南大沢昆虫便り

八王子市南大沢より、昆虫に関する情報をお届けします。
昆虫の専門家ではないので、間違い等ありましたらご指摘ください。

クロオビヒゲナガゾウムシ

2020-07-31 20:07:02 | ゾウムシの仲間

先日、多摩西部へ行った時のゾウムシです。

何しろこれだけヒゲが長いと立派というか、ここまで必要なのかなあといらぬ心配までしてしまう、クロオビヒゲナガゾウムシのオス。





ゆっくりと歩いていると、手前にややヒゲは短いが大柄のメスがいた。


 





オスとメスでこれだけヒゲの長さが違う。




ヒゲを全部入れて撮ると体が小さくなってしまうので、近づいて撮る。




こんなのが南大沢にもいればいいのだが。



エゴヒゲナガゾウムシ

2020-07-27 18:06:32 | ゾウムシの仲間

先日のこと、朝起きてカーテンを開けると、またもや雨降りだった。
その時、ふと網戸の外側に5mmほどの黒いものが付いているのを目にした。
これは昆虫だが、寝ぼけまなこではよくわからない。

確保してよく見ると、エゴヒゲナガゾウムシのメスだった。
50mほど離れた遊歩道のエゴノキから雨宿りで飛んで来たのだろうか???

雨で撮影に行けない時に向こうから飛んできてくれるなんて、最高である。
早速室内で撮影。



いつ見てもユニークな顔である。
真横から見ると・・・・・・・・・



顔の正面がまっ平らである。

以前撮影したオスはもっとユニーク。



眼の前は白塗りされていて、これでは後ろしか見えないのではないかと心配になる。

でも当人たちは、人間よりはるか以前から平気で生活してきたのだろう。

これも以前撮影した、産卵時の様子である。



メスは一所懸命かじって穴をあけて、その中に産卵するが、オスは周りでウロウロするだけ。

オトシブミの仲間も、同じだなあ。



ゴマダラカミキリ

2020-07-25 18:35:09 | カミキリムシ

一日雨で、強く降ることもあった。
こんな時は、緑地が近いといいことがあり、むこうから写してくれと昆虫がやってくる。

入り口の壁に3cmくらいのカミキリが歩いていた。




ゴマダラカミキリだった。





両脇に角が飛び出している。





捕まえるとキーキーと泣いたが、雨でぬれた木に移すとスタスタと登って行った。




ゴマダラカミキリはこのブログに載せたと思っていたのだが、初登場だ。
これから、未掲載種も遡って載せていきたい。





ヤマトタマムシ

2020-07-23 21:08:36 | タマムシ
前回のルリボシカミキリを撮影したところで、次に何かいないかと探していると、背中の方でブーーーンと大きな羽音がした。 

ヤマトタマムシがすごい速さで飛び回っている。

今年何度か見かけているが、撮影できないでいた。

そこで、ここは帽子で確保と思ったが、スルリとすり抜けはるか高いところへ。

しばらくビュンビュンと飛び回り、伐採木でできた古いオブジェにとまった。





近寄れないところなので、手を伸ばして何枚か撮影した。





大きくて、きれいだ。

これも産卵場所を探しているのか歩き回っていたが、ふいに飛び出してはるか遠くへあっという間に行ってしまった。

あの飛翔能力があれば相当移動できそうだ。

ルリボシカミキリも、ヤマトタマムシも地元で毎年見られるのは嬉しい。




オオオビハナノミ

2020-07-21 18:02:35 | その他の甲虫

もう一つのブログ「南大沢季節便り」は、3か月ほどさぼってしまったが、最近少し書き始めました。
野鳥や野草など、興味ある方はご覧ください。

ちなみに、ツミやヤマユリの写真を載せました。


一昨日と昨日は晴れたので、昨日仲間と久しぶりに高尾山に行ってみた。
湿度が高く気温も上がり、マスクで口の周りがびっしょりであった。

でもたくさんの昆虫が見られた。

昨年の台風の影響か大木も倒れていたり、枝が片付けられていたり、歩道わきで見ることができる。
1m位の横になった大木に15mm程の昆虫がいた。





近寄ってみると、ハナノミのようだが、見たことがない。





真上からも撮ってみるとなかなか良い模様である。





オオオビハナノミのようだ。

今までハナノミは敬遠していてあまり撮っていなかったが、いろいろといるようだ。
これでも甲虫の仲間である。



このブログの最近載せた50件を調べると、45件が地元のもの、あとの5件が先日の山梨遠征だった。
ほとんどが地元での撮影だが、たまに出かけると違う種類が出てやはり刺激になる。


今発売中のデジタルカメラマガジン8月号の特集は、「半径5kmの世界」だった。
もともと半径2kmで撮っているので、気になって購入したら、自宅での撮影や自宅周辺での風景など30件の記事が載っていたが、特に昆虫はなかった。
それはそうだ、昆虫撮影が趣味というのは全体の写真撮影趣味の人の1%もないのだろう。
尾園暁さんの、閃光浮遊という金魚のきれいな写真の撮り方が中に載っていた。
そのほかにも、参考になる撮り方が出ていた。


今後もこんな感じで撮影していくつもりです。




何、この透明なのは?

2020-07-18 14:52:16 | その他の昆虫

まずこの写真を見てください。
某所にいた10mm程の虫ですが、肉眼では真黒な小さなゴキブリのように見えたのだが、写真で拡大してびっくりした。




まるでジンガサハムシのように、透明なケースに入ったような胸部、そして上翅にも透明なプラスティックのような覆いがある。
上翅の縞模様もきれいだ。

全体を見るとこんな感じである。





今まで見たことがないが、これだけ特徴があればすぐわかるだろうと思ったが、意外とてこずってしまった。

ゴキブリの仲間のような感じなので調べていくと、森にすむヒメクロゴキブリだった。

樹上に住み、特に害はないという。

灯火にも飛んでくるということなので、緑地から飛来したのかもしれない?


そこで緑地の葉の上に乗せて撮影した。




これくらいの距離で見つけても、あの透明感のある覆いがあるようには見えない。




カシワツツハムシ

2020-07-10 11:28:42 | ハムシ

梅雨が続いていますが、先日の夕方、雨がやんだので、少し近所を回った。

見たことのないくっきりした模様の、ハムシらしき虫がいた。
あまりに暗いところだったので、確保して容器に入れて撮影した。




これなら、すぐに種名も判明するだろうと思ったが、これが図鑑やネットの画像ではなかなか見つからない。
「ハムシ、黒い縞」等々入れていろいろと検索すると、タテジマキツツハムシというのが出てきた。
これだと思ってさらに調べると、よく似ているカシワツツハムシが出てきた。
これは難しい。
上翅の黒紋の形状、点刻列の形状深さが異なるとある。




これを見ると、カシワツツハムシのようだ。
黒帯部分は変化が大きく、消失する場合もあるというからわかりにくい。

ハムシはあまり熱心に見ていなかったが、きれいなのも多いとあらためて思う。




コアリガタハネカクシ

2020-07-04 17:55:20 | その他の甲虫
また、山梨遠征の時のことです。

林道のガードレールの裏側に、12mmほどの黒い虫がゆっくり歩いていた。
獲物をくわえているようだ。



ハネカクシのようだが何だろう。
ゆっくりとガードレールの上に出た。




上翅があるのかないのかよくわからない。

帰宅後調べると、コアリガタハネカクシのようだ。
コとついているがこの仲間では小さくないようだが。
別名ではルイスオオアリガタハネカクシと出てきた。

小さな上翅が見えるがこの中に後翅を畳み込めるのかと思ったら、退化していて飛べないそうだ。
山地では夏は普通に見られるらしいが、初めて撮影した。




コブスジサビカミキリ 2

2020-07-02 20:50:59 | カミキリムシ

前回のコブスジサビカミキリがあまりに良い形で被写体としてもいいので、何とか自分で探したくて再度行ってみた。

Wさんが2頭目を見つけたというので、3頭目がいないかとMさんといろいろと探したのだが、見つからない。

きっとこのあたりにはいるはずなのだが・・・

仕方なくビーティングすると、なんと1回目で本当に8mmほどの枯枝のようなのが落ちて、これ本物かいとじっと見ると間違いない。

逃げないでくれよと枯れ枝につかまらせた。



触角を体にはわせ、前肢で顔を隠すのはなぜ??
枝に似せるためか??

ゆっくり動いた。





触角が見えてカミキリらしい。
拡大してみると、枝をかじっているように見えるが。




最後は前肢を浮かせてファイティングポーズをしていた。





クズが沢山あって、その中の古い枯れ蔓が好きなようだ。
これからは何となく探せそうだ。




やっと見られた

2020-07-01 10:26:14 | カミキリムシ
晴れていると、そわそわし始めてじっと家にいられない気分ですが、今日のように風も強く、しとしとと雨も降っていると落ち着いて家にいることができるのがいい。
遊歩道沿いの樹々が揺れている。
やや強い風の音と、小さな雨の音、それに少し遠くで鳴くウグイスの声を聴きながら、丁寧にいれたコーヒーを飲んでいます。

今日は地元の話題です。

まず、この写真は何でしょうか?





即答できた人は相当な虫マニアですかね。

拡大すると、こんな感じです。





これでもちょっとわかりにくいですが、じっと見ると見えてきます。

細い枯れ枝が折れたように見えますが、少し太い枯れ枝にしがみついた虫がいます。

実は地元にいるはずと、何年も探していて出会えなかったコブスジサビカミキリです。

先日、クズが沢山ある道路わきで、いつもの仲間と何かいないかと探していると、例によって目のいいWさんが見つけてくれた。

この角度だともう少しわかりやすい。






この枯れ枝が折れた様な尻の先端はどうなっているのだろう。






こんな拡大写真の一部ではとても虫には見えないが、上翅の先がこのようになって、枯れ枝の筋の先が出っ張って折れているような形になっていた。

落ちて死んだふりをされると、それこそ枯れ枝で、これが枯葉や枯れ枝がいっぱいの地面だったら、それこそ見つけられない。






歩いているともう少しカミキリらしいのだが。
でも小さくて、6mmくらいだろうか。





それほど珍しいカミキリではないようだが、いずれにしろ、長年出会えなかったのに、やっと出会えてよかった。
翅を開いた時の先端を見たいが、ネットでも出てこない。
今度は、飛ぶところを撮影しよう。