南大沢昆虫便り

八王子市南大沢より、昆虫に関する情報をお届けします。
昆虫の専門家ではないので、間違い等ありましたらご指摘ください。

本の紹介 「虫のオスとメス、見分けられますか?」

2022-07-02 12:58:50 | 

今日は本の紹介で、著者は昆虫写真家の森上信夫さんです。

森上さんは、2019年8月に長池公園で昆虫写真セミナーをして頂き、観察会も行いました。

昆虫のユニークな本を多数出版されていますが、今回のも今までにない視点の本です。



これは知らなかったというのは、上の表紙にあるように、ベニシジミなど雌雄ほとんど同じに見えますが、前肢で分かるとか、ハンミョウも顔を見ればわかる等々です。

その他にも盛りだくさんの写真と解説があります。

2022年5月初版発行ですが、すでに重版となっているようです。

昆虫に興味のある子供さんや、虫好きな方にはお勧めです。

私もほんの少しだけ地元での観察のお手伝いをしたのですが、協力者に名前を載せていただき恐縮しています。



以前の長池公園でのセミナーの記事はこちらです。 → クリック

また以前の本の紹介はこちらです。 → クリック


ナラ枯れとカシノナガキクイムシ

2022-06-28 15:19:42 | その他の甲虫

昨年7月に、南大沢周辺の公園や緑地のコナラが急に沢山枯れ始めた。

これはナラ枯れと呼ばれ、カシノナガキクイムシ(以下カシナガ)が媒介した共生菌(ナラ菌)により寄主が枯死すると言う。

それを記事にしたのがこちらです。 → クリック

冬の間に大量にナラ枯れの木が伐採されたが、今年もナラ枯れが大量に発生するのだろうか?

きっと、まだこの地域で、信じられないほどのカシナガがいるであろうが、これが見つけられない。

ほとんどが木の中の冬を過ごして、6月に飛び出して移動するという。

そう、6月が撮影のチャンスなのだが、見つからない。

今年長池公園では、そのカシナガのトラップが仕掛けられた。




沢山のペットボトルをカットしてつなぎ、下の容器に捕獲するというもの。




落ち込む容器は黒いテープが巻かれて、隣の透明の容器と通れるように穴をあけてシリコンで接着してある。

明るい部屋に行きたがるので、透明の容器に入って行きそこのアルコールに落ちて死んでしまうという仕組みだと言う。

このトラップにも少しは底に入っていたが、実は前日大量に捕れていて、交換したばかり。

その時に、天気の良い朝方にたくさん飛んでくるということを聞いたので、午前中来たのだが少し遅かったか全くいない。

捕獲されたのも少ないので、もう6月中旬では移動も終わり頃なのか?

まわりをぐるぐると探し回って、やっとどうにか5mmくらいのこれかなと言うのを見つけた。






しかし、全く動かないし、少し触れても動かない。

死んでいる。

やはり動いているのを探したい。

先ほどのトラップの、下の2本の捕獲ビンの間のシリコン部分に動いているのがいた。





コナラの幹にのせて撮影。






これはオスのようだ。

実は前日のトラップで捕獲されて佃煮のようになったのを撮影したが、ここにメスがいた。

それがこれです。




メスの前胸背板には共生菌を貯蔵する器官(マイカンギア)である円形の小孔があると言うが、まさにはっきり見えた。

自分が生まれた木の中で共生していた菌を運ぶ器官だと言う。


ネットでもう少し詳しく調べると、次々と面白い記事が出て来る。

オスは、まず穴を少し掘って自分の巣を作り、メスを誘うフェロモンを出す。

メスが来たら巣の中を見せ、メスは気に入ったら巣を広げそのオスと子育てをする。

最初の子は、ワーカーとして弟妹の世話をする。

幼虫は越冬後にサナギとなる。


孔の壁につけた菌が繁殖し餌となり、また菌は木の水分の移動を阻止することで木が枯れてしまいます。

その他本当に興味深い生活実態がいろいろと出てきます。

参考にしたサイトを載せますので興味ある方はご覧ください。





昨年は、こんな感じにナラ枯れが発生したのだが、今年もなるのだろうか?





お知らせ
昆虫の話題ではないので、「南大沢季節便り」に載せましたが、アナグマの観察記録です。興味ある方は是非ご覧いただきたいと思います。→ クリック










シロオビゴマフカミキリ

2022-06-22 18:20:08 | カミキリムシ
昆虫の種類は大変多く、専門家でもないのでとても覚えきれないのだが、やはりその中でも好きな種と言うのはある。

チョウ、トンボ、甲虫等々人それぞれで、自分もそんな順に撮影してきて、今は甲虫の中でもカミキリムシやゾウムシが見つかるとやはりわくわくする。

そうはいっても、他の種でもこだわらずに気に入ったのが撮れるとこのブログに載せているのだが、撮影しながら載せていないのがかなりある。

カミキリムシの撮影種を整理してみると、ここに載せていないのが結構あるので、少しづつ載せていこうと思う。

今日は、先日また八王子の北部に数人で撮影に行ったのだが、前回もいて今回もいたシロオビゴマフカミキリです。





大きさは、10~15mmくらいで艶があってなかなかきれいです。

6年ほど前に撮影していたのが、こちらです。





調べると、南大沢では撮影していない。

たまたま見つからないだけなのか、この地域にはいないのだろうか?

今後注意深く見て行きたい。


さて、今後も少しづつ、未記載種を載せていきたいと思います。




ツチカメムシの餌運び?

2022-06-18 20:40:20 | カメムシ

先月下旬のことです。

長池公園の自然館から自転車置き場に来たとき、何やら足元で動いているのが見えた。

何だろうと近づいて見ると、ツチカメムシだった。

落ちた小さな熟していない桜の実を抱えている。




この実を一生懸命に運んでいるが、どこまで行くつもりなのだろうか?

運んでいる数m先には、段差があるのだが?






段差の下まで引っ張ってきた。






フンコロガシなどは逆立ちして後ろ向きに押していくと思うのだが、これは後肢で押さえて前肢で前に引っ張っていく。

段差はどうするのかと思って見ていると、なんと苦も無く登り始めた。






段差の上まで引き上げた。




そして土の部分まで運び込んだ。




さて、ここからどうするのかと思ったら、ウロウロ歩いたり落ち葉の下にもぐったりして運ばなくなってしまった。

ツチカメムシの仲間は、土の中の子供たちに餌を運ぶと聞いたので、見ていたのだが、ここから進まない。

残念ながら時間となってしまい、この後は追跡できなかった。



そして翌日また自転車置き場に来ると、今度は熟したサクランボを運ぶのがいた。






しかし、巣へ餌を運び込むのは見られなかった。




そして一週間後、そこから数百m離れた長池公園の尾根幹線口でまた同じような光景を目にした。

場所はセンダンの花びらが沢山落ちて、オオシマザクラの実も沢山落ちているこんなところ。





ここで見上げながらセンダンの花を撮影している時、ふと足元を見ると何か動いている。





ここは広い石の歩道の左端で、ツチカメムシが冬に落ちたセンダンの実の中の硬い核を、この間のように引っ張って運んでいた。

今度こそと見ていたが、土の部分の積もった葉や茎の中に運び込んだが、そこまでで後は動きがない。

遊歩道の反対部分にもツチカメムシは複数いたが、餌運びはしていなくて、残念ながら子供に餌やりは見られなかった。




もっともサクランボなら餌としてわかるが、あの硬いセンダンの核は果たして餌になるのだろうか。

ネット上でも、ベニツチカメムシの子育ては色々出て来るが、ツチカメムシのは出てこない。

たぶん飼育すればみられるのではと思うが、自然状態で探すのは難しそうだ。

でも何とか見たいものだが。


★ 24秒のユーチューブ動画を追加しました。 → クリック






青く輝くセイボウ(青蜂)の仲間

2022-06-13 12:42:18 | ハチ

タマムシの仲間は、翅や背が青緑に輝くものがいてとてもきれいですが、青く輝く蜂もいいですね。

以前、ムツバセイボウと言うのを撮影して載せましたが、こんなハチです。
以前の記事 → クリック





今回撮影したのは、ヒメジョオンの花に来た8mmほどの、見た目には丸くて黒っぽい全く落ち着きのないハチでした。






いたと思って近づきファインダーをのぞくともういない。

更に、花は風で揺れるのでいてもピントが合わない。

何とか撮ってもうしろから。





色と形は名前の通りで、ハラアカマルセイボウです。

やがていなくなってしまい、気に入った写真は撮れず。

曇っていると飛び回らないので、梅雨時の晴れ間を待って、後日再チャレンジ。




もう少し近づきたかったが、相変わらず逃げる。

トリミングしてこの位が限界。




でも怪しく光る濃い赤の腹と、セイボウらしい緑の輝きが撮れた。

これはツチスガリと言うハチの巣に産卵するということだ。

今度は、地面のツチスガリの巣に入り込もうとしているハラアカマルセイボウを撮ってみたい。