四国
八時半を過ぎたところでようやく日が当たってきました。気温は3.5度と引き続き低いものの、日差しが暖かで風もなく、全身がこわばるようだった昨日とは好対照です。いかにも瀬戸内の冬といった感があります。
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新春の四国を行く 2015 -小豆島

2015-01-03 08:10:52 | 四国
六時間半の船旅を終え、小豆島の坂手港に着きました。一晩世話になったフェリーが神戸へ戻って行くのを見届けたところです。
数年来、年に一度の恒例行事となっている離島の旅として、今年は小豆島を選びました。有名どころにもかかわらず今まで行ったことがないというだけのことで、それ以上の深い理由はありません。しかし、過去に経験した離島の旅も、基本的にはそのような動機に基づいています。年に一度とすれば、あと二十ヶ所も回ればこちらの寿命が来るわけで、誰も知らない絶海の孤島には恐らく手が回らないでしょう。自分にとって、離島を旅する動機はその程度で十分なのです。
これまでの通例に従い、基本的には一日滞在し、島内を時間の許す限り周遊します。夕方のフェリーで島を離れ、船上から夕景を眺めた後、高松から松山へ移動し一泊するつもりです。ただし、去りがたければ島内に泊まって翌朝出るのも一案ではあります。
天頂は快晴、しかし日の出の遅い西日本なのに加え、高度の低い部分に雲が出ており、日当たりがよくなるまでにはもう少しかかるでしょうか。しかし、島々に囲まれた瀬戸内らしい眺めは上々です。特に下調べをしなくとも、適当に走っていればその島の特徴がつかめてくるのは経験上分かっています。小豆島らしい光景を、一つでも多く発見して帰りたいものです。
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新春の四国を行く 2015 -短縮の弊害

2015-01-03 05:59:01 | 四国
高松までの乗客が下船し、小豆島と神戸へ行く乗客がしばらくしてから乗り込んできました。雑魚寝する乗客が通路にまで溢れていた高松までと違い、枡席にも若干の余裕がある適度な入りとなっています。

今更ながらの話ではありますが、昨日の行程には明らかな蛇足だったと思う部分があります。名阪国道を下りてから奈良に寄ったことです。
今回奈良に寄った目的は三つあります。奈良から阪奈道路を経由して、西名阪道の料金を節約するのが一つ。昼のラーメンから間が空いたこともあり、乗船前に腹ごしらえをしたかったのが一つ。それに加えて、身体の芯まで冷え切ったため、一刻も早く風呂に入りたいという事情がありました。
これらのうち、一つ目については狙い通りでした。しかし、二つ目については、目的こそ達成したものの、王将ならば天理のインターの至近にあり、わざわざ奈良へ行く理由は希薄でした。そして、完全な失敗に終わったのが風呂です。というのも、奈良の道が複雑すぎて、銭湯を探すのにただならぬ労力を要してしまい、結局見つけられなかったり、やっとのことでたどり着いても正月休みだったりで、延々一時間以上を空費してしまったからです。結果としては、腹ごしらえを天理で済ませて西名阪道に乗り、風呂はフェリーで済ませることにすれば、ざっと二時間が浮いたことになります。これなら神戸で年賀状を出すことも可能だったでしょう。

このような悪手を打ってしまったのは、奈良を素通りし難かったからでもあります。過去二年にわたり、初日は奈良に泊まっていたため、天理まで下りてきたとき、奈良にも寄りたいという悪魔のささやきが聞こえてきた次第です。元々の予定では、四国から戻った後、道中最後の夜を奈良泊とするつもりでいたはずが、日程の短縮により事実上不可能となったため、寄るなら今しかないという状況でした。
とはいえ、仮に宿泊すれば、ただでさえ一日短くなった旅程がさらに一日遅れてしまい、それ以前の問題として、当日飛び込める手頃な価格の宿もありませんでした。その結果、あのようなごく短時間の滞在となったわけなのですが、これでは大した成果が得られるはずもありません。日程を一日切り詰めた弊害が、如実に反映される結果となりました。

終わってみれば、奈良に立ち寄ったと称するのはあまりにおこがましく、まさに二兎追う者は一兎を得ずの結果となりました。「」で一杯やりたかったという心残りもあるため、奈良には今年のうちに再訪することになりそうです。そのときにまたお会いしましょう…
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新春の四国を行く 2015 -寄港便

2015-01-03 05:04:56 | 四国
おはようございます。二日目は高松入港から始まります。間断なく流れるのはもちろん「二人を結ぶジャンボフェリー」です。ここで賢明な読者の方は、小豆島へ行くはずであることに気付かれたかもしれません。しかしこれでよいのです。
今回乗船したのは、高松に寄港してから小豆島へ向かう便で、一旦高松に着いてから引き返すような経路になるため、直行便の二倍にもなる六時間半を要します。しかし、直行して半端な時間に着くよりも、この時間帯の方が夜行のフェリーとしては好都合というわけです。
あと小一時間もすれば空には茜色が差し、瀬戸内の夜明けを船上から眺めることができるでしょう。しかし、いかんせん外があまりに寒すぎます。高松の出港も以前に見届けているため、今回は船外に出ず、小豆島に着く間際だけ眺められればよしとします。
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新春の四国を行く 2015 -長風呂

2015-01-03 02:40:27 | 近畿
出航からほぼ一時間を経過したところで明石海峡大橋をくぐりました。船が左に舵を切り、橋が左後方へと去るのを見届けるのもそこそこに風呂へ飛び込み、30分ほど温まってから上がったところです。これでようやく一息つけます。
後方の眺めもまだまだ佳境だったとはいえ、あまりの寒さで一時間が限界でした。熱い風呂がこれほどありがたく感じられたのは、去年の初夏の霧多布以来かもしれません。気温以上に寒いのも、強風が吹き荒れているのもそのときと同じです。
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新春の四国を行く 2015 -出航

2015-01-03 01:14:29 | 近畿
その後阪奈道路と阪神高速を快走し、出発から約620kmを走破して神戸に到着。残念ながら年賀状を投函する時間はなかったものの、乗船手続と記念撮影を済ませてフェリーに乗り込みました。
なんだかんだで初となる神戸からの出航ですが、劇的な展開はある程度予想できます。果たせるかな、岸壁を離れてほどなくすると、まず建物の影に隠れていた六甲の山頂と、裾野に散らばる明かりが後方に現れ、次いで長い弧を描いた大阪湾の明かりが、左後方に見えてきました。右前方には須磨の海岸線が続き、頭上では煌々と光った月が水面を照らしています。
かくも見事な船上からの眺めではありますが、いかんせん今夜は寒すぎます。日が暮れてからというもの、断続的に小雪が舞い、路面はところどころうっすらと積雪し、気温は終始0度前後にとどまり、なおかつ体感温度は数字以上に寒く、風が吹きつければ全身がこわばってきます。明石海峡大橋まで持ちこたえられれば上出来でしょう。
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