日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

本日の晩酌 -幻の瀧-

2012-05-24 23:27:52 | 晩酌
全国随一の名水の宝庫たる富山の中でも、自分がとりわけ足繁く通うのが「清水の里」の異名をもつ生地の町です。日本海に面する鄙びた漁村といった風情の町並みと、街角の至る所にこんこんと湧き出る冷たい清水の取り合わせは唯一無二のもので、日本海に沈む夕日の美しさとともに、そこはかとない旅情をかき立ててくれる場所でもあります。名水のある場所には当然ながら銘酒があるわけで、この町を訪ねるごとに買い求めるのが、本日の晩酌で傾ける「幻の瀧」です。今回選んだのは「純米吟醸熟成三年」で、淡緑を通り越し明らかに濃く色づいたテリはまさに熟成酒そのもの、むせ返るような上立香と濃厚な後味にも三年という時の流れが感じられます。「いろいろな料理に合います」とラベルにはあるものの、この酒を受けるには生半可な酒肴では足りません。とびきり濃厚な塩辛でも嘗めながら、常温か温めの燗でちびりちびりとあおりたい一品です。

★幻の瀧 純米吟醸熟成三年
皇国晴酒造(富山県黒部市)
使用米 五百万石・日本晴
日本酒度 -5
酸度 1.6
アルコール分 15度
使用酵母 協会14号
蔵元にて購入
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