日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

汽車旅in信越 2013二日目

2013-11-10 08:41:11 | 甲信越
出発します。昨晩世話になったのは「新潟第一ホテル」でした。
過去二回続けて世話になった「カントリーホテル新潟」が、市街の中心の目抜き通りに面し、なおかつ低料金で部屋もそこそこ快適という非の打ち所のない宿だっただけに、今回もここを選んでおけばまず間違いはなかったのです。それにもかかわらず今回宿を変えたのは、今時のビジネスホテルに特有の味気なさを敬遠したからでした。先日申した通り、宿に関する限りは経済性が最優先で旅情は二の次とはいえ、同じ料金ならば少しでも楽しめるに越したことはないでしょう。かような観点から再検討した結果、浮上してきたのがこちらの宿だったという次第です。

新潟の特徴として、駅前にも古くからの中心街とさほど変わらぬ規模の繁華街が形成されていることが挙げられます。近場でいうなら長野と富山がまさにそうです。これは、宿についても駅前と中心街とに二極化するということであり、中心街に泊まるなら「カントリーホテル新潟」が一番という結論は変わりません。しかし、駅前を選択肢に含めると話は違ってきます。
駅前に林立する格安のビジネスホテルの多くは、新幹線の開業に前後して造られたと見え、合理性をとことん突き詰めた全国チェーンのビジネスホテルとは少々趣を異にします。この宿もしかりで、豪華さこそないものの、だからといってあからさまなコストダウンが図られているわけでもなく、おおらかな時代を感じさせる造りにほっとさせられます。大浴場があるのも好材料です。

この宿を選んだ理由の一つとして、朝食を売り物にしているという点があります。先週泊まった屋久島の宿を始めとして、朝食のよい宿では泊まること自体が楽しみになるということに気付いてきたからです。素泊まりに対して950円という追加料金に若干の躊躇はありながらも、あえて今回は朝食付のプランを選びました。そして看板に偽りはありませんでした。
バランスのとれた朝食が和洋それぞれ一人前ずつできる豊富な品数に加え、カレーライスも選択でき、さらにはデザートとドリンクも選べるという充実ぶりは、日頃世話になっている格安のビジネスホテルとしては、釧路の「ホテルラッソ」と並ぶ最上級のものです。しかも、ただ品数を揃えているのではなく、たとえば味噌汁一つとっても油揚げ、キャベツにほうれん草を使った具だくさんで、一つ一つのものが手作りされています。安い樹脂製などではなく、陶器とガラスの食器で供するところにも好感が持てます。
「ホテルラッソ」では同等の朝食が無料なのに対し、ここでは千円近くもとる以上、考えようによっては値段相応といえなくもありません。しかし、同程度の料金をとるアパホテルの朝食など、端から見てもそれだけの価値があるとは思えないだけに、少なくとも価格に見合った値打ちがあるという点では良心的といってよいでしょう。昨晩飲み食いしすぎて空腹感が戻らなかったことだけが唯一残念でした。

このように、料金、快適性、朝食のどれをとっても満足できるよい宿でした。新潟駅の至近という立地は、古町で呑むには明らかに不利とはいえ、会津若松の駅前に泊まったときのごとく、酔い覚ましに歩いて宿へ戻るのも悪くはありません。少なくとも次回は、満室で振られることのない限り、この宿を再び選ぶことになりそうです。
コメント

汽車旅in信越 2013二日目

2013-11-10 07:11:01 | 甲信越
おはようございます。昨日あれだけ飲み食いした割に、今日の目覚めはさわやかです。酒がそれだけ上等だったということなのかもしれません。しかし、残念ながら空模様まで同じというわけにはいきませんでした。昨日の快晴から一転、新潟市街の空は鉛色の雲に覆われています。既に路面が濡れていることからしても、雨の降り出しが早まったのでしょう。切符の有効区間内のどこへ行っても、天候に関しては使い物にならないようです。
出発前から頭を悩ませていた、長野へ行くか山形へ行くかという問題に関しては、この期に及んでいまだ結論が出ていません。長野方面へ行く場合、国鉄型車両中心で移動できる反面、時間的には間延びした行程となり、なおかつ風雨も強いと予想されています。山形へ行く場合はその逆です。今のところ、どちらもとりうる状況ではあるので、一風呂浴びて朝食をとる間にもう一度考えてみます。
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