本日は雨の為、資料調査業務をおおせつかった。
測量地の地籍調査の為、自治体の公文書館で古い地図の調査をする。
土地区画整理地区や戦災復興地域、土地改良地区については、戦後、整理された土地が多いので、法務局や土木の資料センターに資料がある。(役所にとって都合の悪い資料は、持っていても見せてくれないケースがほとんどだが・・・)
しかし、江戸時代から連綿と続く地域については、江戸時代や明治時代の地租改正当時に作られた「地籍図」を調査する事もある。
「江戸時代の村図」(当時の村毎に作られた図面)
(天保年間作成図面【上下反転】、古い地図は南が上に書かれている)
ここまでさかのぼると、何がなんだか解りません・・・
「地籍図」(明治10年代作成図面)
(比較的参考になる、明治時代に間縄で作った割には良い図面だ)
この地籍図は現在土地を調査する上で、比較的、頻繁に使用します。
昔の赤道(古くから存在する道路で、現在も至る所に存在する。)や青道(古くから存在する水路)の幅や長さが、尺間表記で記載されている。(例 水路等に「幅参尺長壱八間弐尺」記載。)
この様な数値を真正なものとして、土地の境界確定に使用するかどうかは、現場の測量の結果や、周辺地主との協議にもよるが。
確定の上での、一つの根拠として調査するのが普通である。(他の測量屋は知りませんが・・・)
ちなみに、公文書館は誰でも資料を見る事が可能です、県内の市政資料や歴史資料等がそろっている歴史好きには堪らない空間です。
地元の歴史等に興味のある人は、是非行ってみる事をお勧めします。
「愛知県公文書館」