日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

京浜沿線はしご酒(3)

2009-05-16 22:27:30 | 居酒屋
三軒目は目黒へ移行します。川崎ということで地元在住の元同僚に声をかけたところが、先方は都内に出て川崎へ戻るところだったため、中間点で落ち合うことになったというのが真相です。気まぐれで呼び立ててしまい恐縮ですm(__)m
このところ新規の店は教祖の事前情報に頼りっぱなしでしたが、今回は違う筋からの情報を得て駅前の「和創作 太」を選択します。「闇市倶楽部」が入る雑居ビルの奥にカウンターのみの店がひっそりと営業しており、例によって事前情報がなければまず気づかないような佇まいです。それにもかかわらずネット上には口コミがあふれ、満席で振られることも少なくない店だというのですから、否応なしに期待感が高まります。
10時を回ったこともあり首尾よく入店するや、店名の通り恰幅のよい店主から、品書きがなくおまかせのみになる旨を伝えられます。好みと予算を伝えて店主に見繕ってもらうというのがこの店の流儀のようです。おまかせといえば、これまで六本木金沢の割烹でわずかながら経験はあるものの、いずれも居酒屋の予算をかなり上回る出費になっているだけに若干身構えてしまいますが、覚悟を決めて店主のお手並みを拝見することにします。
酒の種類は多くないものの、田酒磯自慢など通好みの地酒が揃えられ、選び抜かれた酒が店の大きさに合わせて適切に管理されていることがうかがわれます。スクランブルエッグに雲丹を盛った先付けに始まり、温野菜、前菜二品、冷製スープの順で、素材を活かしながらも一ひねりを加えた創作料理が、箸の進み具合を見計らいつつ運ばれます。どれも鮮やかな色合いと盛り付けを楽しみつつ、素材をしみじみ味わうことのできる品々です。造り、かに真丈にメインのほほ肉煮込みが続き、最後はパスタで締めくくりとなります。二名でこれだけ呑み食いして福沢諭吉でお釣りが出るという良心的な価格設定、はしごの客には軽めのメニューで対応する気配り、店主の人柄やアシスタントの女性の笑顔も素晴らしく、まさに「いい酒、いい人、いい肴」の「居酒屋三原則」を体現した名店でした。目黒は職場から乗り換えなしでたどり着け、遠いようで近いエリアでもあります。仕事帰りに一人で盃を傾けるのもよさそうです。

和創作 太
品川区上大崎2-27-1 サンフェリスタ目黒1F
03-3779-0002
1800PM-100AM(日休)
カウンター×9

酒各自適当
おまかせ9品
〆て9000円(2名)
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京浜沿線はしご酒(2)

2009-05-16 19:24:44 | B級グルメ
滅多に足の向かない大森で新規開拓をしたかったのですが、目当てにしていた店が貸切で振られてしまったこともあり、二軒目は川崎へ移行します。川崎といえば一も二もなく「八たん」です。この店の唯一にして最大の欠点はとにかく値段が高いことですが、それでも時折電車賃を払ってまで訪ねてしまうのは、他のどこへ行ってもありつけないナンバーワンかつオンリーワンの牛タンに出会えるからです。塩と胡椒の使い方はまさに秘伝の牛タンという言葉がふさわしく、数ヶ月ぶりの再会に感謝しつつしみじみ味わい噛みしめたくなる逸品です。

八たん
川崎市川崎区本町1-8-28
044-244-9247
1130AM-1330PM/ 1700PM-2200PM(土昼、日祝休)
生ビール+定食3060円
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京浜沿線はしご酒(1)

2009-05-16 17:11:49 | 居酒屋
相棒を一年点検に出した帰りに大森で呑みます。一軒目は大衆酒場で肩慣らしです。平和島が近いこともあるのか、駅前には多数の大衆酒場が明るいうちから暖簾を掲げ、背中に哀愁漂う男達が一人静かに盃を傾けています。飛び抜けた名店はありませんが、高いメニューでも300円台、手軽によって素早く切り上げるには好都合です。向かい合わせの細いカウンターで菊正宗の樽酒をあおります。

酒蔵一番 大森銀座店
菊正宗・煮込み・もつ焼き
〆て1070円
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